↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
111/138

第百十一話 胎動(四)

「カア~~~~~ッ!!」



ボン!


シュルルル・・・



「オレ様の名はコルヴァス!」

「カラスの王様だぞ!カァ~~~ッ!!」



スルッ!



コルヴァスをサラリとかわしたその者は、イレーネの元へ向かいます。



「やあ、久しぶりだなイレーネ!」

「ずいぶんと大きくなって、驚いたよ!」


「お久しぶりですね、漆黒の騎士殿!」



「へっ?」


「ちょっと、ちょっと、イレーネ様!」

「こちらの方は知り合いなんでやんすか?」


「あぁ、この御方はママの師匠だよ!」


「ええ~~~~っ!!?」

「ア、アネゴの師匠~~?!!」


「コル助、この事をママに伝えてちょうだい」


「へ、へい!」

「合点承知の助~!!」


コルヴァスは大慌てて飛び去りました。




「た、た、た、大変でやんす~!アネゴ~!」



「あっ!コル助、お前、また大きくなって・・・」


「それどころじゃ無いでやんす!」

「ペガサスに乗った騎士が来てるでやんすよ!」


「なに?!」


「アネゴの師匠と言って・・・」


最後まで話す前に、カレンはコル助の胸ぐらを掴むと、激しく揺さぶり問い質します。


「漆黒の騎士だろ?!」

「どこ!?」

「どこにいるの?!コル助!!」


「ひぃ~~っ!」

「いま、イレーネ様と話しているでやんす~!」


「広場だな!!」


そう言うと、カレンは慌てて飛び出して行きました。



「なんか騒々しいね?」

「おや?何で倒れているんだい、カラス王?」


外が騒がしいので様子を見に来たモルティナは、すっ転んでいるコルヴァスを見て驚いています。


「カァ~~~ッ!」


「師匠が来たって言ったら、アネゴがすっ飛んで行ったでやんす~!」


「ありゃま!ナイスタイミングだね?」




「師匠~~~!!!」



「おっ!ひさし・・・」



ザイラを見つけたカレンは、猛然と駆けてくるなり、いきなり抱き付きました。


ガバッ!!


「うわっ!お前なにを・・・」


「師匠~!会いたかったぜ~!」


「わ、分かったから、とにかく離れろ!」


「あっ、ごめん!」

「つい、嬉しくて~!」


「あっ!だけど、変な意味じゃないぞ?」


「わ、わかっておるわ!」

「お前のお目当ては、これだろ?」


そう言うと、ザイラは美しい装飾の施された一冊の魔法書を差し出しました。


「えっ?師匠、この魔法書は?」


「マグナ・グラビティの魔法書だよ」

「これが欲しかったのだろ?」


「えっ!!」

「な、な、な、なんで知っているんだよ?」

「オレが、喉から手が出るほど欲しかった物を?!」



「あっ!」



「さては師匠!オレのことを、隠れてずっと見ていたのか?」

「ひょっとして、変態なのか?」


「バ、バカを言うな!!」

「そんな事を言うなら、もうやらんぞ!」


「あ~~っ!うそ!うそ!」

「冗談だってば~!!」



「私は言っただろう?」

「必ず、モルグデウスとザキュエルから世界を救えと!」

「そのために必要な物だから、こうして届けに来たのだ!」



「ありがとう!師匠~!!」


ギュッ!!


「うわっ!だから抱き付くな!」

「他人が見たら、誤解するぞ!」


羨ましそうに見ているコルヴァスに気付き、ザイラは気まずそうに言いました。



「う、うらやましいでやんす!」

「あっしにも、して欲しいでやんす!」


「あっ!」


「コル助か、ちょうど良かった!」

「コル助、フレディアが今どこにいるのか捜して来てよ!」


「捜して来たら、あっしにもギュッてしてくれるでやんすか?」


「しないけど?」


「ガ~~~ン!」


「行ってくるでやんす・・・」


「コル助!身体を小さくして行けよ!」


「カァ~~~ッ!」



「ところでカレン、ひとつ教えておいてやろう」


「このマグナ・グラビティを極めれば、ブラックホールを作る事が出来る」

「そして、光りの魔法を極めた者なら、それの応用でホワイトホールも作る事が出来るのだ」


「えっ!じゃあ?」

「ザキュエルが使った、魔法を奪って攻撃する事も?!」


「いや!」

「あれは、天地創造の杖だからこそ出来る、恐るべき技なのだ」


「なんだ、そうなのか・・・」


「だが、諦めるのは早いぞ!」


「えっ!杖が無くても出来るの?」


「できる!」

「ただし、同じことをやってのけるには、もう一つの魔法が必要になる」


「師匠!その魔法とは、いったいどんな魔法なの?」


「お前の良く知っている魔法だよ!」


「えっ?」


「すでに経験しているだろう?」


「え~~~~っ!」


「ではな、カレン!」


ザイラはカレンに魔法書を手渡すと、シルヴェインにまたがり、飛び立っていきました。


「あ~~っ!ちょっと!!」

「最後までちゃんと、説明してよ!!」

「師匠~~!!」



「大変だ!すごい事を聞いちゃった!」

「急いで魔女ママに報告しないと!」


「イレーネ、コル助が来たら、魔女ママの所に居るって言ってね!」


「わかったわ、ママ!」


カレンは魔法書を抱え、慌てて走って行きました。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。