0. 前章のあらすじ
[注意喚起事項]
本エピソードは前章を読んでいない方向けのあらすじです。
前章を読まれた方は読み飛ばしください。
俺はアイテール・オルペ。
四元素魔法も地位も ”男” も失った魔術師。
魔導王国ルクシオン。俺の故郷。
俺は、この国で、百名規模の魔術師を束ねる魔法軍で集団魔法を使い戦場に火球を降らせ、凱旋の歓声を浴びていた。だが傲慢の代償として魔法事故に遭い、四元素魔法も地位も “男であること” さえ失い、子供の身体で一人、四元素魔法を取り戻す旅に出る。
一人旅の森では熊に追い詰められ、所詮女の魔法とあざけってきた心身魔法で辛うじて生き延びる。
辿り着いた街ナムルでは弱者として狙われ、深夜の襲撃で縛られ囚われの身に。
自分の弱さと強みを思いっきり見せつけられた俺は、偶然手を差し伸べてくれた大男の傭兵ゲイルに救われ、彼と行動を共にすることになる。
幼馴染のリオを連れた魔導王国の追手も払いのけ、たどり着いたのは目指すクォーレ火山の麓の街シリィ。
シリィの街では、炎を吐かされる狼の見世物に出会う。誰かが魔法を弄び、子狼の類まれな属性を使い金儲けの道具にしている。俺は、俺に唯一残された心身魔法を使い子狼を救い出す。
その後、魔力を蓄える異端の魔石を扱う宝石商人シルクの力も借りて、クォーレ火山の火口を管理する坑夫の村にたどり着き、最初の目的地、クォーレ火山の火口の目前まで迫る。
しかしながらその村は賊の脅威にさらされていた。俺たちはひょんなことからその戦いに巻き込まれ、俺の第二の母親となるキュリアさんを助けるためにも、村人と共に戦いに挑む。
戦いは魔石や我々の作戦がうまくはまり、圧勝するかのように思えたが、敵の統制された遠距離攻撃に村人の死傷者を出す事態となってしまった。
村人と共に逃げついた坑道の先にあったのはクォーレ火山の火口。
火の妖精が飛び交う火口で、俺は満身創痍になりながら、ついに火属性の魔力を取り戻す。ゲイル、村の自警団のガル、俺で反攻に転じ、ゲイルの剣技、俺の『ファイアボール』で賊を一掃し、圧勝する。
村には悲しみが残ったものの、それにもめげず次なる一手を打ち、更なる発展への道筋をつけているのであった。
そして俺はこの村で子供から女の身体になる。これがこの後の悲劇を産むことになる。
村の皆とのあたたかな別れをすませ、新たな旅へ ――
だが満月の夜、再び理不尽な手が伸びる。
恐怖が「男」という輪郭を持った瞬間、声なき魔法が発動する。
裏切者は ”ゲイル” だった。
俺は一人、新たな街に向けて馬を走らせていく‥‥。




