前菜は甥にしましょう。
刺激強め
ガキの方は恐怖という感情も忘れてしまったかのように、部屋の隅で一人うずくまっていた。別にそんなことどうだっていいのだが、今は何より姉を苦しませてやりたい。
自分の一人息子が拷問されて苦しんで死んでいくのを目に焼き付かせてから息の根を止めてやる。
夫が目の前で死んだので相当応えているようだが、まだ傷はあまりついていないし、気絶したら自分がもっと痛めつけられると言ことが分かっているのか、滝のような涙と汗を流しながら人間とは思えないような趣をしていた。
「サイコパスと何も達成できていない負け犬とやらしい夫の血が流れてる子か・・・・。
可愛そうに。隣の家に生まれていれば、隣の県で生まれていれば・・・、人生違ったかもしれないのにね。」
短刀をスーツの中から取り出して、彼ののど元に突き刺す。
電流はあとで流そう、今はなるべく確実に残虐に息の根を止めることだけ考えよう。
「お願い!やめて!ヒナタだけは助けてあげて!聞いてちょうだい!今まであなたをいじめていたこともすべて謝るから!お願いします・・・・ヒナタだけは・・・・。」
母親の嘆きが横から聞こえてくる。
絶望より悲嘆、憎しみよりこのガキへの愛情・・・・?理解ができないな、やっぱり。
誰かの感情を理解するために心理学部へ入ったけど、知ったのは心理的な現象だけ。なんでだろう、俺の事は散々いじめてきたのに同じ血が入っている息子をなぜこのような状況で守ろうとするんだろう。
「俺がどんなにやめてって言っても、姉さんは俺をののしり続けた、それがどれだけつらかったかわかってるの!?だから恨みの矛先が違うかもしれないけど・・・・、姉さんに仕返ししたい。これだけだよ。いっぱい苦しんでね。姉さん。」
――――――あの時の暦の顔が目に見えた。
同級生に暴行をしていた時がばれた時、普通なら焦ったり必死に誤ってくるはずなのに。
彼は・・・・高笑いをしていた。すごく、楽しそうな顔をしながら。
まるで狂った精神異常者のように。
暦は、初めてできた大事な大事な一人息子ののど元に短刀を突き刺した。
「ううううわあ「ああ」ああああうえ、ああああ「「」ああああ!!!!」
「ハハハハハハハハハハっっっっっっ!!!ああああ!あ、はははははははははあっはは!はっはははああははははあはははっっっっっ!!!!}」
「ううううっっっっっ!!!あああああ、痛い、ま、ママあ痛いよおっっっ!!!」
血を被った暦の猟奇的な高笑い。
気が狂ったように悲鳴を上げる奏。
若い小さな身体がびくびくと痙攣しているヒナタの姿。
『どう?これが俺の異常性。放っておいたからこうなったんだよ?』
こう声に出したかったが、口の中に血が入って、うまいこと喋ることが出来なったが。
だが、奏は後悔していた。あの時、病院に連れて行ったあと、暦が精神異常を持っていることを知って、両親はまだ物心ついていない暦を突き放した。そんな両親を見て、自分も暦が『悪』ということが根付いてしまった。それで両親が暴行をしているのを横目で、何も言い出せず。私もいつしか彼に罵詈雑言を吐き出す始末になった。
だが、今思えば‥‥何であんなことをしてしまったんだ?私は。
「姉さんわかる?これが自業自得っていうんだよ。フフッ。」
スタンガンを握りしめた悪魔が、息子の穴のような傷跡にスタンガンをねじ込ませ、こちらに『しっかり苦しんでね』と言わんばかりに笑顔を見せ、その発動ボタンを押した。
その後、息子は鉄板の上に乗せられた魚のように何十回かビクンと跳ね上がったり、聞くに堪えない死人の叫びのような呻きを出し、十分後、息絶えた。
私は気絶することもできなかった。
恐怖も憎しみも絶望も怒りも何もかも消え失せ、表情も動くことが出来なかった。
ただただ、頭がからっぽ。
無だけが残った。
「さてと、二人死亡ぅ~。これだったら普通だったら無期懲役か死刑だねえ。ま、もう何十人って殺してるから、今になった躊躇とかないんだよねえ。
じゃ、次ぃ、姉貴だよ?」
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