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尊敬する人ほど大事なものはいない


なんつー暴飲暴食だ。


あのクソ警官にたかられて今ファミレスで軽く五千円は超える食事をしている。

一口食べたら酒、もう一口食べたら酒というあまりにも不健康な食べ方である。

まあ俺が感情に委ねて殺人未遂を起こしてしまったのが悪いんだが、なんで静岡県警のトップがこんなとこにいるんだよ。意味わかんねえよ。


「いやあイケメンくん、あの大学の首席とかまじやばいね!あははははは!あ、君なんも食べてないじゃん!まじでここのパスタ美味しいから食べてみ!!」


言うことに従わないとぶち込まれるから、潔く彼女が勧めてきたメニューを頼む。

ここでいい年齢した大人と大学生が深夜に大量のメニューを注文して食い尽くしていると言う絵はかなり強いもので、店員をこちらを見てこそこそ喋っていた。

羞恥心で死にそうだ。


「つーかさ、なんで君あんなところにいたのさ。」


「ーーーーーーあなた方へ・・・・いや、単なるクソ野郎への復讐ですかね。」

その一言に彼女は酒を置いた。

一息付き、俺はあったことを洗いざらい話した。


ーーーーーーーーー


「なるほど、そう言うことね。

あんなことしてごめんね。それは殺したくなっても仕方ないや。

静岡県警の長としてそれは謝罪させてもらう。」


しっかりと頭を下げてきて、俺は少しだけ安堵したと言うより焦った。


「頭を上げてください樋口さん。

俺も・・・・あまりにも突発的というか、怒りに任せてしまいましたから。」


「いいや、君の気持ちはよくわかるよ、と、言うことで折りに入ってひとつ提案が!」


背筋が凍るほどの嫌な予感を感じる。

だが、同時に少し希望を感じることもできた。



「君さあ、刑事なんない!?」



「断固としてお断りさせていただきます!」


一瞬の間。

あ、やっちゃったと俺は自らの頭を壊したくなった

樋口さんがスーツの中らきらりとひかるワッカを取り出した。


「では、殺人未遂でレッツラけいむしょ・・・。」


「はい!是非是非!やらせてくださあい!」


前言撤回させてくださいとこのあと三十分間懇願して、やっと許してくれた。

手に持った手錠もやっと閉まってくれた。


「ですが、刑事ってなんか試験とか受けないといけないんですよね・・・・。」


「そこは心配無用よ、あなたには刑事としての素質があると思うの。

自分ではわかってなかったと思うけど、とってもうまい気配の消し方、その上君の目にはある才能が宿っているよ。」


「ーーーー才能?」


「残虐性さ。まず日常では開花することはないだろうけど、ココ(刑事)ではうまいこと使えると思うの。

どうかしら?」


「ーーーーーー、それって上手いこと飼い慣らすことができたら刑事として成功すると言いたいんですか?」


「ええ。そう言うこと。」


残虐性か・・・・。

ついさっきまでただの大学生だった俺には全く意味不可解な話だな。

だが、少しわかった気がする。

常人だったら、憎しみを抱いてすぐに人を殺しにかかるなんてことはないか。


「やっぱり、俺は異常なんですか?」


「ーーーーーーー、うーん、それはないわ。なぜって、あなたはこうしっかり私の話を聞いてくれて、自分の意思を持っているもの。そしてちょっとした忠告だけでその残虐性にブレーキをかけることが出る。サイコパスっていうのは、異常な意思に操られているだけよ、あなたはどうかしら?そんな快楽で人を刺すゲス野郎と同じ?」


真剣な目で見つめてくる。

本気で刑事という職を勧めてきているにしか見えない。

だけど、これは俺の直感だった。


この人について行けば俺は一番輝けるところまでいける・・・・と。


「ーーーーーやっぱり、刑事、興味あります。」


「フフ、嬉しいわ。そうねえ、私次の警視総監候補になっているの。

今の副総監がちょっと老ぼれだから、いわゆる世代交代というやつよ。

だからさ、イケメンくん。」


さっきからずっとだが、高鳴っていった心臓がさらに高鳴る。

どんな言葉が来てもよかった。

俺は決心した。

この人について行こう。


「ーーーーーー裏口で刑事なろっか。試験も警察学校も行かなくていいよ!

君のその天才的な頭脳があればどこにでもいけるけど、少し付き合ってくれないかな?


あと、スタートは巡査部長から。だけどね・・・・一年私がみっちり訓練してあ・げ・る!」


ファミレスで言っては行けなさそうな刑事にしてはあり得ない言葉。

でも別に良かった。

これがこの人の性格というより生業なんだろう。

決心したことは揺るがさない、この人のためにも、俺のためにも、母さんのためにも。


「ーーーーーフッ。ハハっ・・・・、、ハハハッ!

わ、分かりました。やってやりますよ。」


官僚になる夢なんてもうする意味も無くなってしまった。

今はこうやってこき扱われるかもしれないというのに・・・・・。

心の底から嬉しかった。

何か生きていく理由を見出せた気がして。


「良かった!

じゃあ、君の名前、聞かせて。」


「ーーーーー江戸川彰です。」


「じゃあ、アキラ。明日から、みっちり私が刑事の処世術を叩き込んであげるわ。」


ーーーー多分、手を差し伸べてくれる人がいたかいなかったが、太宰と俺の道が分かれた一番の理由なんだと思う。


ーーーーーー


プロフィール


樋口楓


所属     警視庁警視総監・元静岡県警本部部長

年齢     56歳(人の目には30代に見える)

身長     171cm

体重     67kg

趣味     アキラ弄り、ソシャゲ

人脈     父・・・法務大臣 母・・・勝利率100%の敏腕弁護士

      

・アキラの黒コートは樋口が入社(?)祝いのために買い与えたもの

・彼のことはもはや子供のように扱っている

・アキラの『しょっぴくぞ』や『おちょくってんのか』という口癖は楓の影響

・かつてのあだ名は「法律違反ガバガバ刑事」「悪徳警官」などなど

・だが、樋口の血筋が強すぎて誰も口を出せない


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