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8話 ハンターの集会所入団試験

ギルド街にある一つのギルドには、人気のギルドなのか、長蛇の列ができていた。

そこには、入団試験の案内をしている獣人の女性が、大きな声で注意喚起をしていた。

「全員落ち着いてくださーーい!!一人づつ並んでください!全員入れますから!ギルドの入団による審査は中でやります!」


どうやらギルドの入団試験をやっているようだ


その長蛇の列の中に、黒いフードを被った推定【不審者】が並んでいた。

そこに、前に並んでいた女性の冒険者が、話しかけてきた。

「ねえちょっと、あなたも入団希望?」

「え?ああはい、そうですけど。」

(よしなんとかバレてない)


女性はため息をつき

「あんた、そんな格好で入団するの?もう少し周りみたいに、マシな格好したほうがいいと思うけど。」


そう。

周りを見れば、屈強な男や完全装備の女性、防具は着けてないものの、武器をいつでも出せるような姿勢で待っている者ばかりだ。

そんな中に、黒ローブを着ているだけとは、嫌でも目立ってしまうし、浮いてしまう。

少なくともその格好は、あまりにも怪しすぎるのを、女性は危惧していた。

しかし、

「そんなんじゃ、審査通れないわよ。なんてったってここは、猛者中の猛者を集める入団試験なんだから!」

と胸を張って言った。


励ましで言ったのだろうが、今この状況においては、不安を煽る言葉でしかない。もとい、追い打ちをかけてきた。


何処からか、「フッ」と嘲笑するような声が聞こえ、その声が聞こえた方向に二人が向くと、大柄の男がニヤリとした表情でこちらを見ていた。

その男は、「お前ら何もわかっていないな。」と二人を憐れむように言ってきた。

「あなた誰よ!」と女性は言い大柄の男を睨みつける

「俺か?俺は、ゲラルドだ」

よろしくな。と言い話を続ける

「いいか?このギルド?クラン?…どっちだ?」


女性の冒険者は、そんなことも知らないの?とでも言うように

「ギルドであっているわよ。」

と言った

「そもそもギルドとクランさ、名前が違うだけで意味は同じよ。」

「『クエストを受ける場所』と『ギルマスや副ギルマス、その補佐たちが住まいとして住む場所、重要書類を換金する場所』とで区別するためにギルドやクランの名前を使ったり、語呂をよくするために使ったりする人がほとんどね。」

「このハンターの集会所は、前者をギルド、後者をクランとして分けてるみたいね。」


一息を置いてから「それと」と続け、


「クランには、ギルドでも扱えない機密が、クランに保管されてあるって『うわさ』あるみたいよ」

「ここだけの話だけどね」

と少し小さな声でいい、それについてレイは

(なんでこんなことまで知ってんの?怖っ、えっ?変態?)

と内心恐怖していた


「ほーう?…っと話がそれたな」

と大柄の男は話を戻す

「このギルドは生存率9割らしい。つまり、全くと言っていいほど死者が出ていない。

驚きだよな?

何か秘密があると俺は踏んでいる。それも絶対に生き残れる『何か』をな。」


「だから、このギルドに入れば、どんな事が起きても、生き残れるくらい強くなれるはずだ。」

「更に審査員には、他の有名なギルドのギルマスや、クランマスターがいるらしい。」

「それにB級以下や、初心者を入団させることはまずないだろうよ。A級以上が通過しやすいだろうな。まあ、そんなヤツがいたらほかのクランやギルドに勧誘されていると思うが。

俺たちは、ただ見物するだけになるだろうよ。」


女性の冒険者は、その言葉に声を荒げる

「ただの見物って、そんなのわからないじゃない!あなた何級よ!」

「俺か?俺はB級だ」

男はそう言い女性は驚愕する

「嘘!?私でもC級なのに!」


男は、「そしてな?」と続け

「今日は、このギルドのギルマス直々に審査員としてきているらしいぞ」


彼女は、またもや驚き、憧れ故か目を輝かせる

そう話し込んでいるうちに、「次の人ー!」と聞こえ、男の人が

「順番が回ってきたみたいだな。それじゃあ中でまた会おう。」

と言いギルドの中に入っていった。


「次は、私の番ね。そういえばあなたの名前は?

私はメリス。よろしくね。」

「ぼっ僕は、レイ…レイス!レイスです。よろしく。」

「ええよろしく」

「そろそろ順番が回ってくるわね。お互い入団できたらいいわね。」

それじゃ。と言い女性は、ギルドの中に入っていった。


残されたフードを被った男性は、あまり乗り気ではなかった。その理由は…


「はい!次の人ー…ってなんでここにいるんですか。審査員として既に中にいるべきじゃないですか?マスター?」

と獣人の女性は、呆れたように言ってきた


そう、自分がこのギルドのマスターだからだ

早くこなかった理由、もとい、できるだけ遅れてきた理由。それは…


「だってめんどくさいんだもん。毎度毎度、何十人という人の数から数人の合格者を決めなきゃだろ?」


そう!ただめんどくさいだけである!

なんという傲慢!なんという怠惰の極み!

これがあの王国最高と言われているギルドマスターの姿なのか!?


獣人の女性はため息を吐き、

「すぐにバレると思いますよ?だって、今日の試験に、あなたの弟子が受けに来ているんですから。」


その言葉に、レイは冷や汗を流し

「いっいや?でも?もしかしたらバレないかもしないじゃん?」

たぶん…と今までバレることに心当たりがあったのか小声でそう言う


「あの、あなたを崇拝している狂信者…

ンン゙!変態ですよ。」

「そこまで言うこと…いや。そうだよな…あいつならあり得る…か。胃が痛くなってきた。」

「大丈夫ですよ。エリクサー持っていますから」

「そういう問題じゃない!というか!

なんで当たり前のように、そんなもん持ってんだ!」

「まあとにかく、もうすぐで始まりますから、入ってください」


そう言われ、レイはなかに入っていった


◇ ◇ ◇ ◇


その後数十分後に、メントリア宰相が三人を連れて、ギルドにやってきた

「すいません。私たちも見学してもよろしいでしょうか。」


獣人の女性は、メントリア宰相を見てため息を吐き

「一国の宰相のお願いを私が断れると?」

「そんな立派な者じゃないと思いますが」


そんな答えに、獣人の女性は又もやため息を吐き

「入ってください。今は試験の説明でやっているでしょうから。静かに入ってくださいね。」

メントリア宰相は、「ええ、それは勿論」と頷き、三人を連れなかに入っていった

獣人の女性はボソッと

「ポーション1個じゃ足りなさそうだなー」と思い、遠い目をしていた

変態エミュってどうすればええんや

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