表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

5/9

俺の名は

  御者(ぎょしゃ)は馬車をコントロールする、前の世界で言うところの運転手なので邪魔しちゃ悪いかな、と思いつつも暇なので話しかける。


「なぁ少年……えと、名前聞いてなかったな」

「エオルです」

「エオル君か。俺の中身が男だって事、誰にも言うなよ?」

「はーい、わかりました」


言いふらしたくなるほど驚きの出来事だから、本当に守ってくれるかはわからないけど、ここでしっかり忠告しておこう。


「ところで、あなたのお名前は?」

「げっ、名前か……考えていなかったな。ゲームでのプレイヤー名は墾田永年(こんでんえいねん)私財法(しざいほう)だけど」

「ずいぶん個性的な名前ですね」

「学校で習う単語で一番面白いと思ってる。……でも、流石に名前っぽくないしなぁ」


墾田永年私財法なんて名前が付いた二次元の女子キャラを俺は知らないし、居たとしても人気が出るとは思えない。流石に別の名前を考えよう。


「この世界って、基本的に名前だけで苗字、ファミリーネームはないよな?」

「家族で共通の名前はありません」

「よし、これで名字を考える手間が省けた」


ネーミングセンスないから考える事が減ってラッキーだ。それでも、名前は重要だからしっかり考えなきゃ、失敗は許されない。


「ファンタジーな世界観の女性キャラの名前か、難しいな」


――あぁ、これはマズイ。本当に思い付かない!誰か助けて!


「ダメだぁ……全然思い付かない」


自分のネーミングセンスの無さに絶望しつつ、「今の自分の姿からアイデアを得られるのではないか」と思い、鎧を脱いで体を見る事にした。脱いだ黒曜の鎧をポーチにしまってから、女の子になってしまった自分の体を見る。


「デカッ!ちょっ、これが俺の胸か……!?失礼します!」


ガシッ


経験がないからよくわからないけど、触られてる感覚はちゃんとあるし本物だろう。多分。


「見た目は普通の女子って感じか。これと言った特徴はないな」


困った。名前付けには何のヒントにもならなかった。


「よし、ここはランダム性に身を委ねよう」


最終的に俺は、ポーチに手を突っ込んで適当に一つを取り出してそれを名前にする事にした。ゲームでのアイテム名はほとんど覚えているし、装備や武器にはオシャレな名前が多いし、アイテムが出た場合は名付けのヒントになってくれるだろう!


「何が出るかな〜〜、よいしょ!」


"スケルトンの頭部"!


パリンッ!


「ふざけんなぁぁ!」


自分で引いたのに、ムカついてガイコツを投げて壊してしまった!何だよこのアイテム、ハズレ過ぎるだろ!


「えと……もうすぐティエスカに到着しそうなのですが、墾田永年私財法さん、大丈夫ですか?」

「待て、その名前は絶対嫌だ」


タイムリミットが迫ってきているし仕方ない。ここはこのガイコツから名前を決めるしかないな。ガイコツ……スケルトン……(むくろ)……骸かぁ。


「……もうムクロンでいいや。ムクロンって呼んでくれ」


こうして、俺の異世界での名前はムクロンになったのだった。変えようにもいい名前が思い付かないしこれでいいや。

今の今まで主人公の名前が全然思い付きませんでした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ