マーレスとシェーナの関係性って?
シュンッ
「あっ、ビックリした。おかえりなさい!」
ワープして家に帰ってくると、心配そうに部屋の中をグルグルと歩いて回っていたエオルと目が合った。
「いやー、大変だったー。ドラゴン退治の為に飛び回って目が回っちゃった」
「お疲れ様でした!おケガはありませんでしたか?鎧は大丈夫そうですが」
「そういや今回はダメージくらわなかったな。回復も使ってないし」
「あのドラゴンの数を相手に無傷なんて、スゴイです!」
「でも、戦場にワープした時は寝ぼけてたからか位置がズレて、今にも炎を吐きそうなドラゴンの目の前に出ちゃったんだよ」
「えー!どうやって切り抜けたんですか?」
「次の瞬間、シェーナさんが氷塊をぶつけて助けてくれたんだ」
「あぁ、シェーナさんに!」
「実は、俺はシェーナさんのファンだったから、実際にあえてめっちゃ嬉しかった!この世界に来てからずっと会いたかったからマジで最高!」
「良かったですね!マーレスさんの時もですけど、知っている人と出会えるのは嬉しいですよね!」
「マーレス……!アイツ、ドラゴンを倒した後に、「なにかお礼をしないと気がすまない!」とか言い出して斬りかかって来たんだよ!」
「えぇ、そんな事があったんですか!?礼儀を重んじるマーレスさんらしくない行動ですが」
礼儀を重んじるあまり、感謝するべき人に剣を振るとか改めて考えるとおかしな話だ。アレは元からそういう性格なのか、それとも急におかしくなったのか?少なくともゲームでは普通だったからバカ真面目なだけか。
「あっ、もしかしてアイツ、禁断の果実食ったんじゃね?」
「だとすると一大事じゃないですか!」
「ごめん、今のはジョーダン。見た目とかは普通だったし、ただただ俺の事をライバル視してるから腹いせに喧嘩ふっかけて来ただけだと思う」
「はー、それなら良かった」
「それで、剣を交えて戦っていると、近くに居たシェーナさんがマーレスを叱ったんだけど、そしたら急にアイツ大人しくなったんだよ」
「あー……はい」
「しかも、マーレスのヤツ、シェーナさんの事を大切な人って言ってたんだぜ?あの二人の関係性ってどうなってるんだ?」
「そりゃあ、お二人はご」
パッパー!
突然、街中にラッパの音色のような音が響き渡った。
「城からのお知らせです。先ほどのドラゴン襲撃事件に関して、国から発表がございます。詳細を知りたい住民の方がおられましたら、噴水前の広場にお集まりください」
「何だ今の放送?」
「風魔法を使った拡声器です。今朝、冒険者を起こす際にも鳴っていましたよ」
「ウソ、全然気が付かなかったんだけど……ところで、「ご」の続きは?」
「ムクロンさん、僕達も早速向かいましょう!あと、向かう途中に朝食を済ませておきますか!」
「あぁ、すまん。出かける前に約束していたな。はい、ホットドッグ」
「ありがとうございます。いただきます」
「……で、「ご」の続きは?」
「…………モグモグ」
くっ、食事中は喋らないとかエオルはお行儀が良いな〜!じゃなくて、「ご」の続きは何だ!?まさか、「ご結婚」とか言うんじゃないよな?いやいや、でもそれじゃマーレスが俺に惚れたのは浮気ってことになるから、その話を知っているエオルが落ち着いている訳がない。
しかも、エオルはそれについて話すよりも朝ごはんを優先しているって事は恐らく、そんなに大した内容じゃないんだろう。じゃあ一体「ご」の続きは何なんだ?うーん、「ゴーレムを一緒に討伐した仲」とかかな?まぁいずれにせよ、エオルがこのホットドッグを食べ切れば真相がわかる。
……モヤモヤした気持ちは晴れないが、今は俺も一緒にホットドッグを食べて広場まで向かおう。
縦書きで読む分には、地の分無し会話パートは読みやすいけれど、横書きで読むと見にくいかな。と思い途中で地の文を挟みました。




