表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/59

正体を隠して共闘する

 よし、門に到着したぞ。……確かに、遠くからイノシシの大群が街の方に向かってきている。


「何だあのモンスターは?」

「ここから離れた森に居る強力なモンスターだ。やけに気が立っているし、あの数の多さ……正直戦うのが怖いな」


門の付近に集まっている冒険者達は(おび)えて出ていけない様子だ。


「そういえば、アイツらってこの辺りには出ないモンスターだよな。なんでここに……それに、わざわざ王都を襲う理由は何だ?」


やけに賢かったオークキングといい、ゲームではあり得ない事態が起こっている。


「キャー!マーレス様が向かって行ったわー!かっこいいー!」


マーレスはワープして、猪突猛進(ちょとつもうしん)中のクラッシュボア達を待ち構えている。


「いくらなんでも一人じゃ無理だろ!」


一度、人目に付きづらい路地裏に行き、周囲に誰も居ない事を確認して黒曜の鎧を装着していく。


「一週間ぶりに黒曜の騎士の出番か……行くぜ、"飛行(フラウェ)"!」


王都から飛び立ち、空からクラッシュボアの群れに向かう!


「あっ、アレは(うわさ)の黒曜の騎士じゃないか?」

「うそ、本当だ……!」


一週間経ったのに黒曜の騎士の噂は残っていたらしい。さて、初舞台だし張り切るぞー!!


「くらえっ、"大爆弾(ビッグボム)"!」


ドカーン!


爆弾が爆発して直撃をくらった何体かは倒せた。しかし、タフなヤツらだなー。少し当たったくらいじゃ倒れない。オークと違ってかなり頑丈だからもっと強い技を使うか。


「む。誰かはわからないが、ご協力いただき感謝する!」


マーレスが上を見上げて俺の位置を確認した。その後、まだモンスターが近くまで来ていないのに剣を構え、大技を放つ体勢に入る。


「"高貴なる閃撃(ノーブル・エペ)"!」


剣が暴風を纏っていき、振り降ろすと遠くにまで飛んでいき、着弾すると広範囲に渡って風の斬撃が次々にモンスターを襲っていく!


スパスパスパスパッ!


「スゲェ……!そうか、俺も剣を使って攻撃したら威力上がるのかな」


ただでさえ強い剣の一撃に、元から強い魔法を合わせるんだから弱くなるはずがない。さっそく試してみよう。


「"猛る暴撃(ベヒモスディッシュ)"!」


俺が最強の剣、キル・トータを用いて放った一撃は、マーレスが倒したより多くのクラッシュボア達を、(えぐ)るような斬撃で倒した。


「おー!リーチもあって範囲も広いし、結構強いぞこれ!」

「……なかなかやるな。そのまま上から戦ってくれると助かる」

「おー、わかったぞー!ん、遠くに一回り大きなヤツがいる。……あれがヤツらのボス。クラッシュボアキングか」


オークキングに倣ってそう命名しよう。後方に居るし、もしかしてヤツが周りのイノシシを操っているのか?以前は先にオーク達を全滅させてしまったし、先にアイツを倒してみるか。


「クラッシュボア達を頼む!俺は大将の首を取りにいく!」

「なにっ、コイツらを全部オレが倒さないといけないのか?」

「マーレスなら行ける行ける。頑張れよー!」

「あっ、おい待て貴様!……仕方ない、"高貴なる閃撃(ノーブル・エペ)"!」


何かマーレスに言われた気がするけど気にしないでおこう。さて、アイツがキングだな。


「ブモッブモッ」


後方で鳴き声を上げながら走っている。もしかして、オークキングの時みたいに周りのクラッシュボアに命令しているのか?「そもそもなぜ近くの村じゃなくてわざわざ王都まで走って来たのか」という理由を聞けたらいいんだけれど、残念ながら話は通じないし倒すしかないな。


スタッ


迫り来るクラッシュボアキングの前に着地して、両腕を伸ばして魔法をぶつける!


「よし、やるぞ……!"地獄の業火(インフェルノ)"!」

「ブモオオオオ!」


クラッシュボアキングは炎に包まれて焼かれいき、火だるまになった。しばらく時間が経つと動きが止まったし、これで完全に倒せたな。


さて、周りの他のクラッシュボアの様子に変化はあるか……?


「「ブモオオオオ…………?」」


おっ、どうやらキングを倒したら大人しくなったようだぞ。自分たちが来た方向に向かって歩き始めた。


「どうやら、キングが周りのクラッシュボアを操っていたみたいだ。でも、なんでキングは王都に向かってきたんだ。誰かに誘導されたのか?」

別のモンスターに住処(すみか)を追われたか、何者かが王都の方向に行くように仕向けたか。……どちらの案でも、何か黒幕の存在を感じずにはいられない。


「ふぅ、これで一件落着だな。マーレス、お疲れ様ー」

「どうしたんだコイツら、急に森に戻っていくぞ?」

「どうやら、コイツらを操ってるボスを倒せば他のモンスターは正気に戻るようだ」

「そうか……。旅人の方なのに、手伝ってもらってすまない。お礼をしたいのだが、名は何と言うんだ?」


お礼って言われても、鎧で素顔を隠し続けてのコミュニケーションなんて限られてくるし、されても困るんだが。


「黒曜の騎士、そう呼んでくれ。では、俺はここで失礼する。"飛行(フラウェ)"!」

「おい待て、貴様!」


あんまり接し過ぎて正体がバレたりしたら大変だし、アイツもワープ使えるからすぐに店に戻っておこう。ワープ可能地点に到着したのですぐにプレイヤーにある自宅へとワープして帰る。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ