依頼終了
今回は心好六架の視点で送ります。
どうぞよろしく。
「んぅ~、はぁ」
どのくらい寝てたかな。
いや、そもそもいつから寝ていたかな。
真っ赤に染まった部屋を見て、そんなことを考える。
ゆーくんとみっちゃんがここに来て、一緒に話してて、ゆーくんの話をしようとして……そこで倒れちゃったのか。
「あれ、皆居なくなっちゃった」
諦めたのかな。
いや、でもゆーくんもみっちゃんも助けるって言ってくれたし、片喰ちゃんもなんか不安そうな顔してたし。
考え事をしていても、体が捻じ曲がるような痛みで全く頭が回らない。
「……夜明けかぁ」
言葉を口に出すと、なぜか夢見心地な雰囲気になる。
これから死ぬなんて全く想像できないな。
……嘘を吐かれていたらやだな。
嫌われてもいい。馬鹿にされてもいい。でも、嘘を吐かれるのだけは嫌だ。
もし元から助けるつもりが無いのに、助けるって言ってたら。
「やだなぁ」
死んだあと、ちゃんと埋葬してくれるかな。ちゃんと悲しんでくれるかな。
……悲しんでくれなくてもいい。嘘を吐いていなかったらそれでいいや。
いや、でも、もっと、ゆーくんと話したかった。
もっとことちゃんと話してみたかった。
もっと片喰ちゃんと仲良くなってみたかった。
もっといろんな事知りたかった。
もっといろんな人と仲良くなりたかった。
もっとあの病院に通っておけばよかった。
もっとあの子と遊びたかった。
もっとゆーくんを振り回してみたかった。
もっと、もっと。
あぁ、
「……やっぱり死にたくないかな」
「そりゃそうだ、誰でも死にたくはないだろ」
聞き覚えのある声。優しい声。そして、私の事をいつも許容してくれる声。
前を向くと、こちらとあちらを隔てる扉の前にゆーくんが蹲踞していた。
「ゆー、くん?」
「ちょっと合わないうちに僕の見てくれ忘れたのか?」
「ううん……」
ちゃんといつものゆーくんだ。
いつも通りのゆーくんだ。
嘘つかないでちゃんと来てくれたんだ。
「え、ちょ、いきなり泣くなよ!」
「え、あれ、えーと、ちょっと、嬉しくなってさ」
空いた穴が埋まる感覚。
何とも言えない安心感。
「感極まってってやつ?」
「まぁ、そんな感じだよ」
「まだ助かっても無いんだから、泣くのはまだ早いだろ」
「そうかな?私は助けに来てくれただけで嬉しいよ」
「いや、助けには来るだろ。約束したんだから……って泣く勢い強くなってない!?」
「今の一言で本当に、極まっちゃったよ」
「なんか調子狂うな。とりあえず助けるぞ」
ゆーくんがこちらへと歩を進める。
隔てられていた空間を超え、まっすぐに箱へと向かう。
そしてこの元凶で、触るだけで大凶で、感じるだけで奸凶なその箱を手で掴み、そのまま箱を弄繰り回す。そして、その箱を解く。
「え、触って大丈夫なの?解いて大丈夫なの?」
「あぁ、大丈夫。大丈夫になるような魔法を外でかけてきたから」
「本当?」
「あぁ本当だよ。っていうか、お前のほうが大丈夫か?普通意識を保てないくらいには体が痛んでるって話を聞いたんだけど」
「あぁ、そういわれれば、そんな気が」
その場から立とうとしても、全く力が入らない。
正直意識が飛びそうなほど、痛みを体中に感じる。
「立てないし、私の事おぶってってよ~」
変な不安はさせたくないし、ふざけた感じでお願いしてみようかな。
うーん、どんな反応するんだろう?
顔を赤らめるかな?しかめっ面になるかな?それとも、
「ほら」
「……え?」
私の前で背を向いてかがむ。
おんぶをする体勢になっている。
あれ?思ってたのと違うぞ?
「いや、早く掴めよ。それともおんぶされた事無いのか?だとしたら、首の所を掴むんだよ」
「いや、そうじゃなくて、え?」
「ん?歩けるのか?」
「いや、そうでもなくて」
「じゃあ早く。一旦治癒魔法かけてもらいに行かないとだろ?」
「う、うん」
首に手を掛けながら考える。
え、いつももっと渋ったり、恥ずかしがったりするじゃん?
こういうときにそんなに紳士的なの、ずるくない?
「ちょ」
え、恥ずかしくなってきた。
今私の顔ってどうなってるんだろ?真っ赤になってるかな?
「ちょ、苦しい」
真っ赤になってたら見られたくないな。
「六架!?苦しいよ!?」
大声を掛けられ我に戻り、手に力が入っていたことに気づく。
「あ、ごめん」
「首絞められて死ぬかと思ったんだけど?」
「死んだらその時ってことで」
「僕も死にたくないからな!?」
誠心誠意お話描きます。
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なのでよろしくお願いします。
たのむ~




