気まずい空間の話
先程まで飛び跳ねていた髪は綺麗に整えられている。服装も、内側にヒートテック。その上に白色の半袖Tシャツを着ており、デニム生地のワイドパンツとに変わっている。
恐らく自分の部室まで服を取りに行ったのだろう。
「あ、こちらこそよろしくお願いします」
「先輩から噂はかねがね。最近のパーティの調子はどうかな?」
「あっ、僕パーティ辞めさせられたんですよね」
「あ、そうなんだ。ごめんね、変な事聞いちゃって」
「いや、普通そんな事想像しないんで大丈夫です」
「……」
「……」
気持ちの悪い沈黙。
何か僕の方からも切り出さなければ。
「あ、えーと、そちらのパーティの方はどうですか?」
「あ、私のパーティですか?私の方は最近調子が良くて、ランキングをまた一つ上げました!」
「凄いですね」
「ありがとうございます!」
「……」
「……」
話が続かない。
途野さん、助けてくれ。そういわんばかりの視線を送るが、途野さんは台本に目を落としているので全く気付く気配がない。
共通の友人がトイレに行ってしまって、そのまま友人の友達とどうにかコンタクトを図るが、話が全く弾まずに最終的には無言の時間が続いているような感覚。
確かにこれは心苦しいものがあるな。
「そ、そういえばことさん。こんな時間に用って何なんですか?」
ナイスパス片喰さん、本当に助かった。
【あぁ、呼び出した理由は言っていなかったね。実はね?】
そういって今の状況に至るまでの顛末を話し始める。
その話を聞いていくと、次第に己喰さんの顔が慌て始める。
あ、この内容は事前に知らされていなかったのか。
だから沈黙が苦しい空気の中でも、僕とコミュニケーションを取れるかを考えてくれたのか。
正直マイペースな人だと思っていたが、そういう訳でもなさそうだ。
「え、じゃあ急がないといけないじゃないですか!」
【うん。だから雑談を始めた時はどうしたもんかと思ったよ】
「止めてくださいよ!」
【いや、視界の片隅で君たちの話し合いを見ていたら、もっと続きが見たくなってさ】
何も続かない雑談を見ていたのか。
だったら僕の視線にも気づいていたんじゃないのか?
【まぁ、そんな質の悪い冗談はさておき。君たちが雑談をしている間私の方も色々考えてたんだけど、最終的には実際に現場を見るのが早いと思ってね。だから己喰君。潰れてしまった神社の残骸、跡形もないあの瓦礫の山をどかしてもらってもいいかな?】
「もちろん、早く行きましょう!」
先程あそこまで慌てていたとは考えられないその溌溂とした声には、必ずそれを遂行して見せるという使命感が感じられた。
頼もしい。
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たのむ~




