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男女比1:1000の世界でも野球観戦がしたい  作者: げんずむ


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第61話 ゲームをしよう!

「ぼーっ・・・・」


シーズン終了した翌日。

なんだかすっかり気が抜けてしまった拓真。

毎年そうなのだ。

シーズンが終わると大体こんな感じになる。


「拓真君お掃除の邪魔・・・」

「おっとすまん美月」


今日は土曜日。

蕎麦屋でボーッとしていると美月に叱られてしまった。

気が抜けてしまって何もする気が起きない。

とりあえず朝のロードワークと病院のカウンセリングには行ってきた。

病院は相変わらずカウンセリングという名の精子提供である。

最近医者の俺を見る目が偉人を見るそれだ。


「ふ、ふふふ・・・拓真君は素晴らしいな・・!ふふふふ・・・」


とか言っている医者は怖い。美人なのに。


「しかしなあ・・・」


シーズンが終わるとやはり暇だ。

外はすっかり秋。

まだ9月なのに少し肌寒くなってきた。

何をしようか。


「やっほータクー!」


そんなことを考えていると圭がやってきた。


「おー 圭だー」

「圭だよー!タクも美月も菊花もおはよー!」


圭は今日も元気だなあ。

この間先発してからどうもテンションが高い。

毎日走り回ったり、筋トレしたり、暇を見つけては美月を呼び出してボールを投げたりしている。

学校の勉強とか大丈夫なのだろうか?

まあ大学に行かないみたいだから、もう頑張る意味もあんまり無いようだけど。

ちなみに真田領には大学は一つしかない。

信州大学。

なんだか元の世界でも聞いたような大学名だ。

大体の真田領民は高校を卒業したらすぐに働きに出る。

そして人工授精で子供を作り、働いて子供を養う。

そういう流れが当たり前の人生として受け入れられている。

大卒者が少ないというのは良い面もあれば悪い面もある。

良い面として挙げられるのは子育ての負担が圧倒的に少ないこと。

やはり大学卒業までの4年間の費用というのはとても大きい。

これが無いだけでも親世代の負担は非常に少ない。

悪い面としては高度な知識を持つ人材の不足だろうか?

高度な技術者がいなければ新しい産業の創出などできない。

今の真田では現状維持はできても更なる発展をすることができない。

このままでは先細りになってしまう。

幸い千幸様は三好領の一流の高校・大学に通い、人脈・知識・知見を広めたとのこと。

きっと彼女ならこの真田をさらに発展させてくれることだろう。


「ねえタク!今日は時間ある!?」


おっと余計なことを考えていると圭がググイッと俺に顔を近づけてきた。


「今日は暇だけど・・また練習か?」


圭の練習に付きあうのは楽しいから喜んでするけど。


「ううん今日はオフだからね!それよりタク!動画撮りに行こう!諏訪ちゃんねるの動画のストックがもうあんまりないよ!」

「おおー そうだなー」


ちなみに前回撮った諏訪大社動画は再生数が伸びに伸びて第一回は100万再生を超えた。

それなりの収入になって俺としても大変ありがたいことだ。

今後生まれてくる子供のためにも貯金はしっかりしないといけない。

やっぱり安定収入が欲しいよなー・・。

現状俺はただの無職である。


「で、撮影するのはいいんだけど、何をするんだ?」

「ゲームやろうぜ!」


ゲーム?


「ゲームなんてやったことないんだけど・・。てか諏訪関係ないじゃん」


あのチャンネルは諏訪の良いところを紹介する番組だったはずだが。


「そうなんだけど、諏訪の良いところなんて大体全部回ったんだぜ!」

「うん確かに」


意外と狭いからな諏訪。

ちなみに釣り用のボートを引っ張り出してきて諏訪湖に漕ぎだした挙句釣りまでやった。

釣りって初めてだったけど意外と楽しかった。


「というわけでタク!今からゲームしにウチまで来て!」

「んー・・まあ分かった。じゃあ美月も行こうぜ」

「うん」


というわけで高島城へ向かった。


――――――――――――――――――――


高島城は諏訪湖畔にある城で、諏訪スタからも結構近い。

病院、繁華街がすぐそこにあり、真田スズメーズの事務所も近くにあるんだとか。


「じゃあお菓子とジュース持ってくるからちょっと待っててねー」


圭の部屋に案内された。

圭の部屋はとにかくだだっ広い。

しかもダンベルやベンチプレスなどの各種筋トレグッズやランニングマシーン、懸垂用の鉄棒まである。

そして部屋の隅の方に配線がごちゃっとした各種ゲーム機とモニターがあり、その前にはソファーとテーブルが置いてある。


あまりにも機能性重視。

おおよそ女の子の部屋には見えなかった。


「美月の部屋もそうだけど・・。もっと可愛いものとか置いてないのか」

「圭は寝室が別にあるから・・。そこは結構可愛かったと思うよ?」

「へー」


流石はお嬢様。


「お待たせー!それじゃあ早速ゲームやるぞー!」

「おー」


というわけでゲームを開始した。

ゲームの内容はプレイヤーがロボットに乗って相手のロボットを倒したり、陣地を制圧したりしてスコアを競う内容。


「おっ はっ とっ・・・」


ドカーン


木っ端微塵にやられた。


「あ、死んだ」

「あはは!タク下手ー!」

「仕方ないだろ初めてなんだから・・・」


ちなみに今はモニター二台で圭と協力プレイしている。

圭のロボットはすいすい敵を倒して活躍してるのに、俺のロボはすぐ死ぬ。


「このロボ弱いのではなかろうか?」

「いや、それ結構な強ロボのはずなんだけどね?」

「ご主人が下手なんですよ。なんで敵のど真ん中に突っ込んで行くんですか」

「だって敵を倒さないと・・・」

「周りの味方と協力して倒すんですよ。敵ばかり見ないで周りの人も見てください」


うーん難しい。


「分かった・・・ 慎重に慎重に・・・」


どかーん

やられた。


「なんで慎重に慎重にって言いながら敵のど真ん中に突っ込んで行くんですか!?」


菊花に怒られる。


「いや慎重に行ってただろ今のは!?」

「どこがですか!?一直線に突っ込んで行ったじゃないですか!?」

「ぷっ・・・くく・・」


美月にまで笑われる始末。


「タク面白すぎwwよーしもうちょっと練習したら対人戦もやってみようぜ!」

「よーし分かった上等だ!」


それから2時間も練習すればいい加減操作にも慣れてきた。

これだけ慣れれば対人戦だって余裕で


どかーん


やられた。


「なんか強いんだけどこの人達なに!?」

「そりゃこういうゲームって基本的にCPUより人間の方が強いからねー」

「あ、またやられましたね。足を引っ張らないで下さいよご主人」


気が付けばモニターとPCをもう一台持ってきて菊花も参加していた。

菊花はめっちゃ上手かった。

やはり忍者か?

忍者だからゲームも上手いのか?


結局この日の俺は散々やられまくった様子を動画化されたのだが、それが大いにウケたらしい。

後日見たらとんでもない再生数になっていた。


>>拓真君のプレイ動画面白すぎww

>>なんであそこまで物怖じしないのww

>>ロボに乗ってからやられるまで平均30秒

>>この男避けるということを知らないww


など散々な言われようだった。

皆が楽しんでくれたのでよかったが、なんだかちょっと悲しい。


>>今度生放送して欲しい!

>>是非リスナーとも対戦を!

>>拓真君とゲームしたい!


という意見も多かったようで、


「よしタク!今度一緒にやるか!?」


と圭もとてもノリノリだった。

諏訪の良いところを紹介する番組だったはずの諏訪ちゃんねるだが、この辺りから段々と内容がなんでもありになってきた。

次は何させられるんだろう俺・・。

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