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「雪子の地底調査」(セーラー服と雪女 第23巻)  作者: サナダムシオ


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23/30

㉓ 由理子と鷹志

「ただいま。」

 雪子が亜空間レストランに戻ると、サン・ジェルマンは不在で、代わりに杉浦鷹志と真田由理子が、暇そうにしていた。


「お帰りなさい!バルト海から帰って来たんですよね?」

 由理子が元気に声を掛けて来る。


「そうよ。伯爵に聞いたの?」

「はい。きっと精神的に疲れてるから、労うようにって。」


「あらあら。それで、本人はどこへ?」

「なんかあ、他のフーファイターも確認しに行くって、出かけちゃいました。」

「へえ、そうなのね。」 


「雪子さん。」

 鷹志からも話し掛けられる。

「なあに?」

「フーファイターって、第二次世界大戦中の、謎の飛行物体の事ですよね?」


「そうよ。当時どの国も、知らぬ存ぜぬを通した円盤群。でもさっき海底で見た限りでは、ナチスドイツの秘密兵器って感じだったわ。」


「ああ、多分それは、軍の中でも一部の者しか知らない、トップシークレットだったんですね。」 


「恐らく、そんなところでしょう。アラハバキの連中、中途半端な技術供与なんかするから、故障しても、ニンゲンには直せなかったみたいね。」


「成る程。じゃあ、アチラコチラの海底に、ナチスの円盤が沈んでいそうですね?」

「そうかもしれないわ…或いはもう、どこかの大国が、海洋調査と称して、サルベージしているかもね。」


「じゃあ、伯爵はそれを確かめに行ったわけだ。」

「その線が濃厚かな。」


「確か一番古い記録が、1941年の9月ですよね?インド洋に現れた、満月の半分くらいのサイズの、緑色に輝く球体だとか。」

「良く知ってるわね。」


「こう見えても、僕、UFOマニアなんですよ。」

「空飛ぶ円盤は、猫王子と犬王のせいで、見慣れちゃったけどね?」


「まあ、そうなんですけど…相変わらず、正体不明のモノも有りますから。」 

「1942年の2月25日なんか、ロサンゼルスで空襲騒ぎになったのよね?」


「そうなんですよ。夜中の3時とか4時に、赤や銀色の飛行物体がたくさん現れて、それに向けての対空砲火で、1430発以上も撃ったらしいんです。」


「すっかりパニックね。1943年の10月14日には、ドイツを爆撃した帰りのB-17が、銀色の小さな円盤の編隊に、追い回されたって言うしね?」


「個人的に僕は、フーファイターの正体を、誰かのタイムマシンだと思ってたんですけどね…タイムトラベラーが、僕等以外に居ない方が不自然だし。」


「分からないわよ。案外そういうのも、混ざっているのかも…。」

 雪子はそう言って、ニヤリと笑った。


挿絵(By みてみん)

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