表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「雪子の地底調査」(セーラー服と雪女 第23巻)  作者: サナダムシオ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

14/30

⑭ 今度こそ帰還

「…なんてね?いやだなあ、冗談よ、冗談!」

 黒猫は笑顔になったが、眼は笑っていなかった。


「じゃあ、一緒にいらっしゃい、天狗殿。」

 バステト嬢に呼ばれた彼は、恐る恐る彼女の後について行った。春日姫を誘拐した時とはまるで別人のように、今や彼はすっかり萎縮していた。


 多分、これまでに、この地下世界で、散々彼女の恐ろしさを見せつけられて来たのだろう。雪子はそんな推測をした。


 何はともあれ、コレで肩の荷が降りた訳である。

 無事に一人に戻った雪子は、犬王に見送られながら、黒猫に教えられた穴に、入って行ったのだった。


 どうやら出口は間違いなく、元の英国の田舎のようだった。馬車に擬装したビートルも見つけたので、早速中に乗り込んだ。


 あの姉弟も今頃は、リチャード・デ・カルン卿という名の、村の実力者の元に保護されている事だろう。


 怪しいアラハバキは退治した事だし、今回はこれくらいで、一旦本部のテレビ塔に帰るとしよう。

 雪子はそう考え、帰路のための座標を、フロントコンソールパネルに打ち込んだ。


 やがて、彼女がテレビ塔に戻ると、亜空間レストランは、賑やかな雰囲気になっていた。


 例によって猫王子のミケーネが、由理子のところに遊びに来ていたのだ。そこに、杉浦鷹志とサン・ジェルマンも加わって、なにやら談笑していたのだった。


「ただいま。なんだ、みんな来てたのね?」

「ああ、雪子さん、お疲れ様です。首尾は如何でしたか?やはりアラハバキの残党は居ましたか?」

 サン・ジェルマンが、労いの言葉を掛けた。


「ええ、それはもう…だからしっかり懲らしめておいたわ。それにハグレ鳥族にも出会ったし、地下世界で色々と面白いモノを見たわよ。」


「へえ、地下世界か。行ってみたいなあ。」

 そう言ったのは、鷹志だった。

「いや、地下世界は…まずいな。」

 そう言ったのは、ミケーネだった。


「えっ、どうして?面白そうじゃない。」

 不思議そうに言う由理子。

「いや、まあ、色々とね…。」

 言葉を濁す猫王子。


「ソレは、とても強い黒猫が居るからかしら?」

 少し意地悪な顔をしてミケーネに尋ねる雪子。

「えっ、何故それを…?」

 明らかに取り乱す猫王子。


 と、そのタイミングで、エレベーターの扉が開いて、中から器量の良い、金色の衣装を身に付けた、黒猫が降りて来た。


「はあい、私のミケーネ。元気にしてたかしら?」

 それは地下世界の勇者、バステト妃だった。

「バ、バステト!どうしてここへ?」

 ミケーネはもう、ほとんどパニック状態だった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ