表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「雪子の地底調査」(セーラー服と雪女 第23巻)  作者: サナダムシオ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

10/30

⑩ 露天風呂の問答

「誰だ、貴様は!?ヒトの家の中に勝手に上がり込んで、何のつもりだ!」

 天狗は、怒りと恥ずかしさで、ますます真っ赤になって、雪子にそう言った。


「あら、他人の妻を盗み出した貴方に、そんな事を言う資格が有るのかしら?…もう私が、逃したけどね。」

「…何だと!?」


「一応、名乗っておくわ。私は真田雪子。暇を持て余した超時空の魔女よ。貴方は…見たところ、ハグレ鳥族ってところかしら?」


「いかにもワシは鳥族の者だ。以前仲間と共に、ニンゲンの世界を調査中に、ワシだけ、この地下世界に迷い込んでしまったのだ。」


「それは…少し同情出来る話ね?」

「…以来、色々な洞窟を見つけて、中に入ってみたのだが、二度と仲間に会う事は出来なかったのだ。」


「あら、可哀想に。それで寂しくて、気に入ったニンゲンの女性を、誘拐したのかしら?」

「…まあ、大体そんなところだ。」


「ふざけるんじゃないわよ!そんな事が赦されると、本気で思ってるの?地下世界のニンゲンたちとでも、お友だちになりなさいよ!」


「彼等は純朴でイイ奴らだが、"教養"が足りない。何と言うか…退屈なのだよ。」

「贅沢な悩みだこと。貴方たちお得意の、"教育"ってヤツを、施せばイイじゃないの?」


「もちろん、やってみたさ。でも全然ダメだった。多分、ナニか地上のニンゲンと、根本的に違うんだよ。」

「ああ、ソレは多分…彼等がネアンデルタール人由来だからよ。」

「なん…だと?」


「貴方、気づかなかったの?もう、見るからに、骨格から違ってたでしょ?多分、太古の昔に、彼等は絶滅を逃れて、地下世界にやって来たのでしょうね。そして地上のニンゲンと違って、無意味な攻撃欲や征服欲が無い彼等は、この地下世界で、長い間、静かに暮らしてきたのよ。」

「そう…だったのか。」


「あのトカゲの女王や、貴方がやって来るまでは、さぞや平和だったでしょうに…。」

「う〜ん…。」


「まあ、貴方も災難だったわね。この地下世界に長く居たせいで、そんな真っ赤な肌色になってしまったのでしょう?」


「ああ、そうだとも。それどころか、鼻の形までこんな事に…。」

 天狗は、自分の長い鼻を、忌々しそうにさすった。


「私、こう見えても、鳥族の遠い親戚みたいなモノなのよ。だから貴方が、二度とニンゲンに悪さをしないと約束できるのなら、同族のよしみで、仲間のところに連れて行ってあげてもイイわよ?」


「ほ、本当なのか、ソレは!?」

「ええ勿論。サン・ジェルマンの名に賭けてね。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ