↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生した貧乏男爵令嬢、領地を開発して大金持ちになります!  作者: 稔


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
74/152

商品より先に、人手が足りない

さてさて。集落ごとの距離については、まだ分からない。まあ、あれだけヒントを出したんだ。あとは大人たちが考えてくれるだろう。

私が四歳児だということを考えれば、十分すぎるほど仕事はしている。


……うん。しているよね?


「まあ、何とかなるでしょ」


木の鎖が集落同士を繋ぐことができれば、物流コストはかなり軽減できるはずだ。


今までは人が運んでいた。当然、人が動けば食事も必要だし、時間もかかる。


それに山道。平地とは違って、移動そのものが大変だ。木の鎖なら、最初に設備を作る必要はある。その後も、木材の交換や修理など多少の維持費はかかるだろう。


それでも――


「人件費よりは安くなるだろうな」


しかも、一度整備してしまえば、何度でも使える。パンパ領のような山間部では、かなり重要な設備になるはずだ。


「さて……」


問題は、次だ。


新商品については、これからさらに商人へ卸していく。固形炭。炭ペン。椿油。椿油石鹸。紙。そして、最近作られた便利な道具。

まだまだ売上は伸びるだろう。


「更なる売上が見込める……と」


うん。お金は増える。なら――


「次の手は何だ?」


私は考える。

この領地には、まだまだ売れる物があるはずだ。木。竹。椿。炭。山菜。キノコ。それ以外にも、私が知らないだけで資源はたくさんある。


「となると……」


新商品。新商品。新商品。


「…………」


ふと、あることに気づく。


「……人手か?」


商品を増やせば、当然それを作る人が必要になる。今だってそうだ。炭を作る人。炭ペンを作る人。椿の種を集める人。椿油を作る人。石鹸を作る人。瓶を作る人。木箱を作る人。紙を作る人。木の鎖を作る人。そして、今後はさらに増える。


「……人手が足りなくなるんじゃない?」


今はまだ何とか回っている。

でも、商品が売れれば売れるほど――生産量を増やす必要がある。生産量を増やすには、人が必要だ。


「人手を増やすって言ってもなぁ……」


パンパ領の人口は、約千人。

しかも、その全員が働けるわけではない。

子供もいる。老人もいる。農業や林業をしている人もいる。生活に必要な仕事だってある。


「単純に、人を増やせばいいって話じゃないよね」


そもそも――


「人って、どうやって増やすの?」


移住してもらう?近隣の領地から人を呼ぶ?

それとも――今いる人たちが、もっと少ない時間で多くの仕事をできるようにする?


「…………」


最後の方が、パンパ領には合っている気がする。木の鎖だってそうだ。人が荷物を運ぶ仕事を減らした。紙だってそう。記録を木板から紙に変えれば、運ぶ量も減る。


便利な道具もそう。


一つ一つは小さな改善でも、積み重なれば大きな差になる。


「だったら……」


新商品を増やすだけじゃない。

一人あたりの仕事量を減らしながら、生産量を増やす。これも大事なんじゃないか?


「……生産性を上げるってことか」


前にもやった。でも、まだまだできることはあるはず。


「そう考えると……」


私は領館の中を見回す。


「この領地、まだまだ改善できるところだらけじゃん」


最初は金がなかった。だから何もできなかった。今は違う。お金もある。商品も売れる。

設備にも投資できる。


「だったら――」


次は、人を増やす前に、人がもっと楽に働けるようにする。これだ。


「……うん。次はそこを考えてみよう」


ただし。私は四歳児。

自分で全部やるつもりは――


「もちろん、ない!」


うん。ここは大人と職人さんたちに頑張ってもらおう。


私はアイデアを出す係。実際に作るのは――


「リヒトさん、よろしく!」


……まだ何も言ってないのに、どこかでリヒトが「げっ」と言った気がした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
リヒトは転生者の被害者
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。