みんなで新商品を考えよう!
「クルーク? なんか思いつくのか?」
ブレイお兄様が尋ねてくる。
「いや……そんなこと、急に言われましても……」
さすがに無理だ。
いくら前世の知識があるとはいえ、突然「次の商品を考えろ」と言われても、そう簡単に出てくるものじゃない。
すると。
「流石にそうですよ!」
ワイズお姉様が突っ込む。
「お父様も急に言い過ぎです」
うんうん。
もっと言ってやってください、お姉様。
私も心の中で激しく同意する。
「だったら……」
私は少し考える。
そして。
「三人でバラバラに考えるのはどうでしょう?」
「バラバラに?」
「はい!」
私は二人を見る。
「三人で、それぞれ考えるんです。みんなで考えっこです!」
「おー! それいいな!」
ブレイお兄様がすぐに乗ってくる。
「確かに! 私も負けないわよ!」
ワイズお姉様もやる気満々だ。
よし。これでいい。
三人で考えるなら、私が一人で全部考える必要はない。
それに、兄と姉が考えた物の中に、使える物があれば、それを商品にすればいい。
何より――私の存在感を少しは消せる!
しめしめ。
「じゃあ、何に考える?」
ブレイお兄様が周囲を見回す。
すると、ワイズお姉様が何かを思い出したように言う。
「そういえば、炭ペンを少し貰えたんじゃなかった?」
「ああ、そうだった!」
ブレイお兄様が嬉しそうに炭ペンを取り出す。
「これを使おうぜ!」
おお。確かに。
せっかく作ったんだから、使わないとな。
「木板に書いて考えようぜ!」
「いいわね!」
ワイズお姉様も頷く。
私は三人で使えそうな木板を探す。
そして――
「よし!」
三人それぞれの前に木板を置く。
炭ペンを握る。
「それじゃあ……」
「「「新商品を考えよう!」」」
三人で顔を見合わせる。
こうして。私たち三人による――新商品開発会議が始まった。
……まあ。
私はなるべく目立たないようにしよう。
そう思いながら、木板に炭ペンを走らせる。
さて。何を書こうか。
私は前世のホームセンターを思い出しながら、必死に頭を働かせるのだった。




