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転生した貧乏男爵令嬢、領地を開発して大金持ちになります!  作者:


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12/16

え?次の商品も私が考えるの?

数日後。


私たち三人は、お父様に呼ばれた。

ブレイとワイズと一緒に、お父様の執務室へ入る。


すると。


目の前に、見覚えのある物が置かれていた。


おお……!心の中で思わず声が出る。

例の固形炭。そして――炭ペン。


すげー!


私たちが作った物とは、かなり違っている。

固形炭は円筒形。しかも真ん中に穴が空いた、ドーナツみたいな形になっている。


持ち運びもしやすそうだ。


そして炭ペン。


こちらは綺麗な六角形になっている。

私たちが作った物より細く、握りやすそうだ。


さすが職人さん。


私たちはとりあえず形にしただけだけど、ちゃんと商品らしくなっている。


「完成したぞ」


お父様が満足そうに言う。


「二つとも、色々と改良してもらった」


おお。


「固形炭は、長時間燃える物と、比較的火力を重視した燃えやすい物の二種類だ」


二種類!


用途によって使い分けられるようにしたのか。


「そして、この炭ペンも細くして持ちやすくした。書き心地も……まあまあだそうだ」


ほぅ。やるな、職人さんたち。

私は炭ペンを手に取ってみる。

実際に持ってみても、かなり握りやすい。

試しに木板へ線を引いてみる。


すーっ。ちゃんと書ける。

うん。これは普通に使えるわ。


「すごい!」


ワイズが嬉しそうに声を上げる。

ブレイも炭ペンを眺めながら、


「俺たちが作った時より、ずっと良くなってるな」


と感心している。


ふふふ。


そうでしょう。これが専門家の力なのよ。


「そして、既にこの二つの製品は、麓の集落へ送った」


「え?」


「商人と商談する予定になっている」


おお!もう商談まで進んでるの!?


「そこで上手く話がまとまったら、大量に生産するつもりだ」


大量生産!


その言葉を聞いた瞬間。

私の頭の中に、大量のお金が浮かんだ。


……いや。まだだ。

まだ商品が売れたわけじゃない。

商談が成功して、注文が入って、実際に売れて。そこまでいって、ようやく利益になる。


でも。

上手くいけば――この山に大量にある木が。

今まで捨てていたような炭の欠片が。


お金になる。


しかも、私たちが毎日作らなくてもいい。

職人さんたちが作ってくれる。


これは……かなり良いのでは?


「ふふふ……」


思わず笑みがこぼれる。


「……クルーク?」


お父様が怪訝そうな顔をする。


「な、なんでもありません!」


危ない。また顔に出ていた。すると。

お父様が少し考えるように腕を組む。


そして――


「そこでだ」


嫌な予感がする。


「何か他の物も考えてくれないか?」


「……え?」


思考が止まる。


「二つとも非常に良い物だった。ならば、他にも何かあるのではないかと思ってな」


「…………」


え?ちょっと待って。


「クルークなら、何か思いつくのではないか?」


「…………」


お父様。それは。つまり。


「また私が考えるんですか?」


「そういうことだ」


即答だった。


えぇ……。


私は思わずブレイとワイズを見る。

二人もこちらを見ている。


そして。


「クルークなら、また何か作れそうだな!」


ブレイ。


「うん。楽しみね!」


ワイズ。


「…………」


味方がいない。

私は天井を見上げる。


どうやら――私の領地開発は、まだまだ終わりそうにない。

というか。これからが本番らしい。

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