金メッキ、できました!
「うむ」
私は完成した発電機を眺める。
「発電機は、完成したと思う」
実際、磁石を動かせば電気は発生した。
ちゃんと実験もできた。
でも――。
「今の私には、重労働」
何度も磁石を動かす。
ガチャガチャ。ガチャガチャ。
四歳児にはキツい。
「やっぱり……」
私は庭を見る。そこには以前から使っている小型の水車がある。
「あれを使おう」
水の力なら、私が動かす必要はない。
「水車の動力と発電機を、ガッチャンコさせなければ……」
問題はどうやって動力を伝えるか。
私は水車を見る。そして、発電機を見る。
「うーむ……」
木の鎖。以前作ったものがある。
ならば――。
「歯車を取り付けて……」
発電機側にも歯車を付ける。
木の鎖を歯車にかける。
「これで……」
水車を回す。
ギギギ……。
「お?」
発電機側の歯車も回り始めた。
「おお!」
さらに水を流すと水車が回り、木の鎖が動く。
そして――発電機が回転する。
「おー!」
私は思わず声を上げた。
「水の力で発電機も回転してる!」
つまり。
「自動や!」
これなら私が磁石を動かし続けなくてもいい。
水が流れている限り、発電機を回せる。
「これは便利!」
水車。木の鎖。歯車。発電機。
今まで作ってきたものが、こうやって繋がっていく。
「よし!」
これで発電の問題は、一応解決。
次は――。
「金メッキ!」
私は昨日、謎の酸に漬けた金貨を見る。
「どうなったかな?」
容器を覗き込む。
「……うむ」
金貨はかなり小さくなっている。
「溶け始めとる」
ちゃんと溶けている。なら、もう少し待とう。
「一日くらい待つか」
◇
翌日。
「うむ」
容器を覗き込む。
「溶け切った」
金貨の姿は、もうほとんどない。
これで――金が液体の中に溶けているはず。
「果たして出来るか?」
私は適当な金属の輪っかを用意する。
まだ商品にするものではない。ただの実験だ。
「これを吊るして……」
金を含んだ液体の中に入れる。
そして――。
「これに電気を流すと……」
水車を回す。発電機が回る。電気が流れる。
「……」
しばらく待つ。
「どうや?」
私は輪っかをじっと見る。
最初は何も変わらない。だが――。
「……お?」
少しずつ。少しずつ。
表面の色が変わっていく。
「……」
私は目を凝らす。
そして。
「くくく……!」
思わず笑みがこぼれる。
「出来ました!」
輪っかを取り出す。
そこには――薄く輝く金色の膜。
「金メッキ!」
私は輪っかを持ち上げる。
「成功よ!」
金そのものを大量に使ったわけではない。
表面だけを金で覆っている。
これなら――。
「メッキされる側を、ちゃんとしたアクセサリーにすれば……」
私は考える。
指輪。ペンダント。ブローチ。髪飾り。
「売れる!」
私は拳を握る。
「鍛冶屋さんに頼もう!」
まずは何パターンか作ってもらう。
それを――金メッキする!
これなら、ただの金属製品よりずっと高級に見える。しかも本物の金を使っている。
「うんうん」
私は満足して頷く。
「これはいける!」
私は胸を張る。
「売れるものは、どんどん増やすの!」
こうして――パンパ領では、新たな商品開発が始まった。
金メッキアクセサリー。
果たして、どんな商品になるのか?私自身も、楽しみになってきた。




