↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生した貧乏男爵令嬢、領地を開発して大金持ちになります!  作者: 稔


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
107/152

椎茸料理をリヒトに丸投げ

「んー……」


私は、ふと思い出した。


「すっかり忘れてて、バーベキューに出すのを忘れてたなぁ」


そう。昨日のバーベキュー。

肉や野菜はたくさん焼いた。

でも――椎茸を出すのを、完全に忘れていた。


「もったいなかったのう」


お祖母様も残念そうに椎茸を見る。


「それならば……」


私は考える。

せっかくお祖父様とお祖母様が来ている。

しかも、椎茸がこんなにある。

だったら――。


「……せっかく二人が来てるんだから」


私はニヤリと笑った。


「もっとリヒトさんに丸投げをしなければ……」


「椎茸料理かい?」


お祖母様が嬉しそうに言った。


「そうです!」


私は大きく頷く。

そして――。


「リヒトさーん!」


「もう無理です!」


「まだ何も言ってないでしょ!」


「その呼び方をした時点で、何か仕事を頼まれるのは分かります!」


……鋭い。


「椎茸料理よ!」


「へ!?」


リヒトさんが目を丸くする。


「せっかく二人が来てるんだから!」


私はお祖母様を見る。

楽しそうに椎茸を眺めている。


「分かりましたよ……」


リヒトさんがため息をついた。


「焼きですか?」


「まずそうね」


「まず?」


「焼き椎茸!」


「はいはい」


リヒトさんが諦めた顔になる。


「それと――」


私は指を折りながら考える。


「昨日の余った肉を細かく切って……」


「はい」


「椎茸の肉詰め!」


「なるほど」


「椎茸のチーズ焼き!」


「それもいけますね」


「椎茸の煮物!」


「はい」


「椎茸の炊き込みご飯!」


「……」


リヒトさんの動きが止まった。


「……クルークお嬢」


「なに?」


「それ、本当に全部作るんですか?」


「うん」


「結構な量ですよ?」


「だって、二人がせっかく来てるんだから」


私はお祖母様を見る。


「色々食べてもらいたいじゃないですか!」


「おお!」


お祖母様が嬉しそうに声を上げる。


「それは楽しみじゃな!」


「うむうむ。椎茸料理をこれだけ食べられるとは、贅沢じゃのう」


お祖母様は嬉しそうだ。

リヒトさんは二人を見て、深いため息をついた。


「……分かりました」


そして、厨房へ向かおうとする。


「クルークお嬢は、食べますか?」


「私は……」


椎茸を眺める。

うーん……せっかくの椎茸料理が食べたい。

でも――。


「松茸はある?」


「ありますよ」


即答だった。


「沢山!」


「なら私は……」


私は少し考えてから――。


「松茸メインで」


「…………」


リヒトさんが固まった。


「クルークお嬢は、本当に変わってますね」


「なんで?」


「ここは椎茸でしょ」


リヒトさんが椎茸を指差す。


「今、この領地で採れる貴重な食材ですよ?」


「うん」


「しかも、こんなに立派な椎茸ですよ?」


「うん」


「それなのに――」


リヒトさんが首を傾げる。


「松茸ですか?」


「私は松茸がいい!」


「分かりましたよ!」


リヒトさんは、もう何も言わず厨房へ向かっていった。


「……ふふふ」


私は満足した。椎茸は椎茸で美味しい。

でも――松茸があるなら、松茸を食べたい。


だって。


「せっかく貴族なんだから、贅沢しないとね!」


「クルークちゃんは、本当に食べ物へのこだわりが強いのう……」


お祖母様が呆れたように笑う。


「でも、楽しみじゃな」


「はい!」


今日は椎茸料理。

そして――私の松茸料理。


「リヒトさん、頑張ってー!」


「……はいはい」


厨房の奥から、疲れた声が返ってきた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
香り松茸味シメジ と聞いた覚えかw
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。