↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生した貧乏男爵令嬢、領地を開発して大金持ちになります!  作者:


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
10/13

危ない!転生者だとバレるところだった

これで上手く行くかな?

私は、少し離れたところから父様とリヒトさんの話を聞いていた。

私自身は表に出ていない。

固形炭を作ったのは、兄と姉と私。

でも、大人たちから見れば、子供たちが何かを作っただけ。


ここから先は、大人に任せればいい。


上手く産業に持っていければ――木と竹しかない我が領地が、少しは変わるかもしれない。


「…………」


せっかく貴族に生まれたんだ。

前世では、しがないホームセンター勤務だった。今度はお金持ちになって――ガンガン稼いで、贅沢三昧の生活を送るんだ!


そう思っていた。二日前までは。


「クルーク」


「…………」


ん?父様?


「クルーク」


「はい!」


振り返る。

お父様がこちらを見ている。


「この固形炭の作り方を、どうやって知った?」


「…………」


……え?なんで私に?


「なぜ私に……?」


思わず口に出してしまった。


「ブレイとワイズから聞いた」


「…………」


ですよね。


「てっきり二人が思いついたのかと思ったんだがな」


「…………」


嫌な予感がする。


「二人から聞いたら、元はクルークが思いついたそうじゃないか」


「…………」


終わった?いや。まだだ。落ち着け。


四歳児。私は四歳児。


前世の記憶があることを知られるわけにはいかない。


「それは……」


どうする?どうする?


「…………」


そうだ。書庫。


「お祖父様の書庫で見つけました!」


「書庫?」


「はい!」


「そんな記述があったのか?」


「…………」


やばい。細かく聞かれるか?


「はい!」


私は勢いよく頷いた。


「これなら私にも作れるかな? と思って!」


「なるほど……」


お父様は少し考え込む。


「お祖父様の書庫か……」


よし。今のところは誤魔化せている。


「それで、作り方は?」


「…………」


やっぱり聞くよね。

私は覚えている限り説明した。

炭を細かくする。のりを混ぜる。形を整える。

乾燥させる。そして使う。


「なるほど」


お父様は頷いた。


「分かった。また何かあったら、私にも話してくれ」


「はい!」


よし!話は終わった。


「…………」


危なかった。ものすごく危なかった。

前世の記憶があることまで、あと一歩だった。

私は心の中で胸を撫で下ろす。


セーフ!セーフ!


……いや。待て。よく考えたら――。


「…………」


私。今後も何か作るつもりなんだけど。


「…………」


そのたびに、これ聞かれるんじゃないか?


「どうやって知った?」


「どこで覚えた?」


「誰に教わった?」


「…………」


まずい。これは――ちゃんと設定を考えておかないと。私は心の中で、今後の言い訳を考え始めた。


お祖父様の書庫。便利だ。ものすごく便利だ。

これからも、しばらくはお世話になろう。


そして――。


「よし」


私は改めて決意する。

絶対に前世のことはバレない。


その上で――パンパ領を発展させる。

そして、お金持ちになるぞー!


「クルーク?」


「はい!?」


「何でもないならいいんだが……」


「なんでもないです!」


……危ない。本当に危ない。

転生者として生きるのも、なかなか大変だ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。