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第87話 デジマ・ラボラトリー






ーーーデジマ・ラボラトリー




ゴルドは驚愕する。



デジマに、いつの間にこんな施設が作られていたんだ?という驚きもさることながら、そこは男心をくすぐる、さながら秘密基地のようだった。


様々な工具が並べられた壁。


何をするか分からないが、ベルトコンベアがあり。


モニターと操作盤が至る所にある。






「ここに住みたい!」


「はい。馬鹿なこと言ってないで、ゴルドさんこっち」



美月がゴルドの腕を引っ張って歩く。


ヒロとヴォルクにローガンは、分からんでもないという顔をしていたが、ワカバがどんどん先に行くので追いかける。






「さぁ!コレがロボットです!」






直立不動の、メタルボディは、ゴツゴツとして、ドラム缶のような厚さがあった。



頭部は、丸く磨かれた綺麗な曲線を描き、顔はの目の部分には四角いアイカメラが二つ搭載され、口の部分は、スピーカーとなる小さな穴が無数にあいた施工がされていた。





「・・・え?なんか、昭和のロボットみたい・・・」



ヒロが、ちょっとがっかりした声色でつぶやく。



ヒロの頭の中では、ワカバ達の技術なら、それこそ人間と見間違うほどの精巧なロボットか、それとももっと人間らしくなくても、かっこいいロボットアニメに出てくるようなメカを想像していたのだ。




ちなみに、ゴルドとローガンは喜んで興奮しながら見ている。



「なにこれ!すげぇ!なんかすげぇ!」


「ほー、よく出来ているなぁ。強そうだ」




2人でキャッキャしながらロボットの周りを忙しなく動くが、ヒロとヴォルク、美月は微妙な顔だ。




「オレのいた世界でも、もっと進んだアンドロイドがあったぞ?・・・」


「意外ね。ワカバ達の世界は、ロボット技術が進歩しなかったのね」


「ロボット技術というか、デザインセンスの問題のような気も・・・」



「ちょっと、好き勝手言わないでくださいよ!」



ヴォルクと美月とヒロが辛辣なコメントを残すのを見て、ワカバが抗議の声を上げる。



「技術が進んでいくにつれて、人間と違わないレベルのロボ、ヒューマノイドの分類で言えば、アンドロイドはいくつも誕生しました。そして、それが増えるにつれて、とある問題が・・・」



「え?なに?・・・反逆、とか?」



ヒロが映画でよく見た話しを思い出し、やはり実際に未来もそうなったのかとショックを受けながら聞く。







「いえ。人に近すぎて命令するのが申し訳なくなってくるんです」




ワカバの説明に、ヒロ達が3人とも目を点にする。





「ほら、ロボットって、疲れも何もないから、ずっと働けるんですけど、人間の見た目だから使用者が罪悪感で使いづらいってなっちゃったんですよ」




ワカバが当たり前のようにそう説明する。



さすがに、人間に思えるほどのロボットを見たことがない3人からしたら、もはや想像つかないが、もうそういうことにしておこう。




「ねぇーねぇー!早速使おうよ!」




ゴルドが待ちきれないとワカバを急かす。



ワカバはロボットの操作リモコンとモニターを用意して、ロボットを操作した。



「自動で動かないの?」



美月が疑問に思って聞く。




「オートモードとリモコンモードがありますよ。オートモードの場合は、指示がないと動きませんけど」



こんな見た目だが、自立行動できるなら、やはり技術力は高い。



ゴルドがワクワクしてみながら、ワカバが操作していく。



ゴルドの感動の声が響くが、ヴォルクと美月は渋い顔をしている。



「敵とはいえ、こんなロボットで現れて、相手を焚き付けられるか?」


「そもそも、変な物として、討伐されそうな気がする」



ヴォルクと美月は冷ややかな目でそう評価する。



ゴルドは聞いていないのか、マイクに話しかけて、同じ言葉をロボットが無機質に話しているので、面白がって喋りまくっている。




「こんなロボットだけど、敵に壊されて、解析とかされたらヤバいんじゃ?」


ヒロが心配してそう言うと、ワカバがチッチッチと指を立てながら言う。




「お任せください。これがあります」



ワカバが自信満々でリモコンのとあるボタンを全員に見せる。



全員が身を乗り出してそのボタンを見た。







そこには、自爆スイッチと書かれていた。








「「「自爆すんのかい!」」」




ヴォルクと美月とヒロの声が重なる。



「え?なになに?」



ゴルドが、何も分からず、突っ込んで疲れた様子の3人に声をかける。




「ロボットの構造や基盤どころか、ネジ一本残さず、チリになる爆破だから、安心して」



ワカバのえっへん、と自信満々な顔に、3人は「そうじゃない」と、同じ感想を抱いていた。





「まぁ、とりあえず試すだけでも、価値はあるだろう」




ローガンが静かにそう言う。


ヴォルクは、正気か?と、驚いた様子を見せる。



「こんなロボットで、相手は話しを聞くか?ふざけてると思われるぞ」



「ヴォルクたちの感覚だと、そう感じるようだが、そもそもワシもゴルド様も見たことない物だ。それは敵の貴族も同じ。むしろ、これほどの技術を持った組織が来ていると思えば、話の信憑性は高いと思うぞ?」



そこで、美月も気付く。



つい、ゴルドの雰囲気で流しがちだが、この世界にとっては、こんな古臭いロボットでも、そもそも存在していないものなのだから、胡散臭いとも思わないだろう。





「やってみる価値はある」





ローガンの、もう一度力強く言うその姿勢に、3人は考えを改める。



ワカバは得意げになって、鼻を鳴らした。







ゴルド「ロボットってカッコいいなぁ!」



ヒロ「そうですよね!ゴッド様!」



ヴォルク(ヒロのやつ、ボス相手の時だけ態度変わる気がする・・・)



美月(ヤンデレの気配!?)




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