第1章 なぜ勇者より無職の俺が色々と格上なのか? 第15話 完全復活と決意
「エフィーーー。今戻ったよ?」
エフィの姿が見当たらない。どこにいるのだろうか....。
「おーーーーい、エフィーーーー! どこだーーー?」
「ダ、ダーリン!!!!!」
エフィは茂みの中から出てきた。抱き着いて俺の胸で顔を埋めている。
「すーーーーーーはーーーーー。やばい...。興奮してきました!!」
「おいっ」
俺のにおいを『すーはーすーはー』と嗅ぎながらくねくね動いている変態は放っておいた。
「親友と会えたぞ! 今からそいつの家に行く。っていつまでにおいを嗅いでいるんだ!!」
「あっ、つい!」
「つい! じゃないよ!!」
「親友様と会えたのですね。では妻として挨拶しなくては」
「そ、そうだな...」
急に切り替えられるとこっちが困るんだよな....。エフィは目にも止まらぬ速さで支度を済ませた。
「さぁ、行きましょう!!!」
「は、はや!!!」
そして、俺は急いで支度をしてエフィとともにレオンの家に行くことにした。
◇
「やっと着いたな」
「ですね」
正直疲労困憊だ。何日歩いたと思っているんだ。早くベットで寝たいな
「よしっ。入るぞ」
「は、はい!」
でっかい屋敷のでっかい扉を開けた。その先には1本の長い廊下そしてレッドカーペット。そして左右に何十個も小部屋がある。つい3か月ぶりくらいなのにすごく懐かしく感じてしまう。レオンがいつもいる部屋は2本目の通路を右に曲がり突き当りにあるまたしてもデカすぎる扉の部屋にいつもナブリーさんと2人でいるのだ。
俺らは2本目の通路を右に曲がり突き当りの大きな扉の前までやってきた。
ギィーーーーー。扉が開くときに出る鈍い音が鳴った。開く先の景色にはいつも通りナブリーさんとレオンがいた。
「ナブリーさん久しぶり!!」
「あら、テンリさんじゃないですか! お久しぶりでございます」
「来たか親友」
「あぁ、ナブリーさんもレオンも久しぶり!」
「あらら、そちらの女性は?」
「わ、わわ、ワタシはテンリ様のつ、つ、妻をやらせていただいております、エフィと言います! よろしくお願いします!!!」
「エフィじゃと!? あの勇者の」
「そうだな一応勇者ではあるよな?」
「は、はい!」
「ふふふ、緊張しなくていいのよ? わたくしたちはテンリさんのお友達。ヒト族はあまり好きではないですが、わたくしの夫の親友であるテンリさんの奥様となるとまた話は別になりますよ」
「あああありがとうございます」
「エフィ敬語をやめなきゃ。堅苦しいのはこの人たち嫌いだから」
「え、でも....」
「いいのだぞ? お主はテンリと同じ優しいオーラを感じるからの」
「あ、ありがとうござい—————————じゃなくて、ありがとう」
さすがレオンとナブリーさん。エフィがすぐに打ち解けたよ。では、本題に入りたい。
「ナブリーさん、今回も腕を治してもらうことは可能でしょうか?」
「あらあら、腕がないですね。1時間ほどかかる治療なのですが大丈夫でしょうか?」
「全然大丈夫!! 本当にありがとうございます!!!」
そして、俺はナブリーさんと共に治療室に行った。レオンとエフィは世間話などをしているから大丈夫だろう。今は治療が先決だ。
◇
「ふぅ~~~。終わりました」
「ありがとうございます!!! やっと俺の腕が治った!!!!」
3週間ぶりくらいに俺の両腕が治った。今思うと、ナブリーさんはバケモノ級の能力の保持者ではないのかと疑問を持ってしまう。
「でも、テンリさんが腕を失うほど相手とはどんな強者なのですか....」
いい機会だからナブリーさんには話しておくか。俺に何があったのか、そしてこれから何をするのかを。
◇
「そういうことなのね」
「ナブリーさんお願いがあります」
「何でしょう?」
「エフィの............エフィの記憶の中にある俺の存在を消してください」




