第1章 なぜ勇者より無職の俺が色々と格上なのか? 第13話 白狼
白狼だと....。呪いが解けたのか? わからない。白狼がなぜここにいるのかが.....。しかし、心配していることとはまったく違う回答が来た。
『主よ、やっと森に来てくれましたか』
ん? 主とは誰を指しているのか?
『無視しなでくださいよ』
「いや、主って誰だって思ってしまったから」
『主とは貴方様ですけど?』
「ん? 聞き間違えかな? 俺が主であるかのように聞こえたんだが...」
『言いました』
「————————っておい!!! 何で俺が主になっているんだよ!!」
『だって、呪いを解いてくれたからですよ』
あっ。結局俺の【剛点】で呪いは消えたのか。それは良かったが....
「それで俺が主になるのはおかしくね?」
『おかしくないです! 確かに主やそこにいる女性を傷つけたのは事実。本当に申し訳ないことをしたと思っております』
「いやいや、呪いだからしょうがないことだよ」
「そうですよ、ダーリンの言うと通りですから気にしなで白狼さん」
いつの間にか、腰を抜かしていたエフィが立ち上がっていた。しかし、足はまだ震えているのがわかる。俺はエフィを抱き寄せて安心させた。
「ダーリン!? ここでは...その...も~~~~~!! 大胆♪」
「何か変な誤解をしていないかい!?」
『さっきからそこの女性が主のことをダーリンと言っているが、ダーリンとは何でしょうか?』
「ハニーとダーリンは結婚しているのです!!!!」
『なんと奥方様でしたのですか!?』
「えぇ、そうよ!!」
『では、貴方様も主ですね』
「ハニーも主!!??」
驚いており、俺と白狼を何回も見返していた。
『ボクの主は嫌ですか...?』
「————————っ!!! 可愛すぎませんか? も~~~~ぅ。おいで!!」
テクテクと歩いてきた白狼の頭を撫でているエフィ。さっきまでの恐怖が微塵も感じられない。なんという強靭なメンタルなのだ...。
『気持ち良いです! 主殿』
「ふさふさで可愛い♪」
「もう、これは一緒に連れていくパターンだろうな....」
「ダーリンがいいってさ! よかったねロウちゃん!!」
『はい!!!』
「ロウちゃん?」
「うん! 白狼の狼からとったの!」
なんと安直な...。まぁ、コク・ハクもすごく安直なのだが。なんと、俺らは神獣である白狼が俺らの仲間になったのだ。しかも、最初あそこまで怖がっていたエフィが今はべったりくっついている。
待てよ...。このまま行けばエフィはずっと俺の傍にいなくても済むのか? 何という好都合! これでやっとトイレの時泣かれなくて済むぜ!!!!!!!!!
この時、まだ俺は知らなかった。エフィの愛はどんなときも変わらないということを...。




