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「ただいま、リリィ、レティ」
オルガスタン様を見送った兄様が、立っているあたし達に気が付いてこちらへ来た。
「オルガは何でうちに来ていたんだい?」
……兄様が帰ってきたらそこにいた、って感じだものね、今のじゃ。何故ここにいるのか、オルガスタン様は説明せずだったし。
あたしが説明すると、兄様は納得したように頷いた。
「あいつは、ちょっと悪人顏と言うか……まぁ、悪いやつではないんだけどね、誤解されやすいんだ。僕も、よく誤解したよ。ははっ」
兄様、それは笑い事ではないと思います。
「まぁ、悪いやつじゃないから、仲良くしてやってくれ」
「アレク様、上から目線なんですね」
「……いや、そんなことはないんだけどね」
姉様と兄様が話し始めたので、あたしはそっと下がることにした。もうすぐ夕飯らしく、シェシーとメイリは先に準備があるからと行ってしまった。
あたしって、もしかしなくともいなくて大丈夫じゃ……。
お母様が提示した条件は、一週間で帰ってくること、だった。それと一緒に、姉様が不自由していないならすぐに帰って来なさい、だった。
こんな感じなら多分、すぐにでも家に帰れそうな気がした。
さみしいけどね。姉様には、良い旦那様が出来るし、メイドも良い人がいる。
しばらくして、夕飯に呼びに来てくれたので、食べに行った。
久々の豪華な食事に目を丸くしつつ、堪能させてもらった。
夜、姉様と一緒に入った布団で子供の時のように話した。
「姉様、あたし一週間しない内に帰ると思います」
「やっとわかってくれたのね……!」
「でも姉様!何か大変なことがあったら、すぐに呼んでくださいね!」
「えぇ。わかっているわ」
それから、あたしが帰る日を姉様ときちんと決めた。婚約披露パーティーが終わった後、そのパーティーに出席するお母様達と帰ることになった。
あたしがこの屋敷にいるのは、明日と明後日だけだ。




