第四十五話 栗原と三上ナニする?
さてと、今回は僕が主役かい? いいよ。僕もやってみたかったからね。僕は栗原直哉。今回は僕が主役だよ。さてと、なにを話そうかな。殆ど僕は三上といたからね。三上、家追い出されちゃったらしいから僕のところにかくまっているんだよ。ん? ああ、この話は誰にもしてないね。何でも成績が悪すぎて追い出されたらしいよ。成績上がるまで帰ってくるなってさ。三上のお父さんも凄いことするよね。本当に。というわけで僕に泣きついてきたわけ。まあ、面白い暇つぶしになるからいいんだけどね。
8月6日、今日はいつものように屋敷で目を覚ます。目の前には三上の油断しきったバカ面。こうしてみると中々どうして可愛いと思えるね。まあ、寝顔だけね。いつもはそんなにないし。ああでも、昨日の夜は可愛かったなあ。
っと、それよりも起きないとね。三上はどうせもう少し寝るだろうし。起こすと機嫌悪くなるから起こさないようにしてベッドから出る。軽い私服に着替えてから部屋を出る。向かうのは食堂室かな。どうせ、父さんも母さんも帰ってないからね。メイドが食事を用意してくれてるから本当に楽だよ。
「直哉様おはようございます」
「やあ、加奈子さんおはよう」
メイドの加奈子さんと会った。この人一人でこの屋敷の掃除とか家事の全てをやってくれている、三上曰くスーパーメイドさんだよ。僕が子供の時から家でメイドしてるけど、まったく年齢を感じさせないんだよね。見た目もあまり僕と変わらないように見える。うん、若々しいね。僕のタイプだよ。女性の。
「食事のご用意が出来ております」
「うん、ありがとう。じゃあ、僕は食べてくるよ。三上が起きたら三上も食堂に呼んでね」
「はい」
そう言って食堂に行く。食堂でいつもどおりの朝食を食べていると三上が走ってやってきた。何をそんなに慌てているのやら。何かあったのかな? まあ、あの慌てた顔を見たら何かあったことはモロわかりなんだけど。
「どうしたんだい三上。そんなに慌てて?」
「いいいい」
「はい?」
「妹が来る!?」
妹? ああ、三上の妹の由香ちゃんね。三上と違って正反対のしっかり者。高校に入ってからは本当に綺麗になってきたてるんだよ。で、三上のあの慌てようは、苦手なんだよ由香ちゃんのことが。親からも期待されてるし才色兼備だし、自分とは真逆だから苦手なんだと思う。
「由香ちゃんでしょ? 問題ないじゃん」
「俺にとっては問題だらけだよ!!」
「何が?」
「せっかくここに来て自由を謳歌してんだぜ? これで家に帰れとか言われたら俺は死ねる!」
はあ、やれやれ、まあ、僕も三上が居てくれたほうが嬉しいんだけどね。言わないけど。こんなこと三上に言ったら調子に乗るだろうしね。でも由香ちゃんが来るのか。彼女僕の家知ってるから迷うことはないだろうし、私設部隊で追い返すことも出来ない。結論から言えば追い返すことは出来ない。まあ、三上が会いたくない理由はここに居たいってことだから、彼女が納得すればいいわけだね。うん。これならいけそうだね。
「じゃあ、僕に任せてほしいな」
「おお! 持つべきものは友達だぜ!」
「やれやれ、現金なんだから」
さてと、じゃあ由香ちゃんが来たときのために加奈子さんに行っておかないと。ふふ、楽しくなりそうだなあ~。
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一時間後三上の妹の由香ちゃんがやって来た。三上と違って本当に可愛い子だね。長くて綺麗な茶髪に整った顔立ち。本当に三上の妹とは思えないよ。どっかから攫って来たか、三上が別の親の子とすら思えるほどだよ。まあ、調べた限りそんなことはないから本当に遺伝って不思議だよね~。
「やあ、由香ちゃんこんにちは」
「あ、そ、その、こんにちは栗原さん」
うん、可愛いね。なんだか気合が入った格好してるし。でも、少し顔が赤いな、暑いのかな? 夏だし今日も気温は高いから当然かもしれないね。外で立ってもらうのも悪いし上がってもらおうかな。
「暑いでしょ上がって」
「は、はい」
「おーい、三上ー、由香ちゃんが来たよー!!」
「何で俺を呼ぶんだよ!?」
何でと聞かれても答えないけど。面白いからだよ。面白いに決まってるからだよ。大事なことだから二回思ったよ。これは本当に大事なことなんだよ。面白いことは人間を豊かにすると思わないかい? 笑いは人の心を豊かにして世界を平和にすると僕は思っているのだけれど、君たちはどう思う?
まあ、それは置いておいて、僕の部屋にそのまま来てもらう。他の場所だとくつろげないと思ってね。固くて苦しいのはみんな苦手だろうからね。まあ、あまりそんな部屋は少ないんだけど。ここに来た人はそうは思わないらしい。今度内装でも変えようかな。そうだな……内壁を全てショッキングピンクにしてみようか。うん、面白そう。あとで加奈子さんと相談してみようかな。
っとと、それよりも早く部屋に行かないのとね。三上を無視して由香ちゃんを僕の部屋に案内する。それにしても終始顔が赤いし、落ち着かないし由香ちゃんどうしたんだろうね。ここには何回か来た事があるはずだからそんない緊張するとは思えないんだけどな? どうしたんだろう?
まあ、いいか。それよりも何をしようかな。二人に聞いてみよう。
「それで三上に由香ちゃん何する?」
「いや、おい、本題忘れんなよ」
おっと、忘れてた。そうだったね。三上が帰りたくないから由香ちゃんもここに居候させてしまえって計画だったね。すっかり忘れてたよ。内装をショッキングピンクに変えることを考えてたら忘れてしまってたよ。さてと、じゃあ、説得しようかな。
「えっと由香ちゃん今日は三上を連れ戻しに来たんだよね?」
「はい、そうです。お兄、父さんに言われったきり連絡もしないんです。お兄、母さんがどれだけ心配してると思ってるの!」
「出てけったのはそっちじゃねえか!」
「あんな成績だったら誰でも言いたくなるわよ!」
「はいはい、兄妹喧嘩はやめようね~」
ここで喧嘩しても無意味だし、いつまで続くかわかったもんじゃないからね。せっかくの夏休み何だから時間は有意義に使わないと。 時間は有限なんだよ。いつまでもこんな生活が続くとは限らないから楽しめるうちに楽しんでおかないと。この世界もいつまで続くのかわからないしね。作者がどうなるかもわからないし。
さてと、どうやって説得しようかな。うん、ここは直球で行こう。
「えっとね、由香ちゃん、実はね提案があるんだよ」
「提案、ですか?」
「うん♪ とっても良い提案だよ。三上は帰りたくないらしいだよ。でも、それじゃ三上がどんなことしてるか心配で問題は解決しない。だったらこうすればいいと思ってね」
「何ですか?」
「由香ちゃん家に泊まっていかない?」
「…………はい?」




