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恋も幸せも彼女しだい  作者: テイク
第二章 夏の出会いと、深まる何か
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第三十八話 最終日、片付け

 そんなこんなで最終日。

 は? 夜に何かあったことを話せ? 風呂の生中継をしろ? むしろ女子が風呂入っている間に風呂に飛び込め?

 馬鹿か。そんなことをやったら僕は死ねる。確実に死ねる。莉子だけだったらどうだがわからんが。佐藤や中宮会長がいるのだから。というか、これ前にも言ったよな。

 それはおいておいて今日は午前中までで午後には島を出る予定だ。毎日荷物の片付けはやっていたからいつでも出発できるようになっている。今頃ぐちゃぐちゃの荷物と格闘しているであろう三上とは違うのだよ

、三上とは。


「さて、時間まで何するかな」


 何をするか考えていると部屋の外からドタドタと誰かが走って来る音が聞こえてくる。

 きっとあと1秒後にはバーンと言うとんでもない音をさせて、扉を開け放ち誰かが部屋に入って来るだろう。

 バーン。扉が勢いよく開け放たれた。

 ほらな?

 そしてそこには莉子が立っていた。


「悠! 片付け手伝って!」


 言い放った莉子。予想通りだ。


「自分でや――」


 ちょっと待て、ここで断っても、どうせ強引にやらされるのだ。なら、いつも色々被害にあっている復讐をしよう。ちょっとあいつに不利な条件を付ける。莉子、覚悟しろよ。


「――いいぞ」

「え~、手伝…………え? 手伝ってくれるの?」


 何で聞き返したし。しかも、断られること前提だった。まあ、今まで僕が快く引き受けたことなかったからそれも当然か。


「聞こえなかったか? 手伝ってやる」

「ねえ、ちょっと私のほっぺ抓ってくれる?」


 夢と思ってるのかよ。まあいい、合法的痛みを与えられるからな。ん? ドSみたいだなって? そんなわけない。僕は清く美しい狩野悠だ。さて、では、抓ろう。

 思いっきり莉子の頬を抓る。それはもう思いっきり。それにしても、頬って柔らかいな。しかも伸びるし。


「いたたたたた! ゆ、夢じゃない!? って、悠、もういいよ。わかったから。ちょっ、何でもっと強く抓るの! いや、大丈夫じゃないからっあたたたた!」


 そろそろ離すか。あまりすると暴れそうだし。離してやる。


「うぅ、痛い」

「とりあえず、目は覚めただろ」

「うん、覚めた。じゃ、行こっか!」

「待て」


 僕を伴って部屋に行こうとする莉子にストップを出す。ここからが重要なんだ。


「何?」

「手伝うのは良いが条件がある」

「条件?」

「ああ、今後一週間朝、僕の家に勝手に侵入しないことだ。この条件が呑めないなら僕は手伝わない」


 毎日毎日布団に潜り込んでくるんだよこいつ。いや、おい、うらやましいとか言うな。男の読者ならわかるだろ、朝どうなってるか。わからないとは言わせないぞ。ここでは言わないが、それが見つかると大変なことになると言っておこう。

 何とか潜り込む前に目が覚めるため事なきを得てるが、起きれなかったらと思うとおちおち寝てられないんだよ。この条件はそれを一週間でもなくそうというわけだ。何で一週間なんて期間をつけたかって? 莉子の性格を考えて永久に来るなとか言っても無駄だから。絶対に忘れて破る。期間をつければそれもないからだ。文子さんにも言うし。


「う~、わかった」

「よし、じゃあ、行くか」


 これで、少しは平和な日々がすごせるだろう。

 莉子と一緒に莉子の部屋に。扉を開けて中に入り、そこで見た光景は忘れられないだろう。いや、どうしてこうなるんだと思った。あいつの部屋は文子さんが居るから綺麗なんだということが判明したよ。いや、まあ、それはわかってたんだけど。

 莉子の部屋はそれはもう見事にぐちゃぐちゃだった。あいつの持って来たであろう荷物がそこら中に散乱している。足の踏み場がないほどにだ。


「おい……」

「…………」


 全力で顔を背けている莉子。いやね、僕は思ったよ。てっきり少しは片付けているもんだと。少しは努力をした跡があるだろうとね。だけどさあ、これはちょっと酷いな。


「はあ~。引き受けたからにはやるが、お前もやれよな」

「了解♪ 了解♪」


 はあ、本当にわかってるのかね。


「さてと、じゃあ、僕はこっちの方をやってるから、お前はゴミといるものを分けろよ」

「おっけー」


 整理開始。しかし、いるものとゴミの整理って大掃除とかにしかやらないぞ普通。それだけ、ここのぐちゃぐちゃ具合が凄まじいってことなのだろう。幸いGは居ないようだから助かるが。これでGが居ようものなら発狂できるぜまったく。


「おい、何で僕のところにお前は自分の下着を寄せてくるんだおい。お前が自分でやれよ」

「な、何のことかな~」


 こいつ……。はあ、とりあえず、寄せられた下着を全て見ないようにして莉子に返す。何で、人のしかも女子の下着を片付けないといけないんだよ。


「でも、片付け方しらない」


 はあ~。もういい。こいつに任せてたらいつまで経って終わらない。このまま帰れねえよ。仕方ない。我慢して僕がやるか。


「わかった。お前はとりあえず、ゴミだけ捨ててろ」

「りょうか~い♪」


 はあ~。極力見ないようにして下着をこいつの鞄に放り込み、服をたたんで入れていく。何で、こいつこんな服持ってるんだよ。多すぎだろ。こいつなにやってたんだよ。いや、これよく見たら中宮会長の着てた服もある。こいつが貸してたのか?

 うわ! 何でこいつこんなもんまで持ってきてんだよ。何で、僕のアルバムがこんなところにあるんだよ。これ処分だな。っておい、処分した端から回収して行くなよ。


「おい、それじゃ、片付かないだろ」

「だって~」

「はいはい、お前の言い分はどうでも良いから。捨てろ」

「うぅ、わかった」


 さて、片づけだ片付け。ここからは単調な片づけが続くのでカット。

・

・

・

「ふう、終わった」

「うにゃ~~」


 ようやく終わったよ片づけ。まったく、あの後からもあいつ下着を押し付けてきやがって。いったいいくつ持ってきてんだよ。まったく、しかし、不思議だ。部屋中にあったあのゴミの巣窟のような空間が綺麗になり、そして、大量の服が消え去った。うん、不思議だ。バック一つに収まるとは誰が思おうか。


「ほんとだよね~」

「お前が持ってきたんだろうが」

「だって、お母さんが詰めたし」

「納得した」


 なるほど、文子さんか。あの人なら、納得だな。あの人収納とかとにかくうまいから。どうして、こんなところにそんなものが入っているんですかってことが何回もあった。まあ、そういう僕も、結構その人の影響を受けているんだけど。

 しかし、常々思うが、どうしてあの両親から、これが生まれてきたのだろうか。本当に疑問だ。うん。無駄に性能が高いところは遺伝されているが、どうしてこうどこか抜けているんだろうか。


「さてと、おい、お前のせいで、もう出発じゃないか。どうするんだよ」

「あはは~」

「はあ~。もう、下降りるぞ」

「は~い!!」


 荷物を持って下に下りる。


「ああ、悠良いタイミングだね。ちょうど呼びに行こうかと思ってたんだ」

「そうか」

「じゃあ、全員揃ったから。出発しようか」


 みんなが順番に外に出て行く。僕も出ようとすると、佐藤が、なぜか荷物を差し出してきた。


「何だ?」

「もって」

「はあ!? 何で?」

「いいから早く持ちなさい。重いの」


 わけのわからないまま押し付けられてしまった。


「まったく、何なんだよ」


 それに、重いって、かなり軽いんですけど。絶対押し付けたな。まあ、良いか。軽いし。


「ほら、さっさと行くわよ」

「はいはい」


 僕も別荘を出た。

 こうして、僕たちの色々あった、無人島滞在は終わった。本当に長かったようで短かったな。それだけ、濃い内容だったのだろう。良い思い出だった、そう信じたい。


新年一発目の更新です。

皆様あけましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いします。

さて、挨拶も終わったので連絡を。

次回の更新は十六日を予定しています。

ので、皆さんお楽しみに。

それではまた。

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