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恋も幸せも彼女しだい  作者: テイク
第二章 夏の出会いと、深まる何か
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第二十九話 ゲームを楽しめ!!

 佐藤が取ってくれたファンシーな人形を莉子に渡す。それを持ってきたとき莉子はかなり驚いた顔をしていた。取れるとまるで思っていなかったように見える。


「え、取れたの?」


 おい、お前取れないこと前提で行ったのか。取れないと思ってたのかよ。まあ、僕は取れなかったけど。つまり、なんですか、お前は僕にあそこで絶望してろと言ったのか。殺意が沸いた。

 それを莉子が感じ取ったのか乾いた笑みを漏らす。


「あは、あはは、で、でも、悠なら取れると信じてたし」

「…………」


 明らかに嘘だろ。お前こっち向けよ。明後日の方向見てんじゃねえよ。


「ご、ごめなさい」


 黙ったまま睨んでいると莉子が謝った。きちんと謝れるところが莉子のいいところだと思う。けどさ、謝るなら最初から、やらせなければよかったと、僕は思うんだよ。そこの人たちも思わないかい? 思うよな。思うと言え。


「ゆ、悠?」


 恐る恐る莉子が僕の様子を伺う。さて、どうするか。このまま、怒ってもいいんだが、それじゃ、ワンパターンだ。さて、どうしようか。


「…………さて、黒江さん、ここにいいものがある」


 取り出したのは莉子の苦手なものだ。こいつが苦手なものとか超少ない。だが、一個だけ、昔から苦手なものを僕は知っていた。そう、それは…………。


「きゃあああああああああ!!」


 莉子の悲鳴が響き渡った。

・

・

・

「ぐすっ、もうしません、ごめんなさい」

「もう、二度としないな」

「はい」

「じゃあ、もう良いぞ」


 さて、空白の時間に何があったのか、それは神望み知る。一つ言えることは、莉子が従順になった程度だ。まあ、たぶんニ、三時間でもとに戻ると思うけど。


「…………ふ~ん」


 あれ、何か佐藤が軽蔑した目で見ている気がするんだが……気のせいだよな。たぶん、気のせいだよな。


「何か言いたいことがあるなら言ってくれないか」

「別に、何もないわよ」


 だから、その割にはなんか態度がおかしい気がするんだよ。


「そうか?」

「そうよ」

「まあ、それならいいが」


 さてと、なにするかな。色々ありすぎて迷うな。


「それなら、これでもしてみないか?」


 中宮会長がやってきてとあるゲームを薦めてきた。それはよくある、銃でゾンビを倒していくゲームだ。普通のゲームセンターではかなりの腕前がなければ、クリアはほぼ出来ない類の奴だ。しかも、クリアまでやるとかなりの金を消費することになる。だが、今回は、栗原所有なので、金はかからない、システムはまったく同じなのでかなりお得。


「いいですね。やりましょう」


 この手のゲームのクリアって見たことないから楽しみだ。さてと、日頃のストレス発散もかねて、やりますか。


「さて、じゃあ、はじめよう。まずは、武器を選ぶみたいだな」


 武器か、何にしよう。てか、中宮会長は刀か。なんで、刀みたいなコントローラが? これもしかして、新製品か? 確かにそうだな、見たことないし。武器ごとにコントローラーがあるのか。金がかかっている。


「じゃあ、僕はこれで」


 バレットM95。ボルトアクション式のアンチ・マテリアル・ライフルだ。なんで、これ選んだかって? 作者が勝手にやった。作者がボルトアクション好きで、その中でもバレットM95が途轍もなくカッコいいからだってさ。だから、使いたかったんだと。こんなところでそんな趣味を出さないでくれ、僕はアサルトライフルとか、ショットガンの方がよかったのに。でもまあ、狙撃とか好きだけど。こういうゲームは違うのでは。


「始まるぞ」


 とか、思いつつゲーム開始。中宮会長と二人で、迫り来るゾンビを倒していった。

・

・

・

 そして、ゲーム画面にはクリアの文字が。


「ふう、終わったな」

「そうですね」


 クリア時間20分。主に中宮会長の腕です。僕はそこら辺で狙撃してただけだ。一体も僕に近づいてこなかったよ。中宮会長が倒してたんだよ。


「お~い、みんな~」


 なんだ、栗原が呼んでる。とりあえず行くか。行ってみると、そこにはなにやら全員分のベッドのような装置が置いてあった。


「どうしたんだ栗原」

「いや、ねえ、これから実験をやるんだよ」

「実験?」

「そうそう、VRゲームのね」


 VRだって!? それって、まだ、開発中の技術だろ。どうしてこんなところに?

 そうだ、わからない奴に行っておくとVRとはバーチャルリアリティのこと。つまり、VRゲームとはバーチャルでのゲームだ。む、ちょっと説明し難いな。まあ、自由に遊べる夢みたいなものだ。VRゲームに関しては作者の別の小説、グローリアオンラインを読んでくれだってさ。宣伝するなよ。


「うん、うちと、南雲財閥でね、開発中なんだよ。で、これはその試作実験機ってわけ、ちゃんと製作者も来てるよ。ほら」


 栗原が指し示す。そこには、ゆるゆるに服を着た、女性がいた。かなり美人だ。ウェーブのかかった長い黒髪、眠そうな緑がかった瞳。でも、どこか、残念そうな気がするけど。


「ん~? あ~、どうも~狭間由宇(はざまゆう)です~」

「あ、どうも、僕は……」

「ああ、いいよ~みんなの名前知ってるから~」


 なぜ? なぜ知っている。栗原が教えたのか? そうだな、栗原だろう。


「うん、僕が教えておいたんだよ」

「じゃあ、早速はじめよ~。じゃあ、寝て~」

「待ってくれないか? まだ、我々は十分に説明を受けていない」


 中宮会長が言う。


「中で説明する~、こっちじゃ面倒くさい~」


 おい、それで良いのか。なんで、こんな人が製作者なんだよ。ああ、そうか、残念そうな感じはこれか。


「はいはい、寝る、寝る~」


 問答無用で眠らされ、そして、装置が始動する。それと同時に僕は意識が遠のき、そしてブラックアウトした。


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