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恋も幸せも彼女しだい  作者: テイク
第二章 夏の出会いと、深まる何か
20/50

第二十話 お風呂場の談話

これが限界です

 変態を追い出した(蹴り飛ばした)後になぜかいないはずの沢村さんが入ってきた。今、全教科赤点で補修中じゃなかったっけ。終わったのかしら。


「何でここにいるの?」

「師匠のいるところに弟子ありです!!」


 つまりあいつを追って来たってわけね。どこまで師匠大好きなのよ。


「本当に良くやるわね」

「えへへ、それほどでも~」

「褒めてないわよ」


 アイツも苦労してそうね。


「師弟愛ですね~」


 木山さんが言う。そうかしら?


「木山さん。たぶん愛があるのは弟子だけど思うんだけど」


 あいつに愛があるとも思えないんだけど。


「それはそれで面白いんですよ~」

「そ、そう」


 私には理解できないわね。黒江さんとか好きそうだけど。


「…………」


 何か沢村さんが黙って私たちを凝視している。何を見てるのかしら。


 もにゅ


「ひゃ!?」


 もにゅ


「うにゃ?」


 もにゅ


「あう!?」


 もにゅ


「なんだ?」


 私、黒江さん、木山さんが黄色い声を上げた。中宮会長はまったく動じてなかった。理由は――。


「何するよの沢村さん!!」


 ――沢村さんがいきなり胸を揉んできたから。


「皆さん大きいですね。ボクなんてこんななのに」


 沢村さんが自分の胸を見ながら言う。触られたことはおいておいて結構大きいと思うんだけど。高一だしまだ成長する余地はあるとおもう。


「それで誰のが大きかったです?」


 木山さんが余計なことを聞いている。確かに気になるけど。それは明らかだと思う。


「え~っと大きい順で言うと。中宮会長、黒江さん、佐藤さん、木山さんです」

「カップで言うと?」


 それ触っただけじゃわかんないでしょ。てか、わかったら変態じゃない。…………あの三上ってのわかりそうね。


「え~っとたぶん、中宮会長がIで黒江さんがF、佐藤さんがD、木山さんがBです」

「正解ですね」


 ちょっと待ったなんでそこまで正確にわかんのよ。それになんで木山さん知ってんのよ。


「武術家のたしなみと兄に教わりました」


 絶対違うわ。ただの変態じゃない。その兄絶対変態よ。あまり言いたくないけど最悪だわ。


「ふむ、いいお兄さんだな」


 中宮会長なんでそこで賛成するんですか。おかしいじゃない明らかに。何を考えてるんですか。


「何も考えていない」

「勝手に心を読まないでください」


 あれ、そういえばさっきから黒江さんが静かだけどなにやってんの?


「うぅ、悠以外に胸もまれた~!!」


 うわっ、号泣してるよ。ほっとこ。面倒だし。どうせすぐ元に戻ると思うし。戻らなくてもどうせあいつが何とかするでしょ。


「さて、恒例の行事を行うですよ~」


 木山さんが言う。


「何?」

「好きな人を言い合いましょう!」

「いや」


 何でそんなことしないといけないのよ。あと別にいないし。


「ちなみに私はいないです」

「あんた性格悪いわね」

「それは自覚してますよ♪」


 ならもっとたちが悪い。


「さあ、じゃあ生徒会長から言っていくです」

「私か、私はなそうだな」


 考え中の中宮会長。考える必要ないと思うんだけど。


「自分だ」


 ナルシストかよ。


「じゃあ、次黒江さんいくです」


 中宮会長のナルシスト発言には何も言わないで次行くのね。本当に性格悪いわね。


「もちろん悠!」


 復活した黒江さんが言った。やっぱり予想通りね。


「やっぱりわかりきった答えですね。じゃあ、狩野君のことが好きな人が他にいたらどうします?」

「殺す」


 黒江さんがトーンを下げて言った。物騒すぎでしょこれ。


「ヤンデレですね~」


 ヤンデレ?


「何それ?」

「詳しくはググッて下さい」


 教えてくれないのね。調べる気はないけど。興味ないしヤバそうだし。でも、あいつに好きな奴ができたらどうするのかしら。まあ、私には関係ないけど。


「じゃあ、真希ちゃんはどうです?」

「師匠!!」


 腕を振り上げながら答える沢村さん。師匠ってあいつよね。


「いいの?」


 黒江さんに聞く。殺すとか言ってたけど。


「あれは師弟愛だし」


 いいんだ。基準がわかんない。


「ほほ~、じゃあ、佐藤さんはどうです」

「いないわよ」


 いるわけないじゃない。なのにしつこく追求してくる木山さん。


「本当ですか~? 一人くらいいませんか気になる人とか?」

「気になる人?」


 何故かアイツの顔が思い浮かんだ。って何であんな奴のことなんて思い浮かべてんのよ!? アイツお節介だし、お人好しだし、誰にでも優しいし、料理うまいし、バカだしって何思ってるのよ!! あんな奴なんか気になるわけないじゃない!!


「いるわけないでしょ」


 内心を悟られないように言った。あとで思ったけど別に気になんないんだから隠さなくてもいいじゃん。何やってんだろ私。


「そうですか」


 なんかやけにあっさり退いたわね。なんか怪しいわね。何その全部わかってるみたいな顔は。そして私の耳元で言った。


「(ばれたら大変ですからね)」

「(何がよ)」


 そこでにやける木山さん。何を考えてるのよ。


「(わかってるくせに、狩野君のこと……)」

「知らないわよ!!」


 あ。そこで失敗に気が付く。全員が私を見ていた。木山さんはニヤニヤしている。


「…………もう上がる」


 それだけ言ってお風呂から上がった。


「あ~もう、何でこうなるのよ!!」


 全部あいつのせいだ。


「ムカツク」


 むしゃくしゃする。


「なんなのよこれ……」


 わけわかんない。その後みんな上がってきてリビングへと戻った。


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