第十三話 呼び出しは会長命令
7月19日、土曜日。本来なら休みの日。いつもなら家でのんびりしているはずなのになぜか僕は高校にいた。校門にはオープンスクールの文字。そう今日、僕はオープンスクールの手伝いに来ているのだった。なぜ、こうなったかというとそれは一日前金曜日の18日の放課後までさかのぼる。わかりやすいように回想してみよう。
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金曜日の放課後。新聞部の活動で文化部の部室のあつまる部室棟、その新聞部の割り当てられた部室に僕たちは集まっていた。ちなみに三上が涼宮○ルヒのなんちゃらという小説に出てくるらしい文芸部三上はS何とか団とか言っていたのとまったく同じように改造してしまい(木山、栗原談)この部室狭いながらいろんな物がある。
今はみんなそれぞれの席に座っている。席は部室中央に置かれた長机に入り口側から見て右側にそれぞれ僕と莉子。その向かい側に佐藤と三上。木山は部室の奥、パソコンの置かれた机、栗原は窓際におかれたイスに座っている。
「さ~て、今日も楽しい部活をはじめましょ~う」
木山が宣言する。
「よし、悠お茶煎れてくれ」
「またかよ。自分で煎れろよ」
「嫌だね。本当ならロリで巨乳のメイドに煎れてもらいたいのを我慢してお前に頼んでんだ!!」
この野郎。いつか殺すぞ。てか、小説と現実をごっちゃにするなよ。この部室を作るときに三上の半ば強制的に借りさせられた小説とまったく同じことを要求するな。
「はいは~い。さっさと活動するですよ~」
木山そうは言ってもまともに活動してるの僕とお前と佐藤だけだぞ。他の奴らは遊んでるか他のことしてるだけだぞ。特に三上とか莉子とか。莉子にいたっては寝てるし。その時――。
バーン!!
――扉が物凄い勢いで開け放たれた。そして入ってきた人物は――。
『中宮会長!!!』
寝ている莉子以外が叫んだ。そう、我らが生徒会長中宮風里が入ってきたのだった。
「何をしに来たんです?」
「今から言う。お前たち明日は暇か?」
「まあ、別に暇ですね」
莉子以外はそう答えた。
「ふむ、なら丁度いいな。会長命令だ、明日のオープンスクール手伝ってもらうぞ」
こうして新聞部は用事のあった莉子以外オープンスクールを手伝うことになったのだった。
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回想終了。そんなわけで今僕達新聞部は校門前に集合したのだった。
「よし、全員揃ったな」
中宮会長が言った。まあ、用事の莉子以外ですけどね。
「それにしても私たちが呼ばれてのはなぜです?」
もっともな疑問を木山が述べる。確かに、昨日は何も説明されなかった。ただ、有無を言わせぬ口調と気迫で恋といわれただけだった。
「ああ、昨日は忙しくてな。まあ、今も忙しいのだが。まずは説明しないといけないな。もっともな疑問だがその答えは単純、人手が足りないからだ」
「は?」
「へ?」
「!?」
驚きの声が上がる。確かにそれは予想していたが生徒会のメンバーがいるということで考えから抜けていたのだ。
「え? 生徒会のメンバーだけでは足りないほどのことをやるんですか?」
「いや、まあ、オープンスクールは毎年大掛かりだがな」
中宮会長の答えは否定。つまり足りないようなほどのことはしないということ。じゃあ、何で足りないんだ?
「じゃあ一体?」
「簡単なことが考えればすぐわかる。生徒会のメンバーでは足りない。そう、生徒会には今私しかいないからだ」
「な!」
「は!?」
「え!?」
栗原と木山が以外。つまり、僕と三上と佐藤は驚きの声を上げた。どうやら栗原と木山は知っていたようだ。少しは教えておいてくれてもいいのに。だが、二人の性格を考えれると、僕達の驚く顔を見るために言わなかったのかもしれない。というか絶対にそうだ。なんたって今二人は笑っているから。
第一気づきようがない。生徒会がきちんとまわっていたからだ。中宮会長が一人でやっていると気づけるわけがない。
「でも、四月の時にはいませんでしたっけ」
うちの学校は四月に生徒会長、その他が任命される。それで四月の時には会長以外のメンバーも確実にいたのである。この三ヶ月の間に何があったのだろう。
「う~ん、普通を要求していたのだがな、皆一週間でやめていってしまった」
「つまり……」
「うむ、それからは一人で仕事をしていたな」
化物かこの人は。おそらくこの人が要求した普通はこの人にとっての普通なんだろうな。きっと普通の一般人にとっては物凄い要求だったのだろう。
「まあ、そんなわけだ今日は期待しているぞ」
と言って方を叩いてくる中宮会長。笑顔で方を叩く会長は美人でいつもならドキッとするのだが今はそれが悪魔の笑みに見えてしまった。あまり期待しないでください。
「さて、では役割を言うぞ」
中宮会長が告げた役割はまさに天の采配といえるほど的を射たものだった。中宮会長のの人を見る目は本当に確かだったようだ。




