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伽藍堂の勇者  作者: 不落八十八
一章「三人の勇者達」
17/47

間章「手記の一部」

 彼はその世界の異常だった。

 剣を持ち、死ぬ程努力を極めた者を抜いて。

 槍を持ち、予知染みた先天すらも追い越して。

 杖を持ち、多彩に魔力を駆使した者を追い抜いた。

 絶大的な魔王を絶技を持って倒した大英雄。

 だからこそ、彼らは違えてしまった。

 力だけを見続けた彼らは彼の本質を見ていなかった。これぐらいなら大丈夫だろう、そう短楽に考えた結果だった。

 終わりは呆気無く始まり、始まりは残酷にも終わる。

 三人は後悔をした。

 彼に謝りたいとただ只管に願い続けた。

 ーー身を魔に堕としてでも果たさねばならない。

 四百年の時を経て、漸く彼は現れた。

 お膳立てしてしまった終わりを嘆き、嬉々として始まりをお膳立てした。漸く出会えると、三人は喜んだ。真実を曝して真摯に謝れば彼なら許してくれる、そう再び過信して。既に壊れかけているとは知らずに、ただ只管に、彼らは願う。破綻した勇者の物語を始めようとすれば世界は残酷に応えると知らずに。

 物語の頁が書かれて行く。

 既に切り取られた頁の上に長々と。

 

 嗚呼、世界は残酷故に美しい。


これにて一章終了。

一章のメイン、サブの登場人物のプロフィールでも次に載せますかね?

必要な方が一人でも居たら書きます。

感想によろしくです。





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