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一息仮拠点で体を休めた後、俺はカバンの中から蔦を全て出した。

その蔦をゴブリンとの戦闘で怪我をした右手と左手を器用に使い太い縄にしていく。

クルクル、クルクル。

素早く、丁寧に蔦の縄を作っていく。

全ての蔦を使いきり蔦の縄は完成した。俺は少しの蔦だけを残して仮拠点を通る道へと足を歩かせた。

暗く狭いこの道は罠を仕掛けるのにピッタリだ。

俺は罠を仕掛けて自分で自分の仕事に関心して仮拠点で少し休むことにした。


俺は自分で自称するほど性格が悪い。

当然理由はある。あんなクソみたいな親や大人が周りにいれば当然のように性格が歪むからだ。

(歪まない奴なんていないと思う。)

純粋な心なんて元からない。

そんな俺が作った罠だ。

罠もきちんと作った人の性格を受け継いだのかとんでもない代物だったようだ。

どれほどかというと…


そう、最初は俺が仮拠点に戻って少し目を閉じ、しばらく経って目を開けた時だった。


ぎゃフッ、ギャァ。


小さな本当に囁き声みたいな叫び声いや、うめき声が聞こえた。

気になってこの仮拠点唯一の道(これからは魔物殺しの道と呼ぶ)を見に行った。

そこにはなんとついこの間苦戦を余儀なくされたゴブリン三体の死にかけの死体とカラフルな色で俺を歓迎しているのかと思った異様に量が多いスライムが俺自慢の罠に掛かっていた。


目を疑った。

当たり前だろう。俺は2、3体の弱小の魔物が来た時ぐらいは防げて、仮拠点で休んでいる時に俺も気づく程度の罠だと思って俺は作ったからだ。

確かに高位のすごい魔物か弱小の魔物を統治しているほんの一部の魔物でもないと知能はほとんどない。

ほとんどないというかもうないに等しい。

音や匂い(人や天敵の魔物の。)などを感知して本能で攻撃をしているだけだ。弱小魔物は。

確かに目が見える魔物は視界に映ったモノが敵か味方ぐらいの判別はできているらしいが。

(例えばゴブリンとか。)

たかがそれくらいだ。

まだ、犬猫の方が賢いと世間一般的に言われているぐらいの知能のなさだ。


要するに俺が何を言いたいかというと、俺も知能がないに等しいと知っていてもここまで滑稽で馬鹿だとは思っていなかったということだ。

流石に引いた。俺は引きながらまだギリ生きている三体のゴブリンの大きな目玉を短剣で刺して殺した。

これなら一階層は罠を使った方がいいのかもしれない。

流石に一階層にゴブリンの統治者ゴブリンキングはほとんど出ないだろうから。


とりあえず俺は三体(食糧)のゴブリンを抱えて駆け足で仮拠点に向かった。

仮拠点の水たまりのところから少し離れた場所にゴブリンを置く。

蔦で作った縄でゴブリンの足を結び三体とも吊り下げる。

首の近くの頸動脈を切る。ゴブリン特有の緑の血が出る。

少し緑の血が服についた。

五体のゴブリンが逆さまに並んでうち三体が首から緑の血が流れているのはなかなかメルヘンでシュールな光景だった。

ルイはさっと目を離して魔物殺しの道に向かった。

ルイは現実逃避したのだ。五体のゴブリン(食糧)の解体から目を逸らしたのだった。

そして足早に魔物殺しの道の罠を修復、そして魔物にとって地獄のような強化、増加をしようと思って向かった。


(半ば現実逃避しに来た)魔物殺しの道には、カラフルなスライムの死体(一部、液体と化しているもの以外)を仮拠点の入り口に積み上げていく。

液体と化しているモノはそのままにする。

あわよくばそれで転けてくれないかと心から願って。

そして、転けたときに見る冷たい石の床にちゃっかり罠を設置した。


魔物殺しの道から仮拠点に向けてゆっくりめに歩いた。

ゴブリンの五体の死体が吊るされているメルヘンな光景を今度はしっかりとみてさっさと解体をしようとルイは心に決めた。

最初の二体を床に下ろして手足を切り落とす。ゴブリンの腹を切り裂き内臓を全て取り出す。

そして手頃な肉塊にして、その肉塊を蔦の縄で結び吊るす。

それを繰り返して五体全てのゴブリン(食糧)の解体が終わった。

五体ぶんのゴブリンの肉塊が壁一面に吊るされている光景も実にメルヘンでシュールだった。

少しなんとなく笑いそうになるのを堪えて少し前に調達した食糧(人間の腕)を短剣で少しに切り分けて口に運ぶ。

昔からたまに食べるが本当においしくもなく不味くもない。

決して俺の舌がバカなのではないが本当においしくも不味くもないのだ。

最低限、腹が満たせる量を食べ終わって立ち上がり体を伸ばした。


分かれ道の左へ行く準備をしよう。

俺が通ってきた、道は最初の広い道とそれから分かれ道だけだ。

分かれ道の右は今俺がいる仮拠点でこれ以上進めないようになっている。

それならば残る道は三人の大人それも男性が死んでいた道だけだ。ダンジョンを進むとしたら絶対に行かないといけない。

だけど、三人いて全員が死んでいたところだ油断はしない方がいいだろう。

蔦の縄、光る植物、ゴブリンが着ていたギリ服と言える布これらを使って生き残らないといけない。

しっかり準備をしよう。

(短剣と少しの水だけでダンジョンに飛び込んだ俺がいうことではないかもしれないが。)

俺はこのダンジョンで生き残るための準備をした。

もし、俺が死んでもタダでは済ませないぐらい入念に、必要に。

  生き残るために。


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