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ある兵士の戦争  作者: iLL
ある兵士の内乱
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山岳4

 狙いも定めず撃ちまくる、と言うか狙いを定める余裕がない。

「752まだつかないのか」

『後少し待ってください隊長』

「急いでくれそろそろ弾が尽きそうだ」

『了解』

 撃ち続けていれば、どんなに当たらない弾でも気にしないわけにはいかないし足も止まる。そして足さえ止めれば中尉が仕留めている。

『死ね、死ね』

 機体が大きいから踏みつけられないか不安になるが戦力としてはかなりある。

「弾が」

 残弾が残りわずかだ、しかもスラスターの推進剤もなくなりかけており、関節部分も消耗が激しい。

「飛んだり跳ねたりしてたからか」

 回避するためにそのような行動をとっていたのだが、その行動による着地時の負担が関節にかかってしまったのだろう。下手に壊れれば動かなくなるだろう。

「危ないのはわかってるんだけど」

 それでもスラスターを使う。壊れる前に当たってしまえば死んでしまうので意味がない。

「早く引いてくれ」

 横に飛ぶ。着地。異常は出てない。

「早く、早く引け」

 再度回避の為にスラスターを使う。だが一瞬だけつき、止まる。

「切れた」

 だが一瞬ついた為か、機体が横に倒れる。支える為に機体を動かし、無理な体制で足をつこうとする。だがそれにより関節が故障し動かなくなり支えきれない。機体が倒れる。衝撃がコックピットを襲う。体が叩きつけられる。

「うっぐ」

 衝撃で体が動かない。

『敵機撃破』

『敵軍後退中、隊長勝ちました、勝ちましたよ』

『追撃よ追撃』

『752残弾わずか、追撃不可能です』

『751は』

「………無理だ、脚部関節故障、推進剤ゼロ、戦闘続行不可」

『なら私1人で…………………わかったわよ撤退します』

「と言うわけで回収頼む、もうこんな死にかける任務はしたくない」

『それが隊長今命令を受け、似たような任務が下りました』

「えっ」

『拒否権はないそうです』

 その任務がモニターに写る、次は森林にてエースとやりあうらしい。

「機体は」

『パーツや装備が多く積んであるために、ギリギリで修理間に合います』

「はははっははっははははははははははっ」

 渇いた笑いしか出てこなかった。

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