姉
輸送機に帰ってくる。何となくだが帰ってきた気がする。
「ただまあ地獄に運んでくれてるだけなんだが」
「隊長どうかしました」
「いや、そう言えば中尉は」
「まだ戦車から出ておりませんが」
「そ」
「もうでてるわよ、邪魔」
後ろから突き飛ばされる。その反動で中尉の方を向くと、中尉は何かの薬を持っている。
「それはなんですかね」
「知らないけど飲めって言われてる」
軍の支給品だから危険な薬とかではないだろうから気にしないでおく。
「それだけなら」
「えっと、あっお姉ちゃんと会いたいってどう言うことなんですかね」
「おねえちゃんの話が聞きたいの、なら話してあげる」
すごく乗り気だ。
「おねえちゃんはすごいのよ、あれはね私が………」
「トワ先に行っててくれ」
「分かりました」
トワが離れ中尉と共に残される。延々と姉の話をされているのだが、要領を得ない。半分以上聞き流しているからかも知れないからかもしれないが、少し悪いと思って話に耳を傾ける。
「それでおねえちゃんは私のことをベッドに寝かせてね、枕元でお話を」
やはり聞く気がなくなり聞き流す。だんだんと意識が遠退く、戦闘後なのため眠くなる。
「ねえ聞いてるの」
「…あっはい聞いてます聞いてますよ」
「ならいいわ、それでねおねえちゃんから戦車の扱い方を教えてもらったり」
彼女の姉は何者なんだろうか、自分の妹に戦車の扱い方を教えるなんて、軍人か傭兵辺りなのだろうか、少し興味がわく。
「それでね」
「あの」
「なによ、もう」
「お姉さんはどんな人だったんですかね」
「おねえちゃん、おねえちゃんはね、……………おねえちゃん、あれ、あれ、いやいや、いやーーー」
「あっあの落ち着いて」
「いやーーーーーーー、クスリ、クスリを」
「ああ」
落ちていたクスリを拾い飲ませる。
「あっああ、ああ、あぁぁぁぁ、はぁはぁはぁ」
クスリを飲ませたとたん落ち着いてくる。
「何だったんだ今のは」
恐怖を感じた。だがそれより今は。
「どうしよう」
見下ろすと中尉が寝てしまっている。仕方ないので内部連絡可能な電話をとる。
「トワすまないちょっと来てくれ、格納庫だ」
これで来てくれるだろう。
「隊長どうしました」
「中尉を運んでくれ」
「了解」
トワは軽々と中尉を運んでいく。それを引き留める。
「あっちょっと待ってくれ」
「なんでしょうか」
「このクスリも持っていってくれ」
「分かりました」
クスリを手渡す。そうしてトワは中尉を背負って格納庫から出ていった。
「さてと、何なんだろうこのクスリ」
1つだけ手に残しておいたクスリを見る、ただの青いカプセル薬だ。
「睡眠薬とかなら試そうかな、コックピット内での待機時寝にくいしってダメか、緊急時はすぐに起きないといけないし」
パイロットスーツのポケットに閉まっておいた。
『ナカイさん次の任務地の情報が揃いました、今すぐ来てください』
「さてと行きますか」




