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ある兵士の戦争  作者: iLL
ある兵士の戦場
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追撃1

 格納庫にある自分に支給された一式戦車に乗り込む。コックピット内を見渡すが二式とさほど変わった所はない。

「これなら乗れるだろうな」

 多少のボタンの位置などは違うが気にするほどではなく、まあ問題はないだろうと判断する。そこに通信が入る。

『ナカイ特務少尉聞こえますか』

「聞こえるがどうした」

『機体の通信機のテストです、慌てさせてしまったら申し訳ございません、聞こえていたら返事をください』

「聞こえてるんだが」

『聞こえていたら返事を』

「不調かな」

 仕方がないのでコックピットをあけて手で合図する。

『聞こえてるんですね』

 手で大きく丸を作る。

『ナカイ特務少尉の機体の無線機は』

 今度はバツだ。

『そうですか、タドコロさんに連絡入れときますね』

 点検しておいてよかった。しないで行ったら戦場で素早く連絡を取れなくなるところであった。そう思っているとタドコロが来た。

「通信機が使えないだって」

「ああ、修理できるか」

「ちょっと待て」

 タドコロがコックピット内の箱のひとつをドライバーを使い開ける。中はコードが大量に入っている。

「配線が切れてるだけか」

 そう呟くとその配線を取り外す。

「えっとここらに」

 そして取り外したところに新しい配線を繋ぐ。

「よしこれでよしと、聞こえてるか」

『はい聞こえています』

「これで完了と」

「サンキュー助かる」

「これが仕事だしね」

 そう言ってタドコロは機体から降りた。降りるのを確認してから点検の続きを行っていく。


 点検がある程度完了する。通信機がおかしかった以外は問題は見つからなかった。

「ふぅこれで完了かな」

 辺りを見渡しても何も異常はない。それを確認して降りる。そしてパイロット待機室に向かうと、そこにはトワがすでにいた。

「お疲れさまですナカイ特務少尉」

「いや点検だしそんなに疲れてーー」

 体を伸ばす。

「ないよ」

「そうですか」

「新兵装のチェックがまだだからそのうちやっとかないといけないけどな」

 そこでドアが開く。

「ナカイ少尉ここにいたんですね」

 コクボだ、そして彼の手には何か紙が握られている。

「これを見てください」

 渡され見る。それは正式な命令書であり、コクボのパイロット教育をしろと言うものだった。

「マジかこれ」

 紙を落とす。そしてそれをトワが拾って見る。

「ナカイ特務少尉落としましたよ」

「ああ、トワすまん」

 再度確認するが正式な命令書であり、ミス艦長のサインも入っている。つまり逃げられない。

「………わかった、教えるが暇なときだけだこっちだって」

 待合室の隅にあるランプが点灯、アナウンスが入る。

『敵機襲来101、751、752の各員は戦車搭乗ご順次出撃してください繰り返します』

「ひとまずこの話は後だ、トワ行くぞ」

「了解」

 パイロットスーツは来ているのでメットを取り、戦車に乗り込み着ける。

『敵機上空から接近中、装備はどうします』

『その事だがまだ新兵装の用意がすんでない、通常兵装で出てくれ』

「ならライフルとショットガン、ついでに盾を」

『了解です装備させます』

『ナカイそっちの小隊はそっちで動いてくれ』

「クマガイそれでいいのか」

『ああ、構わない』

「なら了解した」

『751装備完了しました』

「了解、751出撃する」

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