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第三十話 デルタ記号の裏







「姫君さん、何か心当たりありませんか?」






RYOが姫君さんの方を向き、真摯にきいた。






姫君恭子は少し照れ臭そうに顔を赤らめながら言った。







「そうね、確か以前にナポレオーネていう曲を書いた人はいたわね。グループでも有名な曲よ」







 その言葉を聞いて野志穂警視が首をかしげながら言った。








「ナポレオーネ? 1794年くらいまでにナポレオンが使っていたイタリア名ね。その後はフランス名

のナポレオンに改名したはずよ」








「さすが、野志穂警視、よく知ってるっすね。頭脳明晰で憧れるっす」








 翔が鼻息を荒くしながら言った。








 隣にいた若菜(わかな)がその言葉をきいて、警視に質問をした。








「ところで、野志穂警視ってどこの大学出てるんですか」








「聞かない方がいいぞ、がくんとくるぞ」








「なんでですか」









 佳奈が不思議そうな顔つきで言った。








 野志穂警視はいいよと、にこりと笑いながら言葉を紡いだ。









「東大首席卒業して、ハーバード大学院かしら。まぁ、過去のことだから♡」








 野志穂警視はそういうと、大きな胸をぷるんと揺らせながらウィンクした。









「さすがっス、まさに、日本一セクシーで聡明な警視っス。憧れるっす」








 翔の鼻息が爆発した。まさに完璧だと。









 佳奈と若菜(わかな)はまだ高校生。姫君恭子も高校生だ。高校生にはとてもじゃないが、勝てない学歴だった。その素晴らしい経歴に一同が唖然となった。








 姫君恭子がえへへとトーンを落としていった。








「ああ、なんかほんとにがくんときたわ。完璧ねスタイルもよくて」







「姫君さん、そんなことないわよ、あなたもきれいよ」








「私、アイドルでも、警視さんみたいにスーパースタイルじゃないですし、そんなに胸も大きくないですし」








姫君恭子がそういった矢先だった。









「おほん、雑談はこれくらいに、しとこうぜ、本題に戻るぞ」









RYOが捜査に取り掛かった。








RYOが姫君さんの方を向き、話し出した。









「姫君さん、そのナポレオーネっていう曲書いた人知ってる?」









「ええ、知ってるわよ、有名な人よ、確か作曲家で原苦士ばる・くるしていう名前の人よ」








「ばるくるし? バルク品みたいな名前なんだな。夏元せんせと何かあったのか知らないか」










 RYOは首を傾げた。チンプンカンプンな名前だと。









 隣で野志穂警視も微笑んでいる。









「私は歌ってるだけだから、創ってる人の関係まではよくわからないわ」 









 そのときだった。








「僕は聞いたことがありますよ、ほんのうわさですが」








「弐二マネージャー何か知ってるの?」








 弐二が、心当たりがある面持ちでいってきた。








「夏元せんせが原せんせの奥さんに手を出したとか出してないとか」








 マネージャーの口からはとんでもない言葉がでてきた。








 その言葉をきいて一同が面食らった。








「えー、あのせんせそんなことしてたの? 見かけによらず。金で物をいわせたのね」








「そのうわさがほんとかどうかは知りませんが、それからというもの、原さんに作曲の依頼を一つもしなくなったという話もあります」








 マネージャーの言葉には説得力があった。








「何かありそうね」










 野志穂警視が色っぽい声であごに手をやりスマホを胸の谷間に突っ込みながらいった。









「俺も一理あると思う。犯人は原さんかもしれない」








 その瞬間だった。








RRR









姫君恭子のスマホに着信が入った。








「着信何かしら? えー」








 姫君恭子の顔色が青ざめた。








 RYOはおかしいの気づき、すぐに聞き返した。








「どうしたんだ、姫君さん?」








「原さんが東京の自宅で首をつって自殺したって」









「自殺? 東京? それじゃ、こっちの殺人は無理だ。完璧なアリバイになる」








「いったいどういうことかしら? 犯人は別にいるってことかしら」









 野志穂警視は首を傾げた。









「そうだろうぜ、恐らく夏元せんせの死をしって、納得したのか、思いつめて、自殺でケリをつけたんだろうぜ」










 RYOがそういい、何か気づいたような感じでサイコメトリーパソコンにまだ映し出されているダイイングビジョンをみた。









 その瞬間だった。








「わかったぜ、デルタ記号の意味が。夏元せんせが残してくれたダイイングビジョンは、こういうことだ



ったんだ。実行犯がいるんだ。別に。まだ、このホテルに潜伏しているはずだ」











「つまり、地図に見立ててるんだ。このホテルを視点として、原さんの自宅に線をつなぐと、一本の線になる。そして、デルタ記号の線を地図の縮尺で測って書くとこうだ。

つまり、鬼ヶ島のホテルの近くにある会館がこの地図の縮尺のデルタ記号の線でつなぐと最終点が現れる」









 地図を引っ張り出し、縮尺の長さで線を描いていく。








 すると、最終点は一点の場所にたどりついた。








 一同は余りの展開の速さに面食らった。








「野志穂さん!」









「いくわよ、RYO、そこが奴のアジトね」









「そういうことだ」









「夏元せんせ、粋なヒント残してくれるじゃな♡い♡私はクラシックとジャズが好きだけど」








 野志穂警視は粋なことを言って大きな胸をプルンと揺らせながらRYOと走り出した。









 そのとき、翔がRYOに駆け寄った。









「RYO師匠、俺たちはどうしたらいいっスか」











「とりあえずだ、第三の殺人が起こらないとも限らない。犯人を捕まえるまでここで待機していてくれ。みんなでいれば安心だ。奴もどこにもいかなければ、殺せないだろう」















☆☆






つづく。

更新していきます

応援よろしくお願いします。






お久しぶりです。

長い間更新滞っていて、すみません。

その滞っていた間も毎日見てくださっている方には最大の感謝です。

ほんとにありがとうございます。

どうなっていくのでしょう。

もう一作この現代のお話はリンクしていてそちらの物語もまたアップしたいと思います。

ですが、それが中々なので、時間がかかりそうです。

この物語はsf要素が少し入ったミステリー仕立てです。

面白いと思っていただければ幸いです。

読み物として頑張っていくのでブックマークなどしてしていただけるとうれしいです。

それではまた。

次の更新でお会いしましょう。

ダゴンは捕まるのか、どうなるのでしょう。

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