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住民たちもそこらでキャンプとなる、和やかに進む。夜は夜営だ一大イベント。大きなキャンプファイヤーはもう豪勢で魔法仕様で、ボッチのソロキャンを丸焼きにする程のキング・キャンプファイヤーだ。
「へへーへ。やっぱさぁ、一日働いた後はこの一杯だよなぁ……?」
「あ、あぁ……、そうだね、そうだよ」
「やだー、ホントねぇ、もう贅沢も飽きてたからさぁ? こういう庶民的なのも久しぶりに良いよねぇ?」「そうそ、なーんか青春? って感じぃ、ふふふ」
肩を抱かれる僕くんは。
太いんよ、平均身長158で体重は72キロ(ただし黒沢オトメを除く)って尋常じゃない。よくそれで突っ込んでも死なないねぇ、君らはさぁ。なんか手首から別物なんよな。
あと異世界での恰好もそうだけどもな、もう……酷いぞ、ヒドイなんてもんじゃないんだ。バカ殿ですら出てこないのがわんさかいる。
真田に至っては既に捕らえられたトロルにしか見えない、世紀末っぽい紙コップを口につけてて、換気ダクトみたくそこから色づいた空気を漏らすし。
体は鎖が巻かれてて強そうでいて中央の心臓を守るのはなんかウミガメの甲羅みたいなので。それ封印してるのか、それとも焼かれた時の旨味の受け皿かい? 死神リュークの他にも多様な死神たちが増えつつある勇者たち……。
そうしてソレらは森でわざわざボクの横へ来ればだ、外堀をミッチリ埋めて来てだ。囲まれている。森三とがんばれるーにゃ。そうして阿佐ヶ谷アネのコンボが、みっちり――。
色づく吐息、夕暮れが迫ると夜営が始まっていたよ。憂鬱だ。
当然だが姫たちでもお外でご飯だ、気さくに話しているな。まぁ戦争があるから夜営は慣れているのだろうね。
「でも何よりだ、しっかりと計画が全うされましたなぁ、これは何よりですぞ~」「戦果は文句なし。あとアナタ達は非常に規律正しい人々のようだ、これくらい下っ端たちが真面目ならばなぁ……としみじみ思いましたが」
評価はかなり上々、死傷者も出ずに行軍も順調で鼻が高いと。まぁそうだろうなと。日本人としての最低限の仕事だ。
あと何よりも現地の生の声が聞こえる、しっかりと耳を傾けていて。
そうしてバンバンと酒を飲む、本陣でも楽しそうに話し。武人ともあって豪傑に。
「でもでも、うちの嫁もすごいぞー。なんせワシが帰ったらいきなり水をかけるんだ、臭すぎて発火してしまうとなぁ」
「しかしですよ騎士殿、こちらとしては本当に発火しましたからなぁ?」「あの時は驚いた……、なにせ調子こいて飲み過ぎて、小便まで燃え上がるのですから当然かと」
ガッハッハ「そんなケツの穴の小さい。そんなの屁でもないわいっ、ケツ穴に砂しか入らんくらい小さいわ! 次はケツで火を点けるかー!」
「やだ――」
その少しはにかむ乙女の阿佐ヶ谷に、騎士団の方達が配慮をという目をするから。
今まで円滑に回って来たけど結構辛い顔だ、それでも御馳走を食べ、当たり障りのない事を言い。細々とした楽しみを楽しむ。火にあぶられて。
「ねぇ~えぇ、それでどんな感じだったぁ。私ぃ、頑張ってたと思うんだよねぇ」
黒沢、キミはなぜそんなにアピールがすごいんだい、粘つく語気を「いや、うん、そうだね、確かにね」比較的なーんも考えてないよ、キミ達を見て楽しむ気はないな……。
「私のぉ、能力ぅ、でも知ってるよねぇ?」クネクネと目障りなぁ……「も、もちろんだよ……、えーと、確か」でもしっかりと把握させられるよ。この興味のない、でも先生が言うから仕方なくメモするみたいなこの。
「そうそ、それでね? 私の能力なんだけどぉ、体術を3つまでかけ合わせられるのね~。影縫いって技へ、あと脳削りを加えたら~、もう影を撃った瞬間に脳が飛ぶのねぇ?」
「怖い怖い怖い――」
あとどれ飛ばそっか~。
少しだけやってた遊戯王でもそんな事言わないレベルを聞かされ、アニメなんていうキモコンテンツ、略してキモンツを視聴しないので訳が分からないんだ。しかし殺意高すぎである。
もう正直意味分からん、日常を浸食しまくってくるこの異様な非常識をひたすらメモをとってるが。ただ――、なんか知らんが書くたびに画面が揺れてる。
それで突然にわかに立ち上がれば――。
「わ、私、この旅で思った事を詩にしたためました……っ、どうぞ聞いて欲しいの――」
あぁぁ……、始まったよ、テレビの代わりがこれなんだよなぁ。「辿り着いたこの世界、私とは違う世界が来たの、アナタは誰? でも私はそこで私になれたのよ、分からないものね……。それって私はまるで異世界だもの」
ん? 私は異世界、とは? しかしまた配慮を――と。もう丸まるしかない「私が私である証拠ってどこなのかしら? でもでも、そういう些細な事は消えたわ……、この青空と鼻孔をくすぐってくる」
あのな、コイツらは似ているからといってプロ程の何かがあるわけではない、全く面白い事なんて求めてないんだよ。ずーーーーーーーっと同接3人が良い所の話をし続けるんだ。
あの、本気でお話をしたいだけの億万長者のお嬢様がいたらこうなる、の見本のような会話と発表だ。分かるかな、分かって欲しい。タレントの方もそうだろうから老後に君の所に来るかもだぞ。何言っても聞かないし効かないっていう、事実をな。ピーク過ぎたのを味わえ。
この地獄のような夜は静かに更けていくよ……。
「うわー、美味しー。すっごいすっごいねぇ!」「あぁあぁ、ひっさしぶりのメシだぁ、泣けるし沁みるゥ」
「これさぁ……うちらの為にご飯をさぁ、コメ作ってくれてんだよなぁーっ」
ほっこりと。
俺らはキングキャンプファイヤーから離れて少し薄暗く。大して上等な物はないが、コッチもクラスの仲間たちといつものようにご飯だ。正直週一くらいで全員で飯はよく食べてるし、前の世界の文化は未だ残ってるんだわ。
アニメ作ってたり小説書いてたりしてな、むしろそういうので連帯が強くなったな。コンテンツを生み出してくれるヤツは優秀なんよ。
異世界人とも盛り上がってて新しい風はゆるく、そうして発見に満ちていて盛り上がる。
ただでも今回は少し空気が違う、なんせ美少女たる者が作ってくれるらしくて。
出張ギャルご飯だぜェ!




