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「よーしよし……、じゃあお前らー、もうすぐ俺らも行かなきゃだからな~? あの行軍に俺らもお呼ばれしてるぞー」っと。

 カードを切る、このトランプだけは裏切らない、あぁクソ――またか、「うわーそうかよーそれ面倒だわぁ……」カード3つを切った、面倒はもうパスだぜ。


「あのさぁもうなんか……、もう良いだろうよ、貧民って事で」

 カードが切られた、全部全部が舞った、その諦めきった奴らへ首を振るのだ。とりあえずまだこの土地は俺らのものじゃないしな、「そこでハイ、これなぁ?」

 リーダーとしてとりあえず、それでも酒代だけは出て来たんだ、あの後どうやら壮行会のお金だけは出してくれると。その通達は非情だったが交渉の結果で。



「うっひょーー!? まじかよー」「おぉこれなら豪遊してヤレるなー」「良いわ……、ナンパしてたらこの前私娼に引っかかっちまってよぉ、金がねえんだわー」

 ドアの前で諦めれば良いんじゃないですかね?

 ま、無理か――。

「しかもしかもだぁ! これにはなんとだよ諸君、合同、酒場にお姉ちゃんが来るんだわーッ!」


 ザワ―――。一気に気配が凪いだ。


 止まるな。違う違う、しっかりとした王室が持ってる魔法部隊ちゃん達の、きゃわいーーぃ少女達との懇親会なんよと。スジニク戦士じゃないんだって、しかもアイツらかなり肉食だからな……。


「い、いや、騙されないぞ……っ。こういうのは仕方なく、女はいつだってそうだ、2択じゃないんだヨ。最初からヤル気が全く微塵もないかメッチャ営業スマイルであとで恥かくとかぁ――!」

 分かる分かる、っぱ年収よな。16歳、農奴もどきにして厳しい現実、だがしかぁあし!「ここにあるのは異世界ジャクオ救済・きぞく権なりぃいッ!」


 汗がしたたり落ちた。これはとーぜん女も含まれる。


 我々異世界人は変に一般に紛れ込まないよう管理されている。特定管理物な訳だ、ただ普通はそのまま混じって消えていくのだが。そうだよ正直一代目はメッチャきつい、だって遺伝子組み換え食品みたいなもんよ。やだバッチィ、ぺっぺされる俺らは。


 ただ、コイツを使えれば王宮の台帳へと記帳される、要は、貴族と同等となるわけだ。

 それと結婚を組み合わせてだ、肉食女子と考えれば。



「やろうぜ……」

 とりあえず命懸けで、お仕事があるんだわ。懐柔は成功した、この遠征で俺らも戦う事になるだろうけど。それでもだ。家へと帰ればテンションを上げ。


「おっしエトナぁ、俺らも頑張ろうぜー。次の遠征、少し頑張ればさー、貴族になれるんだわー、頑張ろうぜ、ナァ!!」

「うぅん? 私は良いよぉ」

「いやでも、必要だろう。貴族だぜ、貴族ぅ! お前もこんな暮らしから抜けたいだろうしさー、一日でも早くさー貴族になって、それでそれでぇ」


「良いよ、私は貴族はね……。だってもう、私達とは関係ないと思うの。戦うけれど無茶はしないで欲しいよ。あの人達はだって……ともぉ君の事を悲しませるから」

 ひっしりと抱きついてくる。まぁ、うん。彼女が死守できれば良いかとは思うんだよ。ただ……。










 そうして駆けて行く。

「あぁくっそ――、アイツらは馬だから良いけどさぁ、俺らはただの走りなんだよなぁ!?」

 白い息。


 それは早朝から出かけなければならない。家族全員でシート持ってしっかりお弁当持ってお隣さんと示し合わせ、そうして全員で一方向に行くのよ。そういうのが大好きな昔っぽいなとも思う。

 壁内はただ、なんかすんごい量の行列になってるがな、全員参加の東京マラソンかよ、いやいやいや、これお国大丈夫かよ。沿道には何がなんだか分からん位の人々が溢れて。

 なんか全員? ホント全員が来るのかよ、マジにさぁ……?


 跳ね橋が開いた瞬間、国民の全員が出て来たし、あ、かなり落ちたぞ。


 魔物がでる山道や野原でも走って走ってウッキウキ過ぎる家族たちに兵士たちもがビビってる、国がすっからになりそうで。

 大人も子供も、爺さんも婆さんも猫も杓子も。森を駆けて行く。至って本気の顔だ。事前の受付とか確認やってないのがもうそれっぽ過ぎて。

 それ位に勇者に本気なのはわかるけれど。


 それでなんでペースメーカーが姫様なのかという。



「はーい、我が国民たる下民の者達ぃ~、もう少しペース落として大丈夫ですわよ~~」ぴっぴっ……それ、ぴっぴ。

 気軽な服をまとい笛を吹いてスピーカーのような物を持ってRun&Runだ。何気にポニテで可愛い姿だわ、健康的で透けるような白い肌を揺らし。銀光を反射させ、小さくなったけどやっぱ重そうな絵を従えて。

 ごめんごめんごめん、声優が死んだ追悼絵みたいだわ。ただメッチャ高速で走ってるからむしろ生き生きしてっけどな。


 そうして一番前では。


「すっげぇな――」

 その戦って切り開く力で思い知る、やっぱりアイツらはすごいんだと。

 実践を耐えうるようエリート教育されてたんだろう、勇者部。そのダンジョンへと至る道で長い長い行列を作ってる民衆たちを守るのは。それで彼女たち勇者部は破竹の勢いで進むんだから。


 馬上訓練もしてるのだ、巧みに操って敵を穿つ、その村上はどうやら得意らしいんだわ。森三・村上こと篠崎しのさきは戦斧でそのハルバードで。


「でぇええい、とったどーー!」

 ぱからっぱからっと、ポニーな仔馬からの一撃で遊撃手として見事な立ち回りを。ポニーなので大きさが同じに見えてしまうな、むちっと微振動で揺らしてポニーで駆ける、強烈な回転戦斧。

 ハルバードが長いのを活かして魔物5匹を刈り取って更には飛んで来る魔力を回転で吸収、20をも無力化!



「ええい!」

 あと特にまる子もだな、この2頭、これが才能がある、誰でも分かる程の白ポニーの戦士。もう終末が来たらコイツに頼むしかないんよって。


「へへーへ、おっし、全員を守っからさ、安心しろ! がんばるぞー!」

 あと大島ポニーが可愛く吠えた! 突っ込む! この時代は大体がポニーである、こっちもあっちのアーサー王だって農耕馬でポニーに乗ってたハズなんだわ、エクス・ポニーカリバー!

 殲滅。


 異世界じゃそのイカツイのに乗ってるのもいるな、でも動かずに守りを。

 そうしてウマが乗れなくとも万全なのはただ一人だよ。



「お見事ねお見事ね……っ、ふふふ。ではね、私もね、でぇええい!」

 草を踏みつけ真顔のメガネ、一閃、175センチ真顔の回転斬り。前方の敵を全斬りしていくよ切断されて木から次々と血が噴き出る。

 すごいわな、すごいよ――。あの一団は正に鬼神の如し、覇気だけで仲間の大男すら歪ませて。あれアメリカの男女平等が見たならきっと涙して喜ぶはず、こんな、こんなに美し……はともかく、実力でねじ伏せてんだわ正に口だけじゃない、ピンクの影が。


 最強の剣の乙女は歯ぐきをむき出しにしケツにくぼ地作って鼻ちょうちんを撒く。その鋭い一撃は誰も止められない、アスリートの如く走って走って。

 森の闇をうごめくピンク、丸い頬だけを浮かばせて斬って行く。メガネは反射してて地元民が恐怖で震える、あの眼は死を映す鏡だと。そうしてでも両立するんだ、女としてはそのお尻がな……見えても良いレオタードだけども。そのケツの魅力は、ないわ。


「なんでそれで……四つん這いになったんだよ」

 いや、あの、真面目なんだわ。

 やっぱうごめくんだわ、クラスメイトでも勇者エリートの動きは悲鳴が上がり。暗い森の中でピンクが。

 で、でも待てよ、まだ胸もすごいんだぞ、大きすぎるわ大島の方よ、でも下の方がなぁ……、それより下が。真田、バーガーでパテより肉厚のベーコンがでろン……ってはみ出すわ。


 ごめん……厳しいわぁ………。


 本当に強くて実力もあって最高なんだが、いや、希望って言うにはな。

 なぁジェイクよ、でもお前の母国ならジェイク……、

 ジェイク? お前、失禁しとるやないか――。

 嫌だキモイ……お家に帰りたいよマミー、そうだね、うん。とりあえずモンスターが怖いね。

 ほら「気を抜くなよお前らぁ! しっかりと守るんだからなぁ!」

 俺は異形で目も耳も半端ない熔け方のデロデロなゾンビを蹴散らして。


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