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 いけめん君がマジでの舌打ちを。「ま、まぁ。へへっ……へへへ、コッチには王女様いるんだしな、勘違いするな」「うんまぁ、そうだね――」

 正直だが、まぁ……。ごめんね? いやマジで。これから旅立つお互い、俺はエールを送るよ。

「ばいばい、頑張ってくれな」

 青筋立ててて、俺は余裕でうなずくが。あと横で困った顔で小さく可愛い手を振るのも、効いてる効いてる――。


 ヒヒヒヒヒ、この憐れみの顔を、どうにも我慢ならないらしいな、だが。



「ではではー、さっさと全員参加のプログラムを参りましょう。まずは我が国最大のVIPたる勇者様と、あと敬愛なる勇者部さま」

 と、あと勇者の一行よ?

 集合の合図だ、イケメンを中指で引いて。


 まぁ……勇者の一行は、それは格落ちの勇者だ。それでも王城の中からは出せない、理由はまぁ色々と。

 ただ格落ちでもな、警護の奴らはすっごいガタイとスキルが良いのが揃ってる、前から後ろからノッシノッシ、これでもかッ――、魔王来いよ、かかって来いよ、無理だよ、でも勇者さまは守らないとだっ……。

 フンッ――――ッ。


 何が仕上がったかは知らないが目がマジのヒゲハゲ奴が来て囲んでいて。


「勇者サマたちの為にも、我らが下っ端が精進せねばなりますまいナァ」「そうですなぁ、スキルが強くありませんゆえ。しかしあの方達はこの国の、いや世界の救世主ですからナァ」「ではでは粉骨砕身、まさかそのエスコートが嫌な訳がありますまいナァ?」

 ―――「は、はい――」

 ナゼ、装備をつけてないんだ、ナゼ君達はふんどしなんだい?

 あとさ……なんでそんなにおんなじカオなんよ、まさかアレ? 作画コスト下げてんの? 10人はやり過ぎだよな、褐色のオッサンたちよ。


 じゃあ帰れって。でもイケメンはあがくから。


「か、加賀町さん! あの……っ、でもホントに心配してたんだよ、王宮から出されたって噂を聞いて、クラスメイトとしてだ!」

 群衆からムリに掴もうとするから、驚いた様子で跳ね除けてエトナは「ア!? あぁ、えと。えと。ありがとう……、心配してくれてたんだぁ……」


「そ、そう、すぐ、帰ろうか、帰ろうよ。僕が便宜を図ろうと思うよ、本気でね、君には下町は辛いだろうッ? じゃあボクの方が絶対絶対良いハズだぁ――」バッキバキの目を横長に潰して無理やり口角を上げて、怖がってるよ、怖がってる「ご、ごめんなさい……。でも私、ともぉ君がいないともう駄目だからぁ……」

 必死になって俺へ抱きつくので、カオが明らかに亀裂した。ココまで隠せないとなると、あーー……可愛そうに。この女子と話すだけでクラスごと地殻変動させると言われヤキモキさせた業の者が。

 落ちたもんだな、何気に余裕がないって駄目なんだなと。そんな気がしたんだわ。しかし絞り出すように。


「そ、そんな事は、ふぅ……ふぅ……、君はさ……エトナさんどうだ、じゃあまずは家を与えようか、僕の別荘があるからッ! 僕はお金があってね」「あぁそれ、駄目って言われました。残念です。だから、あのあの……兎に角ごめんなさいです――」

 残りわずかなそれすら避けられるんだ。全てが先回りされている、逃げ道はない。

 明らかに焦って憔悴をのぞかせるその男の顔に美少女が怯えを見せてて、イケメン悔しげに唇を噛んで拗ねて、それで突然オレを睨みあげ。



「じゃ、じゃあ、あの……、クラスでまた一緒というのはどうかな? はぁ……はぁ……、それなら、良いだろうさ」

 なぁ?

 逃げたね? 単独は逃げたんだ、「あぁ……、でも、もう繋がりがぁ。今は住所もないので……」

「ヒドイな……。だったら直接の使節とともに手紙を書こうか、ボク直筆の招待状をさァ」

「あぁ……、えと、お手紙って、届いたかなぁ? ともぉ君。お手紙なんて珍しいから分からないの、今はともぉ君と二人だから……」


 ぎぎぎと首が回転する。「あぁうん、そうな? そうよ、2人ヨ」「一緒なんです。ずっと。頼りのリーダーさんで私の、えぇっと――、今はね」

 スキル・メイト、かな「だからお名前書くなら私じゃなくてです、トモぉ君で書かないと駄目だよねぇ? そう思うなって……?」

 そういうと携帯電話だった何かを振る。


 まぁそうなるとだ、まずは俺が読むわけだがな、どんな甘い言葉をかくのかなー?なんてカオをするとだ、イケメン君が歯ぎしりしてしまうな。面白い。もう正直こうなるとこの世界では難しい、身分制度は高らかで明らかだ。

 一応個人間でも通信機器があるにはあるけど。


「何故です? なんで、そんな物を庶民に与えるんですの――」

 うんじゃあな、頑張れよ――。

 鼻水出てんぞ? イケメン。

 拭いてやるよ、なんせ友達だもんなぁ?



 あぁ……でもスキルってのは無情だよなー。無双しちゃったら無双しちゃったなりの仕事場があるからねー、使えない俺らとは違うさ。

 なァ? そこの職場の上司さんよ。


「ねぇ、上定くぅん。どうかしら、勇者の衣津美、ちゃんと異世界でやれたかなぁ?」

 ぎぎぎと首が逆回転するわな。阿佐ヶ谷アネ見参、直接リュークからお迎えが来たぞ――うんじゃあ、はい。頭ぽんぽん入りましたーーァッ!


「アナタは弱いのだから後ろにいて、危ないわ、さぁ……手を取ってあげるからね――」

 下から上へとね、びりびり……っと怖気おぞけが走ってくね。あんまり取り柄がないボクくんを守ってくれるわ、やったね☆


 なんせ自分可愛いもんなぁ? それだけだもんなぁ、しょうがないよ、ついてくのを認められただけで嬉しいよ。仲間外れで売られそうな時にも守ってくれて、優しい言葉で気遣ってくれる。スキルはつよつよ、権力にも屈しないしインフレしまくるし、もうそれだけで惚れ……はしないわ、ごめん。阿佐ヶ谷アネの顔は優しいんだけどね? ただでもやっぱ。



「あの、未練があるかエトナ?」

「え……? あぁ、ううん……。全然だよぉ?」

 その美少女の姿に思う。こんな時に守ってあげれる力があったならな、って……。

 とりあえずこの場はもう。民衆が勇者たちへと釘付けになっていてご満悦の姫、全ては掌握されている。そこへ一人悔し気なギャルの彼女はそっと。


「あ、あのー……っ、もし、良ければですねぇ、同じ仲間と復帰したいんですが。私を助けてくれる仲間がいます、姫様ぁ?」

 ほら、そこにです。

「えぇ――?」「そこですよ、あの、すごく私と相性良いです、あと絶対戦力になりますよ。何より頼りになる良い人だしって」「え? あ?」

 ん? 姫様? その男の子ですよ。

 ん? ん?

 ン?

 んぅ?

 ふふっ……。今仕方なくこっち見て難儀しましたよね。明らかにこちらを嫌がっているな、さすがはお姫様だ。空気を読まなくて良い時の態度は逸品。


 分からないわ、とばかりに。銀髪で才女で容姿端麗なのが本当の意味で見下して。



「申し訳ありませんが、アナタ専属でエサも散歩も見ると言われても、まぁ~厳しいですわねぇ……」

 扇子で顔を隠してるが目が笑ってる、それだけだ。正直そんな良い感じに迎えてくれない、明らかに2軍3軍、人として4軍を見る目であり。

 なかなか思い出させてくれるなと。明らかに侮蔑し軽んじているんだよ。今まで一番、理由もなく嫌われていたクラス女子の姿だぜ。


 そうしてハふぅ……と、俺へと一ナメし。見下した目で赤い果実を舐め上げるから。それさぁ、一個で俺らの食料3日分だよなぁ!?


「下品な顔も可愛いと知っててヤリやがってぇぇえ」

 おーっほっほ……。んぢゅ……うぅぅ、どうでふの? ねぇ、硬いわよ……?

 長く美しい髪の毛を少しずらし、大事なそのたっかいチェリーを舐め上げるんだ。何気にサービス精神がある美少女でありがたい。先っぽからしっかり濡らしていく、美少女のベロの動きと粘液、そんなイヤラシイ程舐めるんだ、おほぉ――、そんな風に今までやって来たんだ……。

 ねぇ国民泣いてるよぉ?



「うっうっ、俺らの姫様が、あんなになって」「スカートもミニにしてくれてる、ありがたやー、ありがたや」

 たまらないな……。さすが薄い本でナンバー1を取るだけはあるぜ、もう姫様は。じゃあヨォ、もうこうなったらよォ、少し長い棒で頼もうゼ、なぁお前らァ!?

 お前ら……。なんだその5センチくらいの。



「ではでは、引き締めてお願いしますわ」

 ライブ、という物が持ち込まれた。

 その豪勢なマントを投げ捨てる、現れる優雅さとはまた違った衣装が。姫サマ自らが可愛らしい衣装を以て踊る。激しい音楽とポップなチューンは異世界仕様だ。さぁ、髪をかき上げて。


「リア、ルな、世界に群れてる下民 ども……、負け・た・くなーぃっ、もう、ただ、食べて寝るしかないこのムーネに、」

 聞こえてくるんやろな、死ぬ~~まで、こ・れ・で・良い。

 やべぇ歌詞しやがってよぉ。まぁ、なんやかんやで盛り上がるわ、異世界だけどまあ良いか。姫様はアレで上々よ、1ヵ月の初めは群衆アイドルから始まり、両手で一本マイクしっかり握ってて、今はもう単品でやれる歌姫らしくなったなと。

 ひっめさま! ひっめさま! 俺らも叫ぶんだ、可愛い姫様、マジ可愛い。見せパンでもすごい最高だ! そのバック裏ではしっとりとした雰囲気の一角が。


「ねぇ、怖い? 震えてるもの、今回はキツイものねぇ……」

 阿佐ヶ谷みたいな少女は笑顔で、そうしてシワが動く。存分に。これでもかと。サウンドが重低音と化し、箱を盛り上げている脇、特別な場所で2人きり……。何が……起こってる、今までこんなのと可能性を残した事はないぞ……、ボクは昔からモテててこんなヤツ。こんな「フゥ……、フゥ……」

 た、助けてくれ。

「いや、いやいや、ごめん――。ありがとう」ありがとうって――。


 震えている。姫とそのガチムチどもの顔色をうかがい、その頭をポンポンと撫でてやる勇者さまへ。


 笑えよ。



 あぁ……、 だってマジ好きなんだわぁ……、この男。

 異世界。ここはやっと私が認められる場所なんだと、そう骨格がおぼつかない機械人形みたいな死神が――それはレム程は可愛くはない。なんか縄文時代の生活っていう展示で出てそうな、骨ばった撫で方で、175センチの威圧。

 それで身に纏うちゃっちいコスプレ感ある鎧もが合わさり今にもなんか――、こう。悪夢をな。

 覗き込まれる、ヒクつく顔が抑えられないが、いや、もうイケメンが熔けてっててチンパンジーっぽいその顔は申し訳ないがヒドイぞ、こんな顔してくるとかマジで。


「あれは求愛――」

 ドストライクだ。

 そうです、もっとやれ。


 上定きゅんはな、こいつ本気で嫌な時はチンパンジーっぽくなるんよな、そうして衣津美ちゃんはそれが大好きなんよォ――。

 押し引きし合う本能たち。今、この異世界で出会ってしまったんだ、プラスとマイナスががっちりと引き合う瞬間が――。

 それは言うならばオスメスでも良いぜ、サービスしちまうぜぇ?

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