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 まぁまぁ。色々ありますわ。頭痛いけど、まぁまぁまぁ……。


 頭おさえて必死に見回す周りを。そこは薄っすらと地下、かな? 煙あがる地下だわ。

 臭いはでも普通だし、この程度は現代でも普通にありそうでな……。ただ雰囲気ある石に囲まれた感じ、なんとなく牢屋かとも思うけどもそれにしては大き過ぎで体育館くらいあるし、それで堂に入りまくってて単にコスプレとは見えない服装が。


 闇の中、ぼぉっと火であぶられて。ヤイバが少し丸く見えてるけれど。


 異世界を望んだけど、いや、緊張感がなんか、かゆくなって。と、とりあえず釘が打たれそうなのを引きはがして目を動かして。

 机と椅子が石と起こす音、驚かれた。暗い割には全体が見えている。他のもいるな、あれ……多いわ。多い。クラスメイトたちも、厳かな様子で誰もが彼もが静かなる、しかしよろめきながらもな……、知らない立ってる人間らしきに、お、オィ……?あのぉ? と声をかける。


 だが、無言。


 しかして時を待って機が熟せばだ、出てくるその少女っぽいのは白く輝き。足音がコツ、コツと。

「よくいらして下さいましたね……、大変痛み入ります。遠く隔たれた世界の方々よ。わたくしはアナタ達を担当したマガガ・ナイナァと申しますよ」

 初めて聞こえる異界異物の声は。礼儀は似た感じか。その頭を微量さげて腕をクロスし、胸の前でお花っぽい形にする。さいと玉で埼玉、みたいな。ただでも見目麗しいそのペストマスクさんが続け「私は巫女であり神聖なる存在」ソレは並みのペストマスクじゃない、神聖なるペストマスク登場。


 これって希望だろうか、いや、それとも退屈を壊すだけのゲームか。





「ねぇねぇ見て見てぇエ!? オレの新しいスキル、お手、どんなの相手でも一回限定でお手させられるゥ!」

 それはまるで声変りが来てないかのような高い声で、あぁいや、それ、可愛いスキルだけどさ。可愛いよな、でも。

 ほーらブン殴られた、下町のおっさんに。ケツアゴのおっさんがくぅーんとばかりに手を出したのはまぁ良いよ、認める。でもそれだけだわ。

 イテテなんていつもの高いトーンでそれでもその親友は笑ったんだ。この城下町で。

 あの日。

 スキル鑑定の後、歩いていく俺らに聞こえたのは遠くの向こうで叫ぶ男たちの声だったんだ。あの素顔は確かに目の覚めるような美少女だったんだけどなー。なんて、そういう思いを記憶の片隅で風化させながら歩く城の外郭。


 早朝は臭い。


 下から来る陽光の下、下民たちの未だ眠そうな目と疲れ果てたようなあくびが交錯する道の途中。


「おぃ……行くぞ、おぃって、おたけ。珍しいスキルだからってなんでもかんでも乗っけるなよ」「そこの綺麗なお嬢さん、お手っ。夜勤疲れのアナタもお手、はいそこの不倫帰りの奥さんもお手ぇえ!」

 おおむね良好なのに変な所いくからガスっと殴られ、もう散々にされて来たんだよ――って、あぁ激しかったんだろうな~。まだ5時だというのに活気があるよ、元の世界とは大違いの往来。すごく筋肉っぽい感じの中世らしい雰囲気。

 それは街中というのに野性味が溢れている、臭いや五月蠅さが、筋肉、そうして体臭。

 カンカンカン、どうだい魔石鑑定はいらんかね~、スキルあるよー? どうだい、俺にはなんと皮のナメしがあるよー、どうだーい?

 道具箱を鳴らし165センチ前後の男女が行きかい。



「それでもやるかよ。お前さぁ……いくら他にはない異世界スキルだからってさぁ、でも所詮は下級なんだぜ?」

 はい、お手! はいお手ーーッ!

 まじ年季入ったお城を中心として広がる町並み。もう毎日見過ぎて見飽きた。

 あとなんか声出してなきゃ死ぬのかって位で五月蠅いんだ、全員が、まぁ、実際死ぬんだよな。ハッと起きたら命を拾いに行く世界だもん。


 ボロボロの外套を制服の上からまとって人混みを歩き、舗装のない、城の外郭たるこの土の上では豚とニワトリが駆け抜けて、どっかの奴が火をつけてだ、調理具も油も悪いからすっげぇ量の煙になるのも。

 モクモクもくもく。

 美味しそうな臭いでも混じれば良いけどな、どこもここも貧相でこの煙のしょっぱさと同じだせ返る。いかに自分達の世界が無臭だったかを思い知らされるよ、イメージ的に2日風呂に入ってないトレーニングジムの集合体。


 ただどんなに五月蠅くても奇声あげてて臭くても、この硬い堅い城壁には染みいる事はなくてだ。


 おウエを見上げた。虚しいから空を、石の城壁が横からお邪魔する。



 俺はひとまずその中心街と下層とを仕切る防壁へと手をついて、見えない中をぬっていくよ。手への感触はまぁしっとりして殺人に良さそうなゴツゴツ石、足場はたんと踏みしめないとな、水っぽくてま、行くぞーッ、クソがぁ。

 やわぁあアアアア!? その降りしきるマジクソ汚物を逃げるしかない。


「はぁ……はぁ……、マジで中世怖すぎだろう、糞が降って来る――。ごくり」

 確かに水の魔法はあるけどもさ、ここ等はそういうレベルって事ヨ「でも仕事行かないといけないんだ、おたけ、俺らはその日ぐらしだ、余計な事すんなよォ」

「いや、俺が生きてる意味って、なんだろなって……、そう思うんだよ。なんもないのに異世界転移させられたなんて、重圧に耐えれないんだわ、せめてさ……、スキル使ってたいな」

 う、うん……、そうだね、そう。いつの間に後ろにいた。でもさ、もっと明るい「何度も何度も使ってればさ、どんなスキルでもMaxになって、少しはなんかあるかなって……。もう回数勝負じゃん? なんなら……無限で良いよ、無限なら終わらずに済むじゃん? 明日はぁ……――、 はぁ……、、、なんとか希望を持てるなって。それだけn」

 はぁぁ………「じゃ、じゃあ今日も儲かる草、集めに行くかぁ……っ!」

「うんうん、そうだな! あの草ほんっとに幾らでも生えて来るよな~」


 おたけと俺はえっちらおっちらと農具を担ぎ、その場所へ。


 だからさぁオタケ、スキル使いまくんなって、ヘビは無理だって、可愛そ……、あ、手が生えたわ。

 城の外へ行く俺らは。

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