初めての依頼——四つ葉のクローバー探し
私はリカさんに依頼探しを頼まず、自分で依頼掲示板の前まで歩いていき、血なまぐさい匂いのしない依頼を自分の目で探した。
私にふさわしい、初めての依頼を。
——————
私はそれを他の依頼と慎重に見比べた。
駆け出しの冒険者が受けられるのは、ほとんどが簡単なお使い依頼だ。
これも例外ではなかった。
「探知魔法」
アムニが言った。そう、これらの依頼の中で最も異質なのは、これが魔法を必要とする依頼だということだ。
【駆け出し冒険者の皆様へ
この依頼に目を留めてくださり、あるいは受けようとしてくださり、ありがとうございます。条件は簡単です。夜明けの平原へ赴き、四つ葉のクローバーを二株見つけてお持ちください。遠方にいる私の息子の無事を祈りたく存じます。
暦1221年6月1日】
もし魔法を使えば、四つ葉のクローバーなどたやすく見つけられる。だが、冒険者登録の際に気づいたのだ。下のほうに記された日付は8月24日。二ヶ月以上も経っているのに、まだ誰も受けていない。つまり、報酬があまりにも少ないか、探知魔法を使える者がほとんどいないかのどちらかだ。
そして先ほどの比較の結果、この依頼の報酬はかなり破格の部類に入る。
つまりこの世界では、駆け出し冒険者や下層の人々のほとんどが、基礎魔法すら習得できていないのだ。
そこまで考え至り、私はリカさんに、冒険者ギルドに初級魔法使い向けの魔法教本があるかどうかを尋ねた。
「もちろんありますよ。冒険者協会は、すべての冒険者が戦闘技術を学ぶことを歓迎していますからね」
私は彼女から差し出された本を受け取り、目次を開いて探した。
すぐに基礎魔法の第五項目で探知魔法の詳細解説を見つけた。じっくり読んで、理由がわかった。
この本を書いた奴は、本当に悪意がある。記載自体はとても詳細なのに、明らかに独学を阻もうとする痕跡がある。延々と続く無駄話はすべて空論、これでもかと積み上げられた無意味な修飾語、まるで砂浜から金の一粒を探すかのような難解さ──つまり、「教師を招いて教わりなさい」と露骨に示しているのだ。都市の底辺層や金のない駆け出し冒険者にとっては、生涯本物の魔法に触れる機会もなく、魔法使いの肩書きとは永遠に縁が切れる。それでいながら、この職業は堂々と身分推薦欄を占拠している。そして、たとえこの業界の「黒い内幕」を知ったところで、私には何もできない。
「あらあら、お嬢さん、職業の変更ができるのはC級冒険者からですよ」
私の沈痛な表情を見て、別のカウンターの職員がそう言った。顔を上げると、リカさんだけが少し心配そうに私を見つめている。この茶番を見物していた近くの冒険者たちは、皆、嘲笑と悪意のこもった目を向けていた。だけど、それが何かを変えるわけじゃない。今すべきことは、依頼を受け、金を稼ぎ、そしてアムニという大物の腿にしがみつくこと。その先は? 知らない、その時になってから考えよう。
「大丈夫」
私はこの本と植物図鑑を借り受け、アムニと共に夜明けの平原への道を歩き出した。道すがら、比較的簡単な魔法もいくつか習得した。
ほどなくして、私たちは目的地に到着した。草原は緑を天の果てまで敷き詰め、風が吹くたびに、草の波が足元から雲のたもとへと揺れ渡る。露の玉が草の先で瞬き、大地の乾かぬ涙のようだ。
もちろん、美景を楽しみに来たわけじゃない。今は四つ葉のクローバー探しが先決だ。
植物図鑑の四つ葉のクローバーと見比べた後、私は探知魔法を発動した。
広大無辺の草原、四つ葉のクローバーの光点は、たったの数個しか瞬いていない。どこのクソゲーだ、このドロップ率! 絶対クレーム入れてやる!
該当の地点まで歩き、身をかがめて探す。なんだか、何かに見つめられている気がする。顔を上げると、アムニと目が合った。もういい、この無駄飯食らい、ツッコむ気にもならない。
「見つけた!」
ほんの数分探しただけで、一株の四つ葉のクローバーを見つけた。立ち上がると、アムニの手にも一株。おかしい、いつ見つけたんだ? 冒険者協会の斧の時もそうだ。転送系の魔法でも持っているのか? 私はまたあの本を開いた。くそ、このクソ本、役に立つことが一行も書いてないじゃないか?
まさか、高ランク魔法だというのか? どうやらこの小娘の腿に、なおさらしっかりしがみつかないといけないようだ。思い返せば、あの斧をへし折ったのだって、むしろいい機会じゃないか。
……
依頼主を見つけた時には、もう夕方になっていた。
「本当にありがとうございます、お二人の冒険者さん! この依頼、二ヶ月以上も放置されていて、私の息子とどっちが先に帰ってくるか勝負しようかと思ってたんですよ!」
この方は、四十を過ぎた優しい婦人だった。彼女は私とアムニをしみじみと見回した。
「あらあら、クローバーを探しに行くのは大変だったでしょう。帰ってきたらこんなに擦り傷だらけで、服も汚れてしまって。おばさんの家で身体を綺麗にしてから帰らない?」
「本当ですか? それはもう、感謝してもしきれません」
「まだ住むところも決まってないの? なにせ駆け出しの冒険者さんだものね。おばさんのところに一晩泊まっていく? ちょうど息子の部屋が空いてるのよ」
今は資源が乏しい。受け取った報酬から登録料を差し引けば、食事代すら残らないかもしれない。この婦人のお世話になれば、宿泊費と食費を浮かせられる上に、この世界の情報も得られる。
……
なるほど、この世界にはこれほど善良な人もいるんだな。アティスと名乗るこの婦人は、私たちに食事を用意してくれ、着替えと入浴の場所まで提供してくれた。自分にも子供がいるから、若者にこれほど親切にしてくれるのだろう。
すべてを終えた頃には、もう夜の闇だった。アムニは? 外に出て探知魔法を使う。はいはい、この小娘、人の家の屋根の上に座ってやがる。今日はあれだけ歩いて、あれだけ色々あって(しかもこれだけ頭も使った!)、私はもう本当に一滴の力も残っていない。
あいつのことは放っておいて、私はさっさと部屋に戻って寝ることにする。
ったく、明日はもっとマシな一日になりますように。




