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京の守護から解放された最強おっさん陰陽師、式神や弟子と共に旅をする。~異世界で【陰陽術】は常識の範囲外~  作者: タジリユウ@6作品書籍化


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第48話 おっさん陰陽師、3人で行動する


 翌日、エルネと合流してオガルノの街を出る。名残惜しくはあるが、また訪れるとしよう。


 すでに冒険者ギルドで依頼をしていた魔物の解体も終わっており、不要な素材はそのまま冒険者ギルドに売却済みである。特にこの街へ来る道中で倒したワイバーンの素材は高く売れた。


 余った金は他の街でも行ってきたように孤児院や路上で生活している者に寄付しようとしたのだが、どうやらこの街は他の街よりだいぶ豊かなようで、そういった者はほとんどいないらしい。やはりあの海があると生活が豊かになり、仕事も足りぬことはないのかもしれぬ。今後訪れた街で生活が苦しき者に寄付するとしよう。


「それでは出発するとしよう。いでよ、白虎! 急急如来律令」


『ただいま参上しました、我が主』


「おお~何度見ても不思議なのじゃ!」


 空に五芒星を描き、白虎のビャクを顕現させた。式神を顕現させるたびにエルネは不思議そうな表情を浮かべているな。


「さて、同行者はひとり増えるため、うまく乗れれば良いのだが」


『エルネ殿は軽そうなのできっと大丈夫ですよ』


「すまぬのう」


 いつもは我が最初にビャクの背へまたがり、我の前にレイラが座り、レイラがスーを抱きしめる形で乗っている。ビャクはかなり速く走るので、振り落とされぬよう気をつけねばならぬ。


 エルネは我の後ろに乗ってもらい、まずはこれで走ってもらうとしよう。


「おお~これは気持ちが良いのじゃ! ビャクはヘクサホースよりも遥かに速いのう!」


「あまりはしゃぐのではないぞ。ビャク、大丈夫そうか?」


『はい。問題ありません』


 我の後ろでエルネがはしゃいでいるが、いざとなれば我の服を掴めば大丈夫であろう。


 ビャクの方も一人分の重量は増えたが、エルネがそれほど大きくない童であったため問題なく走れるようだ。とりあえずまずはこのまま進んでみるとしよう。




「今日はここまでであるな。ビャク、ご苦労であった」


『はい。いつでもお呼びください、我が主』


 昼に一度休憩を入れ、日が暮れそうになったところでちょうどよい川があったので、今日はここまでとなった。


 まずはいつものようにテントを張って野営の準備をしていく。エルネも自身のテントを持っているので、我らのテントの横にそれを立てた。我らの物よりも上質な素材でできており、レイラは同性であるエルネと共に寝た方がよいのではとも思ったが、まだエルネと同行したばかりなので数日は今まで通りに寝るとしよう。


 そして我とエルネがテントを立てている間にレイラには夜食を作ってもらった。


「ほう、これはなかなかいけるぞ。まだ幼いのに随分と腕がいいのじゃ」


『うん、今日のご飯もおいしいね!』


「肉の臭みもないし、味付けも見事だ。うむ、これは美味である」


「よかったあ~。お肉はお塩を振って香草を巻いてしばらく待ってから料理した方がおいしいって聞いたんだ。オガルノの街でいろんな調味料や香辛料を買ってくれたおかげだよ」


 今日の晩ご飯は肉と野菜がたっぷりと入っているスープであった。煮込まれて柔らかくなった優しい味の肉と様々な野菜の味が一体となり、我らの腹を満たしていく。


 一度肉を下ごしらえしてから焼き、そのあとにスープへ入れることで臭みを取ることができるらしい。スープの味付けも塩だけでなく、いくつかの調味料や香辛料などが入っている。


「調味料や香辛料のおかげでもあるが、それをうまく使っていかに料理するかであろう。見事な腕であるぞ」


「えへへ~」


 皆に褒められて嬉しそうにしているレイラ。


 ここ数日はオガルノの街の屋台や宿で美味な料理ばかりを食べてきた我らだが、それらにも劣ってはいない。街の市場で買い物をしている時も店の者に料理の仕方を熱心に聞いていた成果でもある。陰陽術の修行だけでなく、料理にも真面目に取り組んでいて真面目であるな。




「さて、それでは陰陽術の修行を始める。レイラはいつも通りの修行からだ」


「はい!」


 晩ご飯を食べ終え、いつものように弟子であるレイラの修行を行う。まずは瞑想からである。


「エルネは最初なので、陰陽術の基礎から教えよう」


「よろしく頼むのじゃ!」


 そして今日からエルネも陰陽術の修行に参加する。ここまで来る道中に話してきたのだが、エルネも可能ならレイラのように我から陰陽術を教えてもらいたいというので、弟子にするのかはさておき、共に学ぶことになった。我としてもレイラのようにこの世の者はみな陰陽術を使えるのか気になっているので、エルネが陰陽術を使えるのかは興味がある。


 反対に我がこの世の魔法を使えるのかも興味はあったのだが、エルネから聞いた話では魔力のない者はどんなに修行をしても魔法は使えないらしいので諦めた。陰陽術も同様に血筋やその者の才がなければ陰陽術を使うことはできぬが、あの冒険者ギルドにあった水晶のようにそれを瞬時に見抜ける魔道具とやらがないのですぐにはわからない。


 レイラのようにたった1日で陰陽術の才の片鱗を見せつける可能性もあるし、普通の者ならば数日は要するのでどうなるのか楽しみでもあるな。


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