修行 その三十五 神子 リルカお姉ちゃん、このひとだぁれ?
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これからも楽しんでいただけたら幸いです。
ギュッと抱きしめてから少し体を離して、リルカお姉ちゃんのお顔をじっくりと確認しているハンナ(?)さん。
「ほんと久しぶりね! わたしがお嫁入りして村を出てからだから、もう十年くらいかしら。すっかり大きくなっちゃって……。もうどこに出しても恥ずかしくないお嬢さんね!」
「ハンナお姉ちゃんこそ! ご領主様のところにお仕えしてる文官の奥さんなんでしょ? それも旦那様のお手伝いができるくらい優秀だって。村の者として鼻が高いわ!」
「フフフ、ありがと。そっちも聞いたわよぉ? 新しい神様の神殿で巫女になったんだって? すごいじゃない!」
楽しそうにお話してるのをお邪魔するのは、少しごめんなさいだけど……。後ろでレイお姉ちゃんのご機嫌がだんだん斜めになってきてる気がするから、リルカお姉ちゃんの服の裾をチョンチョンとひっぱって気を引くの。
「リルカお姉ちゃん、このひとだぁれ?」
お姉ちゃんはハッとして、しゃがんでメルルと目を合わせて謝ってくれたの。
「申し訳ありません、メルル様! 久しぶりに仲の良かったお友達に会えたものですから……」
そう言って、ハンナ(?)さんの方を手で指し示して紹介してくれたのよ。
「こちらはハンナお姉……ハンナさん。この村の村長さんの娘さんで、わたしが小さい頃によく遊んでもらった方なんです」
へぇ〜! 村長さんの娘さんなんだぁ!
そういえば、ママが初めてこの村に来たときにはもう、お嫁入りしていたって言ってた気がする。
ちょっとふくよかなお姉さんね。村長さんの奥さんみたいに優しそう。
「ハンナお姉ちゃん、こちらはメルル様。神殿でお預かりしている、さる高貴なお方のお嬢様です。メルル様、ご挨拶できますか?」
「うん、できるよ! はじめまして! ミラお母さんとルーナお父さんの子供のメルルです! 三歳です! よろしくおねかいします!」
ハンナ(確定)さんはちょっとびっくりした後、ニッコリ笑うと、しゃがんで目線を合わせて挨拶を返してくれたの。
「まあ! なんて可愛らしいお嬢さんかしら! こちらこそ初めまして、メルル様。わたしは伯爵家に仕える主計官の妻、ハンナと申します。 あなた様のことは伺ってますわ」
メルルのことを知ってるの?
ということは、ミラお母さんとルーナお父さんが……パパとママが神様だってことも知ってるのかなぁ。
とハンナさんに頭を撫でられながら思ってると。
「ザザはよんさいでしゅ! よろしくおねがいしましゅ!」
って、ザザちゃんが。
メルルのマネをしたかったのかな? 可愛いね!
そして、ザザちゃんにもちゃんとご挨拶を返してるハンナさんは、やっぱり優しくてとってもいい人なの!
ハンナさんのイメージは、ジブリ作品の少し恰幅がよくて元気なお姉さんたちです。ラピュタの親方の奥さんとか、魔女宅のパン屋の奥さんとか。




