【15話】レオネル様と街中へ
お店も人もいっぱいね!
もしミアがここにいたら、きっと大はしゃぎしていたに違いないわ!
王都の街中を歩く私は活気に溢れた光景を見ながら、少し浮かれ気分でいた。
そんな私の隣には、レオネル様がいる。
以前に約束した通り、社交パーティーへ着ていくドレスを買いに今日はここへ来ている。
という訳で、さっそく私たちはドレスショップへ向かった。
ひぇーっ……すごいお値段。
こんなお高いドレス、着たことがないわ。
案内してくれたレオネル様によれば、ここは王族御用達のお店なんだとか。
店内で売られているドレスはどれもこれもが高価で、びっくりする値がついていた。
それだけでも私はなんだか気おくれしてしまうのだが、隣を歩くレオネル様は動じることなく堂々としていた。
頼りになる~。
「どうだろう? 気に入ったものはあったか?」
「私が選んでもよろしいのですか?」
「俺はキミが選んだものが相応しいのかを判断するだけだ。これを買え、などと強制し、選択の自由を奪うようなことはしない」
なるほど、そういう感じなのね。
「それでしたら……」
私は近くのエンパイアドレスを手に取る。
鮮やかな青色がとても美しく、上品で華やかな印象を与える。
大人っぽさ溢れる素敵なデザインだ。
「ではさっそく着てみせてくれ」
「はい」
試着室に入った私はせっせと着替えていく。
レオネル様、どんな反応をするのかしら?
露骨に嫌な顔とか苦笑いとかされたらどうしよう……。嫌だなぁ……。
超ネガティブな未来を浮かべつつも、着替えは無事に完了。
ちょっと緊張しながらカーテンを開ける。
「……いかがでしょうか?」
「……」
気になっていたことをいの一番に聞いてみたのだが、レオネル様は無言。
驚いた表情で私をじっと見たまま固まっている。一言も喋ってくれない。
え、なになにどういうこと!?
良いの? 悪いの? なんか言ってよー!
「……あの?」
ついに耐え切れなくなって催促すると、
「す、すまない! その……とてもいいと思う!」
レオネル様は口早にそう言った。
少し焦っているようにも見える。
合格……ってことでいいのよね?
でもなんで焦ってるんだろ?
「せっかくだ。あと何着か買っていこう」
私が選び、試着し、レオネル様がそれを審査をする。
一着目のとき同じ流れで、事を進めていく。
結果は、すべて合格。
レオネル様は一つの文句も言うことなく、毎回褒めてくれた。
買い物を終えてみれば、私が欲しいものだけを購入したという形に。
本当にこれで良かったのかなぁ……。
これじゃ、ただのプレゼントだ。
お金を出してもらっている立場の私としては、罪悪感を感じずにはいられなかった。




