装備更新の道2
ミリアは指揮車の設計に入った。
基本的には、通信機器を積むスペースを空けた装甲車である。まだ通信機は設計もしていないため単なる空間になっている。
二人乗り用にしたためサイズを小さく出来、その恩恵で総重量が軽くなった。軽くなったため履帯は小さい物でも接地面積当たりの重量が変わらなく、履帯重量も抑えられた。エンジンは従来のV型6気筒エンジンを載せた。
そして、今までの牽引車は物資輸送に転用する。車両の設計はこうして終了した。
ヴィーレ市に帰還して、2週間で設計を終わらせてヌルにパーツの製造を頼んだ。パーツが出来上がるまで全快した隊員たちを訓練させ、ミリアは町の砲の状態や砲弾の状況を見て回った。
その間、北部反攻作戦では、じわじわとトレドニア首都の距離を縮めている。
しばらく、このようなことをして日がすぎると少しずつ昼間の気温が高くなって夏に向かっていた。草や木の色が濃くなっているのがわかる。
一ヶ月が経ち、ミリアはヌルの工場に居た。
第三工場に並べられたパーツは広げられた布の上に綺麗に並べられている。
左からエンジンのパーツ、履帯のパーツ、駆動関係のパーツと続いている。
その前方には、ガントリークレーン出持ち上げられた車台がすこし揺れていた。
まずは指揮車から組み上げを始めた。
車台に転輪・起動輪を取り付ける。パーツの数を減らす目的で転輪は大きいものを採用していた。地面には、履帯を接続した物が置かれた。
次に、起動輪の間にシャフトを取り付け、V6気筒エンジンを取り付けた。その作業が終わり、車台を下げて操縦系統を取り付ける。そして主装甲を取り付ける。
この時、接合部分は電気溶接を用いた。
主装甲を取り付け終わると履帯を噛ませ巻き取って接続。こうして、指揮車が出来上がる。
自走砲、装甲兵員輸送車と続けて組み上げた。組み上げ作業はミリアとヌルの二人だけで行っていたため約一ヶ月ほど掛かってしまった。
最終段階に入り、第4工場に場所を移動して試験を行うのだった。




