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第十三話 割れたプラスチック
私はなんで、彼女にあんなことを言ってしまったのだろう。
彼女を大きく傷つけて 、失望させてしまった。
ベッドの上でよろつき、泣きじゃくる彼女を私は見ていられなかった。
彼女の味方になりたい。
そう思っていたのに、やがて私は彼女が敵であることを望むようになってしまった。
「彼女、本当は何者なんでしょう?タクミさんの言うとおり、生物兵器なんでしょうか?」
私は聞いた。だけど、彼の答えは私の求めていたものではなかった。
「彼女の存在は希望なのかもしれないし。」
今まで敵だと言い張っていたのに、なんで今になって真逆のことを言い出すんだろう。
挙句の果て、彼は死んだ仲間の生まれ変わりだと言い出し、号泣しだした。
泣きたいのはこっちなのに。
彼につられて、私も涙が出てきてしまった。
私たちはよく二人で泣いた。
それは、この居酒屋の中だったり、任務帰りの宇宙船の中だったり。
たくさん傷ついて、私たちはどこか壊れてしまっている。
壊れているのに、まだ使える。
割れたプラスチックのような私たちは、相手にできた穴を、自身の身体を壊して塞いできたのだ。
その関係は、もうそろそろ限界に近いのかもしれない。
だけど、そのおかげで私は間違った道に進まずに済んでいる。
明日はミナに会いに行こう。




