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第十一話 あの時の感情
地球のみんなが死んだという事実を知った時の、私の感情をどう言葉にすればいいか分からない。
目の前が真っ黒になった、という表現とは違う。どちらかというと、影を落としたのは私で、世界は明るいままだったように思える。
しかし、視界が明るくなるわけではなく、目の前に見える明るい病室の姿はすうっと遠くに感じ、私は別の暗闇にいるような、そんな感覚だった気がする。
歯止めの効かない涙は、遅れて瞳から溢れた。
瞳だけでは処理が追いつかず、吐き気も伴った。
それなのに、頭はどこか、他人事のふりをしていた。
受け入れきらなかった。
それは、これから何年経っても同じなのかもしれない。
私はみんなの死体を見たわけでもないし、死ぬ瞬間を見たわけではなかったから、まだどこかで生きているような、そんな希望を抱いてしまうのだ。
だけど、第二地球が投下した新型爆弾が、僅かな希望さえ残さないほど残酷で、凄惨な殺戮兵器だったことも、理解している。




