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20.心模様(1)
アッチェラードは忘れずにもらった前金で買い物リストに沿ってしたくを整えると、再び王城へ向かった。
結局、買い物自体についても父のらくだ仲間の手を借りてしまったが、なんとか夕暮れまでに買い物を終えることができた。明日は自分の荷物の整理や、店の管理のお願いなどに時間を使えそうだ。
荷物を乗せた馬を引いて東地区から王城へ向かうと、高い塔が夕日に映えて綺麗だ。塔の屋根の上に風見鶏がついていて、南を向いているのがシルエットになって綺麗だ。
旅のしたくを門衛の人に託して、アッチェラードはすぐに帰った。日が暮れてしまっての一人歩きは避けたい。
王城からの下り坂を、一歩一歩踏みしめるように歩くと、うす暗く灰色がかった街並みが妙に現実感を持って目にくっきりと映る。
引き受けてしまったのだな。
薄い藍色の空の下、点りはじめた家々の灯り、生活と生活の間を通って、家に帰る。
~泣きそうなまま乾いてしまった私の心を――~
砂漠の歌を思い出した。
乾いてしまったままなら、乾いてしまったままで仕方ない。
私は旅に出てしまおう。
アッチェラードは自分が一人だということを噛みしめながら家へ帰った。




