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思い込みは祈りにも似て  作者: 黒楓
3/6

第3話 きっかけ

 もうずいぶん昔の話だけど……


 私、前職は『株屋』でさ。自分には投資の才があるって勘違いして個人でもグレーな事、やってたわけ。ところがその目論見が見事に外れちゃって会社に居られないどころか個人でも多額の負債を抱えてちゃって……“業界”では働けないし借金には追われるはで、とにかく急ぎで金を作らなきゃならなかったから……

 オトコになんか見向きもしなかった“蜘蛛の巣女”がいきなり風俗の世界に飛び込んじゃったわけ。

 でも最初の店では大失敗!

 そもそもオトコと寝た経験すら殆ど無い新人なんで、客とお金から相手にされるのは当時はまだ珍しかった()()()になるしかなかった。

 まあ最終的には誰かのタレコミでそれがバレちゃって……クビになるだけでなんとか済んだけどね。

 次のお店はルールとサービスは厳守! マックじゃないけど『0円』部分に心を傾けた。

 なんだかんだ言ってもあの頃の私って結構初々しかったんだろうね。

『新人らしい新人』と言うのがウケて本指名が付き始めて前の店の様に待機部屋に取り残される事が無くなり、とうとうお財布の中身が10万になった!

「ああ、借金返済の目途が立った」って思って、心の底から嬉しかったよ。


 そこで私は自分に新しいルールを定めた。

 それは、一日の終わりにお財布の中身が10万になるようにする事。

 借金の返済、貯金、衣食住、そして自身の体のケア。

 仕事に出る前にそれらを支払って仕事が終わった時にお財布の中身が10万になるように頑張る。

 もちろん思った様にはならないし、逆に大きく実入りがあったりもする。

 でもあの頃は生理休暇もピル調整し、ぼほぼ毎日出勤していたから、1週間の中で目標は達成できていた。

 そんな時、あの男はやって来たんだ。


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 この過去は実は壮絶なのでは❔  
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