第三話
「そうだっけ?」
「当ったり前だ。俺はずっきーからノートを借りてねぇ。腹が減っては戦はできねぇ。俺は明日に備えてもう寝る!!」
「・・・さいですか」
困った。
英語のノートがないから、和泉に貸していると思ったけど違ったみたい。
全く、記憶は信用にならない。
「今から学校に行ってみるよ。もしかしたらノートが見つかるかもしれない」
「は?まさかまだ諦めてねぇーのか!!男は諦めが肝心だ。女々しい男は嫌われるから寝とけ」
「だね。でも行ってみるよ。無駄なあがきは嫌いじゃないんだ」
「気を付けろよ。痴漢に襲われるかもしれねえ」
「・・・・うん」
では、学校へ。
「暗い」
夜の学校は歪だ。
日の光を浴び賑やかな生徒で潤う昼間と違い、夜の学校は静けさを保ち、街頭の光だけでは少し心細い。
「空いてるかな」
門を飛び越え、学内へと侵入する。
体育館を通り過ぎ、職員が使う入り口の前で、確認。
がちゃ、がちゃと扉を揺らす。
ぼくらが使う入り口の前で、確認。
もちろん、警備が整っている学校。
開いているわけがない。
閉まっているのは普通のこと。
もしかしたら・・・を期待して来たけれど、結果は裏切らなかったみたい。
一応一階の窓が開いているか、確認。
がちゃ、がちゃ。
がちゃ、がちゃ。
がちゃ、がちゃ。
すぅー
トイレの窓が全開だった。
生徒が閉め忘れたのかな。
汚い場所だし、警備員もチェックを忘れたみたいだ。
全く。
まるで不審者が侵入してくれかと誘っているみたいだ。
ぼくはその誘いに迷いもなくのった。
失礼します。




