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クロシロ  作者: きらら
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戦場


ついに俺も戦場へ行く時がきた。


王宮魔導士の人に連れてこられた戦場は、想像していたものよりもずっと酷い有様だった。

相手は、細長い武器から鉄の玉を打ち、それは魔導士達を貫く。

あぁ、王様が急に鎧を作れなんて言い出したのは、この玉の威力を少しでも弱めるためか。


何度も何度も歌を歌う。

歌っても歌っても怪我人は減らない。

むしろ増えているような気もする。

先輩方も、治癒魔法をかけていっているけど、状態が酷すぎて、魔法が効かない人もいる。

そのうち先輩方の魔力も底を尽きるだろう。

前線はもっと酷いんだろう。

こんなんで、良く五分五分なんて言ったもんだ。

相手もこんなに酷い状態だって言うのかよ。


俺は歌う。

命尽きた戦士達へのレクイエムを。


俺は迷う。

生死の狭間にいる魔導士達を生きながらえるようにすることを。

いっそこのまま死んだ方が、その人は幸せなんじゃないだろうか。

少しでも動けるようになったら、また戦場へ逆戻りだ。


俺は歌う。

それでも、俺は歌い続ける。

それが、与えられた任務だから。


あの小さなアリアは今も前線で戦っているらしい。

それを知ったら、泣き言なんて言ってられない。


俺は歌う。

戦場で身も心も傷ついた戦士たちに、また戦場へ戻る手助けをする。


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